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胸膜播種について

[管理番号:7377]
性別:女性
年齢:68歳
病名:乳癌
症状:特になし

母がいつもお世話になっております。

今回こちらに質問する機会を与え下さり、心から感謝申し上げます。

診察に同行した際には、気が動転してしまい質問が出来なかったので、
この場をお借りして質問させて頂きたいと思います。

よろしくお願い致します。

充実腺菅癌 直径3センチ 当初ステージ2a
リンパ節転移は画像上ではなし
核グレード1(核異形スコア2+核分裂スコア1=3点 )
エストロゲンレセプター 陽性(+)
プロゲステロンレセプター 陽性(+)
HER2タンパクスコア1+ 過剰発現なし
ki67は伺ってません
腫瘍マーカー CEA 12.3 CA15-3 15.4

3月に始めて受診させて頂き、針生検、MRIの検査を行い乳癌の診断が出ました。

手術日も決まり、手術に向けて動いていたのですが、術前の健康診断で肺に異常が見つかり手術が中止になりました。

CTの結果、胸水貯蔵、胸膜に炎症が見られるとの事でした。

乳癌からの転移、もしくは他の臓器に新たな癌がありそこからの転移の疑いがありとの事で、PET 検査を行うことになりました。

PET の結果、他の臓器に癌はなく、乳癌からの転移の可能性が高いと結論が出ました。

今後は腫瘍内科で、まずは胸膜の治療を行う事になり、昨日胸水穿刺を行いました。
ついでに溜まっている水も抜いたそうです。

その結果が(下旬)日に出ます。

今回先生に伺いたいことは、
①胸膜への転移である事が確定した場合、まずは抗がん剤治療を行い、
胸膜の方が良くなれば、乳癌の手術を行って頂く事は可能でしょうか?
また、胸膜への転移であればステージ4となってしまうと思いますが、
根治を目指す事は可能でしょうか?

②胸水を調べて確定するまでは、胸膜への転移では無い可能性も、まだ少しは残っているのでしょうか?
母はMRIの検査後、胸の苦しさが数日続いた経緯があります。
何らかの副作用等で胸膜炎を起こしている可能性や、服用中の糖尿やコレステロールの薬の副作用の可能性などは全くないでしょうか?
PET 検査も炎症がある部位には集積する事もあるかと思いますので、まだ希望を捨てきれません。

③乳癌は初診時に遠隔転移を起こしているケースは極めて少ないと、こちらで拝見致しました。
だからこそ、先生も他の臓器からの転移をお考えになったのだと思います。

母の癌は、比較的おとなしい顔つきの癌だと思いますし、リンパ節の転移もなさそうだし温存手術も可能でした。

それなのに遠隔転移を起こしたとは、どうしても思えないのです。
(思いたくない…のです。)それでもやはり、このようなケースもある…と言うことでしょうか?

お忙しい中、たくさん質問させて頂き申し訳ございません。

母には長生きしてもらいたいので、できる事があるなら何でもしたいと思っております。

どうぞ、これからもよろしくお願い致します。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「①胸膜への転移である事が確定した場合、まずは抗がん剤治療を行い、胸膜の方が良くなれば、乳癌の手術を行って頂く事は可能でしょうか?」
→その通りです。
 それは腫瘍内科の先生とも確認しています。

「また、胸膜への転移であればステージ4となってしまうと思いますが、根治を目指す事は可能でしょうか?」
→抗がん剤の「効き次第」です。

 PETで他に無いのだから、(抗がん剤で)それさえ、綺麗さっぱり消えれば、十分に長期コントロールが可能と考えます。(根治は、あくまでも「その先」にあるのです。まずは「画像上消失」→(その状態を)「長期間維持」→(その先に)「根治か?」となるのです)

「②胸水を調べて確定するまでは、胸膜への転移では無い可能性も、まだ少しは残っているのでしょうか?」
→「腫瘍マーカー」も参考にすると…
 その可能性は(ゼロではないですが)少ないとは考えています。

