[管理番号:9343]
性別:女性
年齢:42
病名:乳がん
症状:月経過多
投稿日:2021年4月23日
いつも拝見しております。
2019年12月に左胸を乳がんで全摘しております。
ルミナルAタイプ、腫瘍径5mmでした。
2020年1月からタモキシフェンを内服しておりますが、翌月の生理からかなり大量になり、周期も不規則になり、2021年夏ごろからは耐え難い量(30分ごとに夜用ナプキンを取り換えてやっとなんとかなる状況)となり、生活に支障が出ております。
2021年秋に婦人科のクリニック(手術した病院には婦人科がなく)で見てもらったところ、一旦止血剤(トラネキサム酸)で様子をみましょうということで、3度の生理時にトラネキサム酸を服用しましたが、改善は見られませんでした。
2021年春に再度婦人科を受診したところ、内膜が厚くなっているし、子宮内ポリープもみられるから、大きな病院で子宮内膜掻把をした方が良いということで、5月に紹介された病院で診てもらうことになりました。
一方で、乳腺外科の定期健診で相談したところは、リュープリンを打つという方法もありますが、まずは婦人科で診てもらってください、とのことでした。
このような状況では、田澤先生のQA等から考えますと、子宮体癌の可能性がないことを婦人科で確認して貰い、その後、タモキシフェンを休薬しリュープリンを打つ、といった感じが良いのかなと思いますが、私の認識で合ってますでしょうか?
その場合、婦人科での診断の後に、乳腺外科の先生にお願いすればリュープリンを打ってくれますでしょうか?
または、私の年齢ではリュープリンは適用外でしょうか?
子宮内膜掻把をしても、またタモキシフェンにより同じことになるのは、困ります。
それとも、5mm程度の腫瘍なら、無治療にすれば、いずれ月経過多も収まるでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「このような状況では、田澤先生のQA等から考えますと、子宮体癌の可能性がないことを婦人科で確認して貰い、その後、タモキシフェンを休薬しリュープリンを打つ、といった感じが良いのかなと思いますが、私の認識で合ってますでしょうか?
その場合、婦人科での診断の後に、乳腺外科の先生にお願いすればリュープリンを打ってくれますでしょうか?
または、私の年齢ではリュープリンは適用外でしょうか?
子宮内膜掻把をしても、またタモキシフェンにより同じことになるのは、困ります。
それとも、5mm程度の腫瘍なら、無治療にすれば、いずれ月経過多も収まるでしょうか?」
⇒質問者のご理解通りです。
浸潤径5mmであればtamoxifeは中止してLh-Rh agonistとします。
質問者様から 【質問2 】
タモキシフェンの代わりの薬剤
性別:女性
年齢:42
病名:乳がん
症状:子宮内膜ポリープ、過多月経
投稿日:2021年5月25日
先日はご回答ありがとうございました。
術後の定期診察があり、主治医に子宮内膜ポリープが出来て手術する旨を伝えました。
そして、リュープリンについて意見を伺ったところ、リュープリンが若い人やリンパ転移があった人のような、リスクが高い人向けだということで、私には当てはまらないため、消極的な感じがしました。
また、タモキシフェンをやめて別の薬剤を服薬することもできるともおっしゃっていました(薬剤名は忘れてしまいました。)
とりあえず、子宮の手術が終わるまでは身体の状態を変えない方が良いということで、このままタモキシフェンを飲み続けることになりました。
質問をお願い致します。
いろいろなガイドラインを見ますと、リュープリン単独というのはあまり見ないのですが、田澤先生は、タモキシフェンが継続できない患者さんには、リュープリンを単独で打っていらっしゃるのでしょうか?
また、タモキシフェンの代わりになる薬剤は、アロマターゼ阻害薬でしょうか?
田澤先生は閉経前の患者さんにでアロマターゼ阻害薬に切り替えたことはございますでしょうか?
ご教示頂けますと幸いです。
宜しくお願い致します。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
「いろいろなガイドラインを見ますと、リュープリン単独というのはあまり見ないのですが、田澤先生は、タモキシフェンが継続できない患者さんには、リュープリンを単独で打っていらっしゃるのでしょうか?
また、タモキシフェンの代わりになる薬剤は、アロマターゼ阻害薬でしょうか?田澤先生は閉経前の患者さんにでアロマターゼ阻害薬に切り替えたことはございますでしょうか?」
⇒単純に…
浸潤径5mmであれば「利益と不利益」のバランスを考えて「タモキシフェンを無理して継続する必要がない」+(子宮からの出血防止のために)「LH-RHagonistを使う」
ということです。