[管理番号:10203]
性別:女性
年齢:50
病名:乳癌
症状:
投稿日:2022年4月4日
田澤先生
このような機会を設けてくださり有難うございます。
①性別 女性
②年齢 癌と診断された年齢44歳(現在50歳)
⑤病名 組織型 Paillotubular Carcinima with Mucinous Production
WHO分類 Carcinima of mixed type:Invasive Carcinima of no special type and Mucinous Carcinima
大きさ 肉眼的 22×22×12mm
顕微鏡的 浸潤部 13×7mm In situを含めると 62×30×10mm
リンパ節 Level Ⅰ(1/9) LevelⅡ(0/2)
核異型度 Nuclear atypia 2:Mistosis, score1ですので Nuclear Gardeは1になります
水平断端 陰性
体表側断端 陰性
胸壁側断端 陰性
乳頭側断端 陰性
ER +70%
PgR +20%
HER2 socre2のため再検査
Ki67 labeling index: 50%
HER2 socre2のため再検査結果
HER2シグナル/chr17総シグナル 114/39=2.06 増幅あり
手術 左胸全摘出とリンパ廓清
治療 抗がん剤 治療終了
治療 ハープセプチン治療終了
治療 ホルモン治療中(アロマターゼ阻害剤)
④質問文 *3つの質問があります。
1.ホルモン治療(アロマターゼ阻害剤)の期間の計算について
2017年4月(中旬)日スタート
2018年10月(上旬)日 止める
2020年4月(下旬)日より本日まで服用
↓
止めた期間を含めなければ、そろそろ5年経ちます
2.私には二人の主治医がおり意見が分かれております。
アロマターゼ阻害剤 5年で止める
アロマターゼ阻害剤 10年服用
5年で止めるというドクターは、リンパ転移、ハーセプチン治療後の、
ホルモン治療アロマターゼ阻害剤10年 有効のエビデンスがないからだそうです。
また、1年に1度のCTの検診では、子宮内膜が
厚くなってきており、半年に1度の子宮体癌の検査が必要と言われています。
婦人科の先生は、乳癌の治療を優先し、初期の子宮体癌になったら、
子宮を取り除くと言われています。
薬で生理を起こして、子宮内膜を薄くする治療は乳癌と逆の治療になるので行わないそうです。
3.素朴な質問
身体の中に残っている癌細胞の餌となる女性ホルモンを
無くすことによって、癌の活動を止めているのであれば
なぜ、5年や10年でやめるのでしょうか?
5年や10年後にやめたら、女性ホルモンは活動を始めるのではないでしょうか?
これは、寿命とのバランスですか?
例えば、45歳で癌になり、55歳までホルモン治療を行う
55歳となれば、若い方に比べて癌の進行も遅いので
再発としても、平均寿命まで、生きれるだとか。
もともと、身体の中に活動していない癌があるのだから、
生きている限り、できればずっと、ホルモン治療を行うのが
ベストだけど、副作用と寿命とのバランスで、妥協点を見つけるそんな気が致します。
最近、帯状疱疹になって苦しんで、そう思っています。
50年前からウィルスがずっと身体の中で息をひそめていたなんて、ある意味尊敬しました。
治療をやめて再発されなかった方は、単に、身体の中に可能性としての癌が残っていなかった、又は、他の病気で寿命の方が先にきた、そんな気が致します。
先生のご意見を頂きたく、宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
なぜ、5年や10年でやめるのでしょうか?
5年や10年後にやめたら、女性ホルモンは活動を始めるのではないでしょうか?
これは、寿命とのバランスですか?