「乳癌は初診時に遠隔転移を起こしているケースは極めて少ない」
「それでもやはり、このようなケースもある…と言うことでしょうか?」

→レアケースであることは確かです。
 (術前検査の)胸部レントゲンで病変を指摘されることは殆どないのです。

 まずは「出来るところから」最善の治療をしていきましょう。

質問者様から 【質問2 今後の治療について】

性別:女性
年齢:68歳
病名:乳癌
症状:特になし

いつも母がお世話になっております。

先日はお忙しい中、ご丁寧な回答を頂きありがとうございました。

胸水穿刺の結果が出ましたので、再度先生にご質問をさせて頂きたいと思います。
よろしくお願い致します。

胸水穿刺の結果class2で、今回採取した胸水からは癌が見られなかったそうです。
class2だと転移の可能性が低いとの事でした。

ただ、今回採取した胸水にたまたま癌細胞が見られなかった…という可能性もあるので、まだ断言は出来ませんとの事です。

今後の治療としまして、まずは1ヶ月ホルモン剤を飲んで様子を見てみましょうとの事で、アリミデックスを処方して頂きました。

また1ヶ月後に採血、胸部レントゲンを撮って判断して行きましょうとの事でした。

先生にご質問したい事ですが、
①1ヶ月様子を見るとの事なのですが、ホルモン剤を飲む事により、1ヶ月様子を見る間に、また他の場所へ遠隔転移してしまう事を予防する効果もあると思っていいのでしょうか?

②胸膜へ転移している場合、ホルモン剤を飲む事により胸膜の癌が縮小したり消滅したりする可能性があるから、それを転移か否かの判断材料にするという認識で良いのでしょうか?

③もし胸膜の転移ではなかった場合、自然と胸膜の炎症が収まっていく事もあるのでしょうか?その場合、ホルモン剤の効果で縮小したのか、自然と治癒したのか、判断はできるのでしょうか?

④今回の結果を踏まえ、1ヶ月様子を見るという事は、緊急性が無いから…転移の可能性が低くなったから…と少し前向きに考えていいでしょうか?

⑤胸膜の原因を調べる方法は、何か他にもあるのでしょうか?
例えば胸膜の一部の細胞を採取して調べるとか?場所が場所だけに難しいのでしょうか?

⑥胸膜の原因が分からない限り、先に乳癌を手術して頂く事は難しいのでしょうか?仮に転移だとしても、乳癌の手術は行って頂きたいと思っておりますので、先に手術を…とはいかないでしょうか?

お忙しい中、たくさん質問をさせて頂き申し訳ございません。

今後ともよろしくお願い致します。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「①1ヶ月様子を見るとの事なのですが、ホルモン剤を飲む事により、1ヶ月様子を見る間に、また他の場所へ遠隔転移してしまう事を予防する効果もあると思っていいのでしょうか?」
→1か月では、その心配をする必要はないでしょう。(何もしないでの経過観察よりはホルモン剤内服の経過観察の方が安心感はあります)

「②胸膜へ転移している場合、ホルモン剤を飲む事により胸膜の癌が縮小したり消滅したりする可能性があるから、それを転移か否かの判断材料にするという認識で良いのでしょうか?」
→(私見ですが)
 胸膜播種ならば、ホルモン剤では劇的効果は期待しにくいとは思います。
 むしろ、(1か月間で消失や著しい減少などした場合には)ホルモン療法による効果というよりは「炎症だったから、改善したのか!」という見解になると思います。

「③もし胸膜の転移ではなかった場合、自然と胸膜の炎症が収まっていく事もあるのでしょうか?その場合、ホルモン剤の効果で縮小したのか、自然と治癒したのか、判断はできるのでしょうか?」
→前述したように…

 厳密には区別はできません。
 ただし、「急速な改善の場合には(ホルモン療法による効果というよりは)炎症の
(自然)回復」の可能性の方をより考えます。(私は)

「④今回の結果を踏まえ、1ヶ月様子を見るという事は、緊急性が無いから…転移の可能性が低くなったから…と少し前向きに考えていいでしょうか?」
→緊急性はなさそう。というのは間違いないでしょう。

「⑤胸膜の原因を調べる方法は、何か他にもあるのでしょうか?例えば胸膜の一部の細胞を採取して調べるとか?」
→それは行いません。

「場所が場所だけに難しいのでしょうか?」
→その通り。

「⑥胸膜の原因が分からない限り、先に乳癌を手術して頂く事は難しいのでしょうか?」
→それは違います。

 仮に、ホルモン療法で徐々に改善し、「炎症の自然回復なのか、ホルモン療法による効果なのか、どちらか不明」だとしても、コントロールされれば、その時点で手術の選択は正しいのです。

