[管理番号:8823]
性別:女性
年齢:39歳
病名:乳がん
症状:胸のしこり
投稿日:2020年8月18日
田澤先生、はじめまして。
2020年8月初旬
左乳頭下のしこりに気付き、嚢胞の水分を吸引してもらい検査したところ、クラス5の診断をうけました。
その後、針生検とMRIをし乳がんを宣告されました。
ER(-)
PR(-)
HER2(3+)
ステージ0の非浸潤癌
比較的たちの悪いがんと言われてしまいました。
大きさは7mmとのことですが、
嚢胞と嚢胞の間にあるということで、
嚢胞も摘出となると全摘したほうが、美容性を考えて好ましいと言われました。
嚢胞はそれぞれ3センチ、2.5センチとなり、嚢胞性病変のようです。
癌のみの大きさから勝手に温存だと思っていたのでかなりショックを受けておりますが、
この場合、温存より全摘の方が好ましいでしょうか。
また、術後浸潤癌と判明する可能性は一般的に50%程あると説明を受け非常に心配しております。
もし浸潤癌の場合、術後の治療方法は分子標的薬と抗がん剤になりますでしょうか。
脱毛など考えると仕事にも支障をきたしそうで不安です。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「比較的たちの悪いがんと言われてしまいました。」
⇒非浸潤癌なのに、何でこんなこと言うかなぁー(その医師、センス無さすぎ!)
「癌のみの大きさから勝手に温存だと思っていたのでかなりショックを受けておりますが、
この場合、温存より全摘の方が好ましいでしょうか。」
⇒実際の画像所見を見ていないのに、コメントはふさわしくないでしょう。
ただ、位置的には(安全性を考慮すると)全摘が勧められることはあります。
「また、術後浸潤癌と判明する可能性は一般的に50%程ある」
⇒根拠のない数値です。(忘れましょう)
「もし浸潤癌の場合、術後の治療方法は分子標的薬と抗がん剤になりますでしょうか。」
⇒非浸潤癌でのサブタイプなど無意味!
浸潤部分が(もしも)あったら、その部位でのサブタイプに従った治療(浸潤径が5mm以上なら)をすべきです。
質問者様から 【質問2 】
卵巣保護目的のリュープリンとその副作用について
性別:女性
年齢:39
病名:乳がん
症状:
投稿日:2020年10月2日
術後病理の結果
ER(-)
PR(-)
HER2(3+)
pT2npN0
NA:3,MC:3→NG:3
TF:3→HG:Ⅲ(9)
ddAC4回、weeklyパクリタキセル12回とハーセプチン18回の抗がん剤治療が始まります。
卵巣機能保護ということで、
抗がん剤開始3週間前にリュープリンをうちました。
注射1週間後から、手のひらのピリピリとした痺れと不眠の症状が続いており、副作用にストレスを感じております。
主治医に相談し、取り急ぎプロチゾラムを処方してもらいました。
症状が改善しなければ漢方も出しますとのこと。
そこで、エクオールを試してもいいか相談したところ、聞いたことがないから分からない。
病院で処方したものを飲むようにしてほしいと言われました。
抗がん剤前にこのような副作用で苦しむと思っておらず、なんとか症状軽減させたいのですが、エクオールを試してみるのは問題ないでしょうか。
(抗がん剤投与期間中含め)
またもし、リュープリンを1回だけで中止したとしても、結局は化学療法による閉経により、同じような更年期の症状は出てしまうのでしょうか。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「抗がん剤前にこのような副作用で苦しむと思っておらず、なんとか症状軽減させたいのですが、エクオールを試してみるのは問題ないでしょうか。」
⇒私は(寧ろ)積極的に勧めていますが、主治医の意見に従うしか(この場合は)仕方がないでしょう。
「「(抗がん剤投与期間中含め)
またもし、リュープリンを1回だけで中止したとしても、結局は化学療法による閉経により、同じような更年期の症状は出てしまうのでしょうか。」
⇒そう思います。
質問者様から 【質問3 】
ハーセプチンの副作用について
性別:女性
年齢:40
病名:乳がん
症状:
投稿日:2021年6月29日
田澤先生
こんにちは。
ハーセプチンによる心毒性について質問です。
現在、10回目のハーセプチンが終了しております。
定期的に受けている心エコーにてEF50となったため、循環器科で診てもらったところ、軽度機能低下ということで心不全の薬を処方されました。
ハーセプチンは止めれば機能が戻る可逆性だと思っていたのですが、心不全の薬はたとえ数値が戻ったとしても、飲むのを止めればまた悪化する可能性があるため、一生飲み続けなければいけないと言われてしまいました。
休薬して数値が戻ったら再開とばかり思っていたため、一生薬を飲むことに少なからずショックを受けております。
この薬は一生飲み続けなければならないのでしょうか。
先生ならどう判断されますか?
ご意見お聞きしたいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは田澤です。
「この薬は一生飲み続けなければならないのでしょうか。」
⇒trastuzumabによる心毒性は「可逆性」なので戻ります。
ご安心を。