[管理番号:10941]
性別:女性
年齢:44歳
病名:乳がん
症状:
投稿日:2023年2月25日
おはようございます。
毎年マンモの検診を受けていましたが、今月の検診で要精密検査になり一昨日、乳がんの告知を受けました。
一年前ほどから右胸の乳輪上に筋肉の盛り上がってる箇所はあったのですが、ちょうどショルダーバッグの紐(斜めがけ)にあたり、ショルダーバッグに重いものも入れて子供と走ったりしていたので筋肉の盛り上がりだと思っていました。
(去年のマンモグラフィのときもあって異常なしだったので、とんだ勘違いでした)
初診でマンモ、エコー、触診
胸のしこりの大きさ2.4cm×1.4cm
右脇リンパのしこりの大きさ1.4cm
胸のしこりの針生検と右脇リンパの細胞診の結果
浸潤癌、ki値が16%、グレード2、トリプルネガティブだと告知でした。
右脇のリンパは良性だった。
来週に骨シンチとCT検査で全身転移がないか調べます。
質問
①去年のマンモグラフィから1年で2.4cmまで大きくなっているのは進行がんで、遠隔転移の可能性が高いですか?
②エコーの大きさ=浸潤している大きさなのでしょうか?エコーの中に写っているしこりの中に非浸潤している部分があるのでしょうか?
喘息の持病があり造影剤が使えないので造影剤なしのCT検査のみ、MRIは受けません。
大丈夫でしょうか?
③医師からは遠隔転移がない場合術前化学療法→手術→薬や放射線と言われていますが、しこりの大きさが2.4cmの場合、術前抗がん剤は必要でしょうか?
④トリプルネガティブは予後が悪い、再発率が高い悪治性乳がんだとネットで見て、
医師に聞いたら「一般論としてそうです」と言われ更に恐怖を感じます。
田澤先生はトリプルネガティブの診断の際どう患者さんに説明されますか?
⑤針生検の結果のki値やグレードは後々変わりますか?医師に聞くと「あくまでも取った細胞についての数値だからまわりの細胞だと数値は違う」と言われました。
ki値が低いと抗がん剤はきかないのですか?
5歳の子供がおり絶対に治さなければなりません。
要精密検査の結果を受けてから
「エコーもしておけばよかった」
「筋肉だとバカな考え方だった」
と後悔の気持ちと先々の不安で押しつぶされそうです。
どうぞよろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
①去年のマンモグラフィから1年で2.4cmまで大きくなっているのは進行がんで、遠隔転移の可能性が高いですか?
⇒ほぼ間違いなく「遠隔転移はない」でしょう。
そもそも私なら「無駄なCTや骨シンチは撮りません」
②エコーの大きさ=浸潤している大きさなのでしょうか?エコーの中に写っているしこりの中に非浸潤している部分があるのでしょうか?
⇒画像では区別はつきません。(あくまでも顕微鏡所見です)
療法→手術→薬や放射線と言われていますが、しこりの大きさが2.4cmの場合、術前抗がん剤は必要でしょうか?
⇒何故「術前」?
理由が不明ですね。
「乳輪部分」だとすると全摘でしょうか? それならば術前に行うのはナンセンス極まりない。
④トリプルネガティブは予後が悪い、再発率が高い悪治性乳がんだとネットで見て、
医師に聞いたら「一般論としてそうです」と言われ更に恐怖を感じます。
⇒馬鹿馬鹿しい。忘れましょう。
田澤先生はトリプルネガティブの診断の際どう患者さんに説明されますか?