質問者様から 【質問3 】

今後の治療について
性別:女性
年齢:68歳
病名:乳癌
症状:特にありません

いつもお世話になっております。

前回から1ヶ月経ち再度受診して来ましたので、また先生のご意見をお聞かせ頂ければと思います。
よろしくお願い致します。

今回採血と胸部レントゲンの検査を行いました。

その結果、再度胸水が溜まってきている様子も無く、経過は良好との事でした。
ただ溜まっていないから転移では無い…とまだ断定できるわけではないそうで。

以前に胸水を抜いたから、まだ溜まって来ないだけかもしれないし。

ただの一時的な炎症だったから、それが治まって来たからもう貯まらないのかもしれないし。

まだ何とも言えないとの事です。

採血の結果では腫瘍マーカーのCEAが前回12.3だったのが8.7まで下がっておりました。

今後の治療として、まずはもう1ヶ月アリミデックスを服用して様子を見るとの事です。

さらにその後2、3ヶ月経過を見てCTの検査を行い、評価したいとの事でした。

今回田澤先生に伺いたいことは
①腫瘍マーカーの数値が下がっていたのですが、ホルモン剤の効果で下がったのか、もしくは腫瘍マーカーは炎症にも反応すると思うのですが、胸膜の炎症が治まって来たから下がったのか、判断する事は難しいでしょうか?
前回ご回答頂いた時に、ホルモン剤では劇的な効果は期待しにくいとおっしゃって頂いたので、この変化は炎症が治まってきたからなのでは?
と思いたいのですが…
この数値だけで判断することはもちろん出来ないとは思いますが、先生でしたらどちらの可能性が高いと思われますか?

②これから更に数ヶ月の経過観察との事なのですが、さすがに他の場所への転移も心配になってしまいます。

ホルモン剤も服用しているし、予防出来るから大丈夫と思ってもよろしいのでしょうか?

③今の段階ではまだ手術は難しいのでしょうか?
前回、胸膜の状態がコントロール出来ればその段階での手術は正しいと、先生におっしゃって頂いたのですが。

具体的にどのような状態になれば、コントロール出来ていると判断されるのでしょうか?
今は何も症状もなく、再度胸水が溜まっている様子もなく、素人から見たらもう手術をしてもらえるタイミングなのでは?と思ってしまいます。

お忙しい中、大変申し訳ございませんがよろしくお願い致します。

今後とも母をよろしくお願い致します。

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

「ホルモン剤では劇的な効果は期待しにくいとおっしゃって頂いたので、この変化は炎症が治まってきたからなのでは?と思いたいのですが…」
→その可能性は十分にあります。

「先生でしたらどちらの可能性が高いと思われますか?」
→現時点では、判断しきれません。(炎症が原因だったらいいなという気持ちは一緒ですが…)

 たしかにホルモン療法の効果と考えるにしては「効きすぎ?」という印象ですが、そう簡単に「炎症です」と言えるようなCEA値(下がってはいますが…)や胸水
(増加してこないようですが)ではないのです。

「ホルモン剤も服用しているし、予防出来るから大丈夫と思ってもよろしいのでしょうか?」
→胸水が炎症が原因であれ、癌が原因であれ・

 CEAが下がっているうちは安心していいでしょう。

「具体的にどのような状態になれば、コントロール出来ていると判断されるのでしょうか?」
→(「炎症だから溜まってこない」のか、「ホルモン療法が効いているから溜まってこない」のか不明だとしても)

 結果としてホルモン療法を継続しながら「2~3か月程度」胸水が溜まってこないなら、コントロールされていると考えます。

「今は何も症状もなく、再度胸水が溜まっている様子もなく、素人から見たらもう手術をしてもらえるタイミングなのでは?と」
→次回の(腫瘍内科の)診察時に、そう話してみたら如何でしょうか?
 
 ★当科からお願いしている以上、私から「差し出がましい」ことはできませんが、患者さん側からの強い希望があれば検討していただけるのではないでしょうか?

質問者様から 【質問4 】

肺転移の場合の治療法について
性別:女性
年齢:70歳
病名:乳がん
症状:自覚症状はありません
投稿日:2021年2月4日

母がいつもお世話になっております。
先生にご相談したく、質問させて頂きます。
よろしくお願いします。

先日2ヶ月に一度の腫瘍内科の診察があり、半年ぶりのCTで右肺の中央あたりに白い丸い物が写っておりました。
画像上で5ミリ程に見えました。
先生は対極して2つ見えると言っておりました。
腫瘍マーカーの数値に変動は無く基準値内である事、以前(術前)のように胸水がたまったりしていない事を踏まえまだ確定診断は出来ないとのことでした。
転移かもしれないし、何らかの炎症などの可能性もあるとのことです。
1ヶ月後に再度胸のみのCTとマーカーの数値で判断していきたいとの事でした。

先生に伺いたいことですが
①肺転移だった場合、ベージニオとアリミデックスの併用治療が第一選択となると言われましたが、田澤先生の見解をお聞かせ願えればと思います。

②1ヶ月もCTやマーカーに変動が無かった場合は、転移と判断されるのでしょうか?それとも肺の更なる検査などをするものなのでしょうか?
③転移が肺のみだった場合、根治を目指し切除手術などの方法もあるのでしょうか?
④ベージニオについて、先生のご経験上、作用と副作用のバランスなどどのようにお感じになりますか?
⑤まだ肺転移では無い可能性もあると思いますか?

