[管理番号:526]
性別:女性
年齢:64歳
去年2月末にステージ1の乳がん手術温存をしました転移はなく放射線とホルモン治療をしてきましたが、丁度1年検診で手術痕に超音波とct検査でひつかかりはりを刺して検査をして悪いものは出なかった、との説明を受けましたが、その3か月後の超音波でまた引っかかりましたが、医師は瘢痕だからと言いながらも超音波の移り方が良くないといいますが、次は3か月後に検査をしましょうと言われましたが、私は心配で仕方ありません
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「温存術後の瘢痕」と「乳房内再発」は区別が付き難い所見であり、注意が必要です。
回答
「1年検診で手術痕に超音波とct検査でひつかかり」
⇒術後1年というのは「そろそろ乳房内再発に気をつけるべき」タイミングです。
「乳房内再発」も「ちょうど傷あと」に起こりえるので「術後瘢痕組織との鑑別」が場所的にも困難です。
「はりを刺して検査を して悪いものは出なかった」
⇒これは「細胞診」でしょうか? 細胞診での「悪いものは出なかった」というのは大して当てにはなりません。
術後の「瘢痕組織」にしろ「乳房内再発」にしろ「確実な精度の針生検」が必要です。
「次は3か月後に検査をしましょう」
⇒もしも「細胞診での診断ならば」全く無意味な「経過観察」です。
きっちりと「針生検をすれば、確定診断となり」逆に「経過観察は不要」となります。
◎針生検でないと、診断は困難であることを担当医がご存じであればいいのですが…
細胞診しかしていないのならば、是非とも「針生検」をしてもらってください。