⇒シンプルに…
再発予防として「抗がん剤が必要」とお話しします。
⑤針生検の結果のki値やグレードは後々変わりますか?医師に聞くと「あくまでも取った細胞についての数値だからまわりの細胞だと数値は違う」と言われました。
⇒サブタイプは通常変わりませんがKi値は「変わらなかったら、寧ろ不自然」ですね。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/3/6
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質問者様から 【質問2】
抗がん剤治療について
性別:女性
年齢:44
病名:乳癌
症状:
投稿日:2023年3月9日
度々質問申し訳ありません。
以前CT検査で肺に小結節があり、PETCTを受けて今日結果が出ましたので治療方針についてお聞きしたいです。
しこり24mm?14mm
トリプルネガティブ
ki値16%
グレード2
腋窩リンパ転移あり(1か所、7mm)
遠隔転移なし
ステージ2b
※CTでは画像上リンパ転移はなく、初診の細胞診でリンパのしこりは良性でしたがPETCTで光り転移と判断されました。
術前化学療法も検討していましたが、キートルーダの副作用に不安があること、ki値が16%のため、抗がん剤が効きにくい不安があることもあり手術先行で治療しようと思っています。
(右全摘)
質問
1、手術先行でも治癒率は変わらないでしょうか?
2、手術先行の場合、術後ドーズデンスAC(アンスラサイクリン)を
2週間ごとで4回→ドーズデンスパクリタキセル(タキサン)を2ヶ月と言われていますが標準治療でしょうか?
3、この治療を受けた場合の再発率はどのくらいでしょうか?
4、PETCTで腋窩リンパが光ってしまった場合確実に転移しているのでしょうか?
お忙しい中恐れ入りますが、ぜひ先生のご意見をお聞きしたいです。
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
1、手術先行でも治癒率は変わらないでしょうか?
⇒変わりません
2、手術先行の場合、術後ドーズデンスAC(アンスラサイクリン)を2週間ごとで4回→ドーズデンスパクリタキセル(タキサン)を2ヶ月と言われていますが標準治療でしょうか?
⇒dose denseで有害事象が(質問者にとって)許容範囲であれば、そうなります。
3、この治療を受けた場合の再発率はどのくらいでしょうか?
⇒手術もしていないのに、いくら何でも「勇み足」ですよ。
4、PETCTで腋窩リンパが光ってしまった場合確実に転移しているのでしょうか?
⇒そうとは限りません。(細胞診陰性だったのですよね?)
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/3/17
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質問者様から 【質問3】
術前前診断のリンパ節転移について
性別:女性
年齢:44
病名:乳がん
症状:
投稿日:2023年3月17日
度々質問申し訳ありません。
来週先生のたくさんの患者さんのためにお答えしている内容も参考にして手術先行で治療を始めることにしました。
前回の質問についてなのですが、
4.PETCTで腋窩リンパが光ってしまった場合確実に転移しているのでしょうか?
⇒そうとは限りません。
(細胞診陰性だったのですよね?)
→主治医に確認したところ細胞診で調べたしこり(良性)より奥にレベル1の範囲で7mmの転移がPETCTで見つかったと言われました。
エコーで見てもらった時は細胞診で調べたしこりしか指摘されず、PETCTで指摘された7mmの転移腫瘍については何も言われませんでした。
CTでも同じで左右脇のの厚みの差はあるがエコーと細胞診の結果から転移は認められないと言われました。
この場合は術中センチネル生検では調べず、ガン転移として切除するのが一般的なのでしょうか?
もし、PETCTで光っていても万が一良性の場合リンパを取らなくてもよいのでは?と思っているのですが良性の可能性は低いでしょうか?
またレベル2,3への転移は全摘するのでわかるのでしょうか?
(追加質問)
PETCTでも腫瘍が25mmと確認されたのですが実際に手術して浸潤しているサイズが小さくなりステージが2aなどに変わることなどはあるのでしょうか?
手術したらステージが上がったなどは患者会でも聞いたことはあるのですが、腫瘍の大きさが画像上より小さい、浸潤が小さいなどでステージが下がることはあるでしょうか?