⇒「全く」違います。
よーく、考えてください。
薬剤(治療)の有効性は、「臨床試験で有効性が確認」されて初めて推奨されるのです。
1.まず5年投与の安全性有効性が臨床試験で確認された(5年投与のエビデンスが確率)ので「5年投与」が推奨
2.5年投与VS 10年投与の臨床試験で「10年投与の有効性が確認」⇒「10年投与」も推奨されている。 ★「10年投与も」とあるのは、実臨床での使用経験が(当然)少ないため有害事象を含め実際には「5年投与」と「10年投与」は主治医の判断となっている。
ここまではいいのですが、
そして「10年以上投与」は? ⇒もうお解りですね。 そんな長期間の臨床試験が無い以上、(我々にも)10年以上(投与)を推奨する根拠が全く無いのです。
実際に…
10年以上投与したとして (ごく少数の)「晩期再発の再発率が減る」とは(感覚的に)思いますが、(それ以上に)「血栓症などの有害事象が増える」可能性は十分にあるのです。(実際には、どちらが上回るのか?は不明です。)
更に、医療経済的問題(保険診療なわけだから、有効性が証明されていない治療に国が7割もお金をだすことになる)もあります。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/4/12
***
質問者様から 【質問2 】
ホルモン治療の期間の計算と治療期間について
性別:女性
年齢:50
病名:乳癌
症状:
投稿日:2022年4月25日
田澤先生
このような機会を設けてくださり有難うございます。
①性別 女性
②年齢 癌と診断された年齢44歳(現在50歳)
⑤病名 組織型 Paillotubular Carcinima with Mucinous Production
WHO分類 Carcinima of mixed type:Invasive Carcinima of no special type and Mucinous Carcinima
大きさ 肉眼的 22×22×12mm
顕微鏡的 浸潤部 13×7mm In situを含めると 62×30×10mm
リンパ節 Level Ⅰ(1/9) LevelⅡ(0/2)
核異型度 Nuclear atypia 2:Mistosis, score1ですので Nuclear Gardeは1になります
水平断端 陰性
体表側断端 陰性
胸壁側断端 陰性
乳頭側断端 陰性
ER +70%
PgR +20%
HER2 socre2のため再検査
Ki67 labeling index: 50%
HER2 socre2のため再検査結果
HER2シグナル/chr17総シグナル 114/39=2.06 増幅あり
手術 左胸全摘出とリンパ廓清
治療 抗がん剤 治療終了
治療 ハープセプチン治療終了
治療 ホルモン治療中(アロマターゼ阻害剤)
④質問文 *2つの質問があります。
1.ホルモン治療(アロマターゼ阻害剤)の期間の計算について
2017年4月11日スタート
2018年10月9日 止める
2020年4月29日より本日まで服用
↓
止めた期間を含めなければ、そろそろ5年経ちます。
この計算は、どのように計算されるのですか?
飲んだ期間ですか?それとも飲み始めて、止めていた期間も含まれるのですか?
2.私には二人の主治医がおり意見が分かれております。
アロマターゼ阻害剤 5年で止める
アロマターゼ阻害剤 10年服用
日本での健康保険を使用しない、海外での自由診療を使用する場合、
田澤先生のご意見では、いつまで、私がアロマターゼ阻害剤を服用することをアドバイス頂けますか?
現時点での副作用(3)つあります。
1)1年に1度のCTの検診では、子宮内膜が
厚くなってきており、半年に1度の子宮体癌の検査が必要と言われています。
婦人科の先生は、乳癌の治療を優先し、初期の子宮体癌になったら、
子宮を取り除くと言われています。
薬で生理を起こして、子宮内膜を薄くする治療は乳癌と逆の治療になるので行わないそうです。
2)関節痛(湿度の高い国にいると朝から手の指などがこわばっています/全身が痛い(我慢できる程度)→乾燥した国に行くと嘘のように治る)
*先生のコラム、化学療法後の閉経による「ホルモン低下による症状だ」であれば、
ホルモン剤は関係ないかもしれません
3)因果関係は不明ですが、最近、尿路結石と帯状疱疹が同時に発症しました。
乳癌の術後より痛くて辛かったです。
理由は診断がつくまでに6人のドクターが変わりました。
相応しい痛み止めが処方されず5日寝れず、心病みました。
副作用もありますが、良いこともあって、ホルモン剤を飲むようになってから、メンタルが安定しました。
無駄な事は考えない、即断、即決、クヨクヨしない悩まない、日常生活がとても過ごしやすくなりました。
薬をやめると、また以前のようにパソコン1台を購入するだけなのに1日も悩んだり、
悩んで決断できない自分が本当に嫌になっていました。
悩むのはかなりの体力を浪費します。
理由なく(普通苛立ちには理由がある)その人の存在があるだけで、腹が立っていたりしました。
そんな自分がとても嫌で、しょうがありませんでした。
ホルモンの影響で、メンタルにも影響があることに気づきました。
私としては、出来ればずっと飲み続けたいです(メンタル安定の理由で)
だけど、目に見えない、ジワジワとした副作用が進み、骨粗鬆症などが進んで、
骨折したり、そんな事を考えると、ひじょうに悩ましいです。
先生のご意見を頂きたく、宜しくお願い致します。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
ホルモン療法を5年でやめるべきか?(10年を目指して)継続すべきか?
これに明確な回答はありません。
患者さん自身に全く意志が無い場合にはステージで医師が勿論判断するのですが、
質問者のように「ホルモン療法を継続する方が(再発予防として)安心だ」というのであれば、(医師側からみて、有害事象に問題がなければ)無論継続でいいと思います。
ご参考に。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/5/4
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