[管理番号:10407]
性別:女性
年齢:67歳
病名:左浸潤性乳管癌
症状:胸のしこり
投稿日:2022年7月1日
3年前の1月に右側浸潤性乳管癌トリプルネガティブタイプ 1.8mm、Ki65
89.8% と診断され、手術で全摘後抗がん剤治療をしました。
その際、遺伝性乳がん卵巣癌症候群(BRCA2に変異がある)だとわかっています。
今年4月左側予防切除のためMRIをし、左側に腫瘍を認め、5月全摘しました。
検査結果
組織型:浸潤性乳管癌(硬性型) 組織学的浸潤径:8mm
波及度:脂肪組織まで 核グレード:2
組織学的異型度(グレード):Ⅱ
リンパ管侵襲 陰性 静脈侵襲 陰性
切除断端陰性 リンパ節転移0
エストロゲン受容体:強陽性(100%)
プロゲステロン受容体:強陽性(100%)
HER2:陰性(スコア2+) Ki-67 39.4% オンコタイプDX 再発スコアRS 32
ルミナルBタイプの乳がん
オンコタイプDXの検査結果からは癌細胞としては相応の悪性度があると判断されるが、腫瘍径が小さく、今後化学療法を加えるかどうかについては悩ましい。
と病理結果が来ました。
主治医から、ホルモン療法+タキサン系のTC療法か、S-1という経口剤を1年間内服するという治療方針が提示されました。
点滴だと副作用の関節痛がけっこうひどいようだし、内服がいいか点滴がいいかどちらとも言えない。
あとは自己判断だと言われたそうで、判断できず悩んでいます。
このような場合、単純に、より効く方をと考えてしまいますが、遺伝性乳がんのため、全摘はしたものの、今後もなにかしら発症するものなのか、その時の薬に制限が出てこないか、また、副作用にのみだけ着目して内服にした場合、効果に差が出るのかが心配です。
どちらを選択すべきか、ご意見いただけたらと思います。
よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
主治医から、ホルモン療法+タキサン系のTC療法か、S-1という経口剤を1年間内服するという治療方針が提示されました。
⇒無論TCです。
S-1は適応外診療です!!
ネットで添付文章を確認してください!!!!
以下、添付文章からのコピペ
4. 効能又は効果
胃癌、結腸・直腸癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、手術不能又は再発乳癌、膵癌、胆道癌
解りましたか??
乳癌に関しては「手術不能又は再発乳癌」なのです。
質問者は、「手術不能」でも「再発」でもありません。(左乳癌は原発ですよ。念のため)
現在、質問者が行おうとしているのは、「術後補助療法」であり、適応外なのです。
「内服の方が楽」とか、そういう問題ではなく何故「適応外診療」を提案するのか??
その主治医に詰め寄ってください。
そして、断固として適応外診療はしないようにしてください!
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/7/11
***