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同時性両側性乳がん 断端陽性

[管理番号:9330]
性別:女性
年齢:49
病名:左:浸潤がん 充実型  右:非浸潤 乳管がんと小葉がんの混合型
症状:
投稿日:2021年4月20日

同時性両側乳がんにより、3月に両胸部分切除を行い、両胸とも断端陽性となりました。

【左】
浸潤がん 充実型
ステージ1
しこり大きさ:2cm 浸潤径3mm 乳管内含めた広がり:58mm
組織学的グレード:2
断端:陽性 (皮膚ギリギリまで切除したが、わずかに残っている状態)

【右】
非浸潤がん 乳管がん、小葉がんの混合型
ステージ 0
しこり大きさ:2cm以下 乳管内広がり47mm
組織学的グレード:2~3
断端:陽性(わずかに残っている状態)

【左右共通事項】
ホルモン感受性:強陽性
HER2:陰性
増殖能:低い
リンパ転移:なし
脈管侵襲:なし

今後の治療方針
大人しいがんの為全摘手術は行わず、放射線療法 一部ブースト照射。

タモキシフェン5年内服。

(どうしても不安であれば、要望により全摘手術も可能との事)

両側ともに断片陽性、組織学グレードが高く、がん家系なので再発リスクが高いのではと不安があります。

BRCA遺伝子検査は陰性でしたが
父方血縁者に乳がん、卵巣癌の病歴があり、父が前立腺がん、母が肺癌なのでBRCA以外の遺伝要因もあるのではと懸念しています。

質問は
組織学グレードが高くても、総合的に判断すると再発リスクは少ないのでしょうか。

再発率は、BRCA以外の遺伝要因がある場合、高くなるのでしょうか。

今後の治療方針について、先生のお考えをご教授いただきたく、よろしくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

「組織学グレードが高くても、総合的に判断すると再発リスクは少ないのでしょうか。」
⇒考えすぎ!

 グレードは無関係
 シンプルに「断端陽性は乳房内再発のリスク因子」となります。

「再発率は、BRCA以外の遺伝要因がある場合、高くなるのでしょうか。」
⇒遺伝要因があるという根拠がありません。
 考えすぎです。

「今後の治療方針について、先生のお考え」
⇒シンプルに…

 (本当に)断端陽性ならば「追加切除(手術)」が一番安全です。