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タモキシフェンによる子宮内膜厚と卵巣腫大について

[管理番号:10590]
性別:女性
年齢:40歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2022年9月14日

乳がんについて色々と参考にさせていただいています。

ありがとうございます。
ホルモン治療について質問させて下さい。

術後の病理結果は以下の通りになります。

 左 浸潤性乳管癌
 浸潤径2センチ ステージ2a グレード1(核異型score2 核分裂score1)
 ER 80% PgR 70% Her2 (-)
 g1,d1,f1,S0,P0,ly1,v0,n(AX)2/8
Ef:grade 1b+1a(d)

 2017年8月 手術
         術後放射線と抗がん剤治療(化学療法閉経あり)
 2017年12月 タモキシフェンとリュープリン開始
 2019年 8月 リュープリン終了(6か月製剤) タモキシフェン単独開始
2020年10月 生理再開 子宮内膜厚くなっており、子宮体癌の再検査
    11月 子宮内膜全面掻把術
     (結果、子宮内膜増殖症でははかったが一部異形集積あり)
    12月 リュープリン再開(一時タモキシフェン休薬)
 2021年 6月 最後のリュープリン タモキシフェン再開
 2022年 9月 婦人科がん検診で子宮内膜が厚くなっていることと、
       卵巣嚢腫4cmと指摘される
   9月10日~ 生理のような出血あり

①今までの質問を拝見し、リュープリンを続ける目安は5年間とのことですが、術後5年経った場合でも、タモキシフェン単独になると子宮や卵巣に影響が出る場合はリュープリンを併用し、タモキシフェンの治療を続けられるのでしょうか。
再発が心配な為出来るだけ休薬したくありません。

②また、他の質問で「リュープリンを5年使用したあとは生理が戻っても追加せずにそのままですか」という回答には「化学療法閉経した場合、5年後でも再開した場合は「LH-RHagonist併用を開始します。」とのことですが、この場合は閉経するまで続けるということでしょうか?
タモキシフェンの治療を続けている間で十分でしょうか?

③Tumor cellは中型で、ductal componentを背景に多くは scirrhous、
一部papillotubularに増殖し、d因子、f因子、ly因子ともに陽性です。

硬癌ということでしょうか?

お忙しい中恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

①今までの質問を拝見し、リュープリンを続ける目安は5年間とのことですが、術後5年経った場合でも、タモキシフェン単独になると子宮や卵巣に影響が出る場合はリュープリンを併用し、タモキシフェンの治療を続けられるのでしょうか。
⇒tamoxifenを継続するのであれば、年齢からしてもLH-RHagonist併用すべきです。

②また、他の質問で「リュープリンを5年使用したあとは生理が戻っても追加せずにそのままですか」という回答には「化学療法閉経した場合、5年後でも再開した場合は「LH-RHagonist併用を開始します。」とのことですが、この場合は閉経するまで続けるということでしょうか?
タモキシフェンの治療を続けている間で十分でしょうか?

⇒無論、ホルモン療法している間です。
★現時点でホルモン療法は最長10年です。
 そこでtamoxifenを終了するのに「延々と」LH-RHagonistを閉経まで行うなどありえません。

③Tumor cellは中型で、ductal componentを背景に多くは scirrhous、
一部papillotubularに増殖し、d因子、f因子、ly因子ともに陽性です。
硬癌ということでしょうか?

⇒その通りです。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/9/22
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