[管理番号:9070]
性別:女性
年齢:50歳
病名:乳管がん、非浸潤小葉がん
症状:
投稿日:2020年12月21日
いつも拝読させて頂いております。
大変お忙しい中、長文となり申し訳ございません。
ご教示をよろしくお願いいたします。
(先生にご診断頂くために病理結果を記載しましたが、不要個所は公開時に削除を頂けますと幸いです。)
3年前に左乳管がん(浸潤硬がん、MRIで13mm)が見つかり、術前のTC療法後に全摘出をしました。
術中の確認により、乳頭側へ進展が認められないとのことで、乳頭温存乳房切除となりました。
また、病理結果により、隣接した領域に非浸潤小葉がんも見つかりました。
一次再建により、エキスパンダー→インプラント挿入をしました。
その後、ノルバデックスを服用しておりました。
■病理結果
WHO classification:total 6, Grade 2.
Tubule and gland formation:unclear(極小のため既往のscore3として算定)
Nuclear pleomorphism:2
Mitotic counts:1
Immunohistochemical findings:
ER3+(90%),PgR1+(80%),HER2 score 0.
Ki-67 labeling index:5%未満 →抗がん剤前は20%でした。
Lymph node metastasis: pN0, total(0/4)
治療効果判定:Grade 2b相当(断端部残存)
ypT1NOMX pStage ⅠA相当
3年目のエコー検査で腫瘤が見つかり、組織診、MRI、PETにて検査し、全身への転移はないとのことで、切除手術を行いました。
また、腫瘤が胸壁に近接していたそうで、現在放射線(25回)を受けています。
なお、ノルバデックスは中止となりました。
術後の補助治療として主治医より、候補1:フェソロデックス、候補2:フェマーラを提案されました。
但し、ノルバデックス服用中の局所再発の為、抗ホルモン剤を行うか根拠に乏しいため、無治療でもよいのではとのことでした。
再発の高リスクなので予防を希望し、主治医からご提案もあり、術後の補助治療についてセカンドオピニオンを受けました。
CALOR試験という研究で、再発術後に抗がん剤治療を行うことで無病期間がより改善の結果があり、ホルモン受容体陰性例での結果ですが、ホルモン受容体陽性でも追加抗がん剤(AC療法)とウィークリーパクリタキセルを、こちらの病院では推奨するとのことでした。
また、ホルモン療法は、閉経後であればアロマターゼ阻害薬を5年~10年、閉経前はリュープリンとエキセメスタンの併用(現状の保険診療で難しい)とのことでした。
■局所再発時の病理結果
WHO , grade 2.
Tubule and gland formation:3
Nuclear pleomorphism:2
Mitotic counts:1
ER(90%),PgR(+<1%),HER2 score 1.
Ki-67 陽性細胞 20%程度
Immunohistochemical surrogate subtype: Luminal B-like (ypT1b,invasive size 9mm,Total size 9×5×5mm, WHO , grade 2, f+,margin
-,ly+,v-).
■ホルモン検査
FSH 22.0 mIU/mL、E2 <24 pg/mL
田澤先生は局所再発の場合、切除のみと複数回答されていますが、主治医からはホルモン陽性の局所再発は、抗がん剤は不要、ホルモン療法も効果がないだろうとのことでした。
また、セカンドオピニオンでは抗がん剤とアロマターゼ阻害薬とのご判断でしたので、正直どうしてよいか分かりません。
主治医が初回と局所再発の発生場所が少し違うこと、ノルバデックス服用によりPgRが陰性となった可能性があると仰っていたことも気になっております。
長文となり申し訳ございません。
大変恐れ入りますがどうぞよろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「田澤先生は局所再発の場合、切除のみと複数回答されていますが、主治医からはホルモン陽性の局所再発は、抗がん剤は不要、ホルモン療法も効果がないだろうとのことでした」
⇒誤り。
そもそもホルモン療法は「全身の再発予防が目的」なので、(局所の取り残しに対して)「無効であっても(治療を)変更する必要無し」です。
(私ならば)ノルバデックスの継続とします。
★★他の医師と意見が何故違うのか?みたいな再質問は控えるようお願いします。