[管理番号:320]
性別:女性
年齢:39歳
はじめまして。39歳既婚。子どもはいません。
2014年の3月に左胸の乳ガンの温存手術をうけ、6月まで放射線治療をしておりました。
定期的に検査をしており、昨年末のCT検査では特に転移など見られないと診断を受けたのですが、4月に超音波検査を受けたときに、2センチを越すしこりが見つかりました。すぐに針生検をし、結果は悪性でした。ペット検査とCT検査をすすめられ、5月に手術をすることになりました。
病院の先生は、CT画像ではしこりはわかりづらかったとおっしゃられました。
私が脇の下のリンパの腫れに気づくのが遅かったのでしょうか?リンパが腫れた時には、もぅ全身転移しているのでしょうか?
検査までの間、とても不安です。
(2015年4月の質問)
田澤先生からの回答
おはようございます。田澤です。
「術後1年での腋窩再発」と思いますが、心中お察しします。
状況の確認の上、回答します。
状況の確認
- 手術時のリンパ節転移は無かったのでしょうか?(センチネルリンパ節生検だけ?)
- 3月手術、6月まで術後照射という記載からは術後化学療法はしてませんね(化学療法をする場合には、通常放射線照射の前に施行するため)ホルモン療法もしていないのでしょうか?
回答
「私が脇の下のリンパの腫れに気づくのが遅かったのでしょうか?」
⇒(状況の確認①の状況にもよるのですが)3カ月に1回の超音波検査をしていれば、もう少し小さいうち(1月?)に見つかったと思います。
超音波の方がCTより先に「リンパ節」の状況の変化は捉えられるのです。
「リンパが腫れた時には、もぅ全身転移しているのでしょうか?」
⇒(PET結果で確認しなくては勿論解りませんが)再発部位が「腋窩」であることからすると「(全身転移は無く)ただの局所再発」だと思います。
参考にしてください。
リンパ節転移 : リンパ行性転移(リンパ管に入り込んだ癌細胞)
遠隔(全身)転移 : 血行性転移(血管に入り込んだ癌細胞)
基本的に、リンパ節転移と遠隔転移は異なるものです。
しかも「鎖骨上リンパ節や縦隔リンパ節」などと異なり「腋窩リンパ節」となるとただ、「手術時に郭清し損ねただけ」という可能性もあります。
※もし質問者が「センチネルリンパ節生検」を行って「陰性だから省略された」としたら、「センチネルリンパ節生検の偽陰性」という可能性があり、
もし通常郭清をしていたとしたら、「手術時に郭清を逃れた(腫れていなかったけど、実際には転移していた)リンパ節」という可能性があります。