ご意見、ご見解お聞かせ頂けましたら幸いです。

よろしくお願いします。

田澤先生から 【回答4】

こんにちは田澤です。

所見を実際に見ていないので、明確に回答することができません。
ただ、一般的には「1か月後のCTやマーカーに変化は無さそう」に思います。

やはり先走らず(今から「再発だったら、どんな治療にしようか? それはどうなのか?」などと)に、まずは経過観察でいいのではないでしょうか?

質問者様から 【結果5 】

その後の経過です
性別:女性
年齢:母の年齢70歳
病名:乳がん
田澤先生の診察:[診察あり]
田澤先生の手術:[手術あり]

前回質問させて頂いてから、再度受診致しましたのでご報告をさせて下さい。
1ヶ月の経過観察だったのですが、CTの画像と腫瘍マーカーは前回とほとんど変わりありませんでした。
今後の治療として、ベージニオを服用してみましょうとのお話でした。
しかし私と母の気持ちとしては確定診断をしてから治療をしたいと思っており、まずは摘出手術を希望致しました。腫瘍を摘出するメリットは大きいが、デメリットは少ないのでは、と思っての決断です。
今月○○病院の呼吸器外科を受診して来ます。事前にメールで母のケースも手術適応との回答は頂いております。その後の経過はまた江戸川病院にお世話になりたいと思っております。
また今後もご質問させて頂くと思いますが、その時はどうぞよろしくお願いします。
いつもありがとうございます。

<Q&A結果>

質問者様から 【質問6 】

今後の治療について
性別:女性
年齢:70歳
病名:乳がん
症状:症状はありません
投稿日:2021年4月1日

いつも母がお世話になっております。

肺に腫瘤が見つかったため、その後、虎ノ門病院で肺の胸腔鏡手術を行いました。

まだ詳しい病理検査の結果は出ておりませんが、術中の病理検査では乳がんの転移であろうとの事でした。
肺の中ではなく表面に腫瘤があったようで、胸膜播種もあったそうです。

当初予定していた2個の腫瘤は摘出出来たのですが、播種は摘出は出来ないのでそのままです。

今後は全身治療が必要だと思いますと言われました。

先生に伺いたいことですが
1 今後の治療はやはり抗がん剤でしょうか?
抗がん剤の場合、どのお薬を使う事がベストだと思われますか?
また、それ以外の考えられる治療を教えて頂きたいです。

2 乳がんの手術前に、胸水が見つかって手術が延期になった経緯がありますが、やはりその時から転移していたのか?
それともその時は違っていて、今回たまたま転移したのか?どちらの可能性が高いと思われますか?

3 病理検査の結果が3、4週間後に分かるようなのですが、その前に治療をスタートした方が良いのか、それとも病理検査の結果が出てからでも良いのか?先生はどのように思われますか?
今日手術をしたので、まだ母は入院中ですが、最短で術後どれ位から治療が可能なのでしょうか?

4 胸膜播種だとしても、治療が奏功すれば長期生存も可能でしょうか?

お忙しい中、いっぱい質問して申し訳ございません。

再度先生のお力をお貸しください。
よろしくお願いします。

田澤先生から 【回答6】

こんにちは田澤です。

先走るのは止めましょう。
病理結果を確認の上、腫瘍内科で治療相談となるでしょう(病理診断が出ないうちに相談はできません)

そこで抗がん剤となるのか?ホルモン療法+CDK4/6となるのか?は、担当医とよく話し合いましょう。

質問者様から 【質問7 】

今後の治療について
性別:女性
年齢:母の年齢 70歳
病名:乳がん
症状:乳がん遠隔転移
投稿日:2021年4月28日

母がいつもお世話になっております。

肺転移の術後の病理検査の結果が出ましたので、再度質問をさせて下さい。
よろしくお願いします。

病理検査の結果は、
ER陽性、PgR陽性のホルモン受容体タイプ、HER2は1+で原発の乳がんと同様でした。

Ki67は15%でした。
原発の乳がんは5%だったので、ここだけ異なっておりました。

摘出した腫瘤の一部は壊死した状態だったそうです。

先生にお聞きしたいことは

1 来月、腫瘍内科を受診するのですが、それまでにどのような治療を希望するか、ある程度気持ちを固めておきたいと思っております。

私の考えは、まず抗がん剤で治療をして、いい状態を分子標的薬やホルモン剤でキープする、田澤先生がよくご提案されている方法がいいのでは?と考えておりますが、母の病状の場合、田澤先生でしたらとのような治療がよろしいと思いますか?
胸膜播種の状態です。

2 Ki67の数値が5%だったのが今回は15%になっていたのですが、増殖能力が活発になってしまったのでしