[管理番号:8134]
性別:女性
年齢:32歳
病名:乳がん
症状:手術後は特に症状なし
2019.9.(中旬) 集団検診で、乳エコー実施
2019.11.(中旬) 浸潤性乳管癌の告知(ステージ2A、HER2陰性、ホルモン受容
体陽性、ルミナル中間型、Ki-67 37%)
2019.11.(下旬)乳房部分切除、センチネルリンパ生検
(リンパ節への転移なし)
2019.12.(上旬)退院後初めての診察時に、手術で取った腫瘍のリンパ管にガンの飛び火あり、断端陽性と言われました。
(トータル3.7センチと言ってた気がしました)
先生からは乳房全摘をするか、断端陽性の部分を外来オペで切除するかの選択を提示してくれました。
しかし、年齢が若いため将来のリンパ節への転移を考えるとリスクを減らすために全摘を勧められた為、全摘しますと先生にお話しました。
年齢が若い場合には、全摘を勧めるのでしょうか。
また、部分切除を再度選択した場合の将来の転移のリスクはどれくらいあるのでしょうか。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「しかし、年齢が若いため将来のリンパ節への転移を考えるとリスクを減らすために全摘を勧められた為、全摘しますと先生にお話しました。」
→?
これは、ご本人の勘違いです。
「全摘」すれば「温存乳房内再発のリスクは減る(ゼロになる)」が、「リンパ節転移のリスクには無関係」です。
「年齢が若い場合には、全摘を勧めるのでしょうか。」
→乳房内再発のリスクに曝されている期間が長い(高齢者とは、その点が違いますよね?)からです。
「また、部分切除を再度選択した場合の将来の転移のリスクはどれくらいあるのでしょうか。」
→用語的に混乱があるようです。
乳腺を再部分切除しても、全摘しても…
まず「遠隔転移再発」のリスクには影響は全くありません。
そして「リンパ節転移再発」のリスクにも影響はありません。
★唯一影響があるのは「乳房内再発」のリスクです。
全摘では(乳房内再発のリスクは)ゼロに対して、再温存では(乳房内再発のリスクは)10年で5%程度となります。