[管理番号:480]
性別:女性
年齢:42歳
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田澤先生、いつも拝見してます。
恥ずかしいほど簡単な質問ですが、宜しくお願いします。
早期とはステージ0とステージ1だと思っていたのですが、乳ガンについて調べていると
時々ステージ2も早期だと書いてあるのを目にします。
ステージ2は早期になるのですか?
乳ガンは早期だと完治率が高いと言われてますが…。
ちなみに、私はステージ2aのトリプルネガティブでした。
あと、増殖率ki67の数値が高いほど悪性度も高くなるのですか?
ki67の数値が高いほど抗がん剤が効きやすく予後を改善できるようですが、 低いと増殖率も低いから癌が悪さしないようなイメージです。
だとしたら中間の50%だと増殖率もやや高く、
でも抗がん剤が微妙に効きにくい…といったイメージです。
実際はどうなんでしょうか?宜しくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
早期癌の定義ですね。
回答
「ステージ2は早期になるのですか?」
⇒早期乳癌の一般的な定義は「腫瘍径2cm以下でリンパ節転移なし=ステージ0もしくは1」となります。
ただ私の経験では2期は十分早期と考えていいと思います。(2期は5年生存率が90%以上あるのです)
Ⅲ期以降とはやや印象が異なります。
「増殖率ki67の数値が高いほど悪性度も高くなるのですか?」
⇒Ki67の数値は悪性度というよりは「増殖スピード」を示すと言えます。
Ki67は「核分裂期にある細胞の割合」を示しています。
形態的(癌細胞の顔つき)悪性度の指標は「核異型度」です。
「実際はどうなんでしょうか?」
⇒多くの抗がん剤は「DNAの複製とか、細胞分裂」などをターゲットとしています。
つまり「Ki67が高い=核分裂している細胞が多い」場合には抗癌剤が良く効くと考えられます。(勿論、それだけではないので参考レベルですが)
ただ「Ki67」は「抗癌剤の効き易さ=抗癌剤をやるべきかどうか」の参考にはなりますが、「予後と相関するかどうか」はまだ解っていません。
あまり数値に振り回されない方がいいと思います。