度々質問してしまい本当に申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
今回の質問は主治医に直接質問しましょう。
主治医のコメントに対して私からコメントすることはこれ以上ありません。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/3/24
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質問者様から 【質問4】
Rotterへの転移について
性別:女性
年齢:44
病名:乳がん
症状:
投稿日:2023年4月11日
乳がんを告知されてから勉強させていただいております。
術後の病理検査結果が出て不安なことがあり教えていただければ幸いです。
【病理検査結果】
・浸潤径 34mm
・トリプルネガティブ2b
・腋窩リンパ郭清(2/18)
レベル1(11mm1個)
レベル2(4mm1個)Rotter
5月中旬からドーズデンスAC+ドーズデンスパクリタキセルを2wごと4回ずつ行い、
その後放射線治療となります。
【質問】
以前他の方の質問でRotterはレベル2には含まれるが通常の腋窩リンパ郭清の範囲に含まれることは少ない、とお見受けしました。
レベル2の転移がRotterのみに転移しているのは通常あることなのでしょうか?
また、その場合、レベル3にも目に見えない転移があると考えるべきなのでしょうか?
お忙しい中恐れ入りますがお教えくださるとありがたいです。
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは。田澤です。
以前他の方の質問でRotterはレベル2には含まれるが通常の腋窩リンパ郭清の範囲に含まれることは少ない、とお見受けしました。
レベル2の転移がRotterのみに転移しているのは通常あることなのでしょうか?
また、その場合、レベル3にも目に見えない転移があると考えるべきなのでしょうか?
⇒正しい理解です。
通常のレベル2は、レベル1と連続して(レベル1の)少し奥と言う位置です。
その層としては小胸筋の裏となります。
一方でRotterは小胸筋の表面(実際には大胸筋と小胸筋にサンドイッチされている)であり、しかも小胸筋の内側(奥)よりにあるため、殆どレベル3と連続する位置です。
★私の経験上はRotterに転移がある場合(これが、そもそも頻度が少ない)それと連続してレベル3にも転移していることが多いのです。
★★勿論全ての症例に当て嵌まるわけではないので、質問者が「そうに違いない」と言っているわけではありません。
ご参考に。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/4/20
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質問者様から 【質問5】
腋窩リンパ郭清レベル3と再発率について
性別:女性
年齢:44
病名:乳がん
症状:
投稿日:2023年4月24日
度々質問して申し訳ありません。
【術後の病理検査】
浸潤径 34mm
リンパ転移2/18(レベル1に1個、ロッターに1個)
グレード2
トリプルネガティブ2b
・以前、腋窩リンパレベル2に転移があった場合、レベル3にも転移の可能性が高いと教えていただきました。
この場合腋窩リンパレベル3の追加郭清をするべきでしょうか?
それともこれからの術後化学療法と放射線治療で問題ないでしょうか?
・術前のエコーでは24mmだったのが、術後の病理検査で34mmと10mm大きくなっていましたがこれは読影の影響でしょうか?
それとも大きくなっていたと考えられますでしょうか?
・術後のから化学療法の開始日が56日目から始める予定にしております。
これは問題ないでしょうか?
・この病理検査結果を見てどのくらいの再発率が予測されますでしょうか?
先生の経験上、トリプルネガティブ2bで浸潤径も3cmを超えている患者さんでも再発なく元気で過ごされているのでしょうか?
たくさんの質問で申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答5】
こんにちは。田澤です。
こんにちは田澤です。
この場合腋窩リンパレベル3の追加郭清をするべきでしょうか?
それともこれからの術後化学療法と放射線治療で問題ないでしょうか?
⇒レベル2の中でも「Rotterは特別」です。
なぜならレベル3に近い(時に接している)からです。
その意味ではレベル3も郭清すべきだとは思いますが、よほど鎖骨下郭清に習熟した術者でないと容易には手を出さないでしょう。(おそらく主治医はしないでしょう)★一般的には放射線でOkとしていると思います。
・術前のエコーでは24mmだったのが、術後の病理検査で34mmと10mm大きくなっていましたがこれは読影の影響でしょうか?
それとも大きくなっていたと考えられますでしょうか?
⇒そもそもエコーは「肉眼」所見であり、「顕微鏡的な拡がり」である病理学的浸潤径と異なるのは「寧ろ、当然」(だから温存術の際にはマージンが必要となるのです)
・術後のから化学療法の開始日が56日目から始める予定にしております。
これは問題ないでしょうか?
⇒全く問題ありません。
術後の化学療法は常識的には3か月以内から開始、(実際には)半年以内なら許容範囲と思います。(あくまでも再発「予防」という位置づけだから)
・この病理検査結果を見てどのくらいの再発率が予測されますでしょうか?
先生の経験上、トリプルネガティブ2bで浸潤径も3cmを超えている患者さんでも再発なく元気で過ごされているのでしょうか?
⇒沢山いますよ! (それらの人達に寧ろ失礼ですよ)
***
<質問が5回に達した方>
・次の質問(6回目)から、1か月空けてください。
・再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/5/27
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質問者様から 【質問6】
頭皮への皮膚転移について
性別:女性
年齢:44
病名:乳がん
症状:抗がん剤中ですが頭皮に膨らみがあり痛みがあります
投稿日:2023年7月7日
お忙しい中申し訳ありませんが質問させて頂きます。
トリプルネガティブ2bで、浸潤径34ミリ、リンパ2個転移ありです。
現在術後抗がん剤治療中です。
ドーズデンスAC(アンスラサイクリン)を2週間ごとで4回終了し来週からドーズデンスパクリタキセル(タキサン)を2ヶ月の予定です。
3週間前ほどから頭皮に出来物のような膨らみがあることに気づき触ると痛みもあります。
元々頭の形が悪いのでその膨らみが以前からあったのかは不明です。
皮膚科を2軒受診しましたが粉瘤の診断、粉瘤ではなく抗がん剤の影響で炎症を起こしているのでは、と言われました。
(両方ともエコーしました)
皮膚転移ではないかと心配しておりますが、抗がん剤治療中で皮膚転移(それも頭皮)などあり得るのでしょうか?
どんな症状があれば気をつけたらよいのか教えてくださるとありがたいです。
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答6】
こんにちは。田澤です。
皮膚転移ではないかと心配しておりますが、抗がん剤治療中で皮膚転移(それも頭皮)などあり得るのでしょうか?
⇒皮膚転移ではないでしょう。
皮膚転移は基本的に局所です。
ある程度局所で拡がらない限り、(手術創から遠く離れた部位に)出現することは(経験上)皆無です。
ご参考に。
***
<質問が5回に達した方>
・次の質問(6回目)から、1か月空けてください。
・再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/8/12
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質問者様から 【質問7】
背中の痛みについて
性別:女性
年齢:45
病名:乳がん
症状:背中の痛み
投稿日:2023年10月17日
トリプルネガティブ2bで手術先行で抗がん剤が終わり、今放射線治療中です。
腫瘍径34ミリ
リンパ転移2/18
(レベル1に1個、レベル2ロッターに1個)
8月下旬に抗がん剤治療が終わってから背中の痛みが2ヶ月弱あります。
痛む場所が日に日に異なり痛くなったり痛くなくなったりします。
(今日は背中の真ん中左が痛いが昨日は真ん中右側が痛む)
整形外科でレントゲンを9月上旬に撮りましたが特に問題なく、放射線治療前のCTで
も特に異常は見当たりませんでした。
骨シンチなど検査が必要でしょうか?
2ヶ月も痛みが続いているので骨転移が心配です。
田澤先生から 【回答7】
こんにちは。田澤です。
8月下旬に抗がん剤治療が終わってから背中の痛みが2ヶ月弱あります。
痛む場所が日に日に異なり痛くなったり痛くなくなったりします。
⇒timingからして…
化学療法閉経による影響が最も考えられます。
***
<質問が5回に達した方>
・次の質問(6回目)から、1か月空けてください。
・再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/11/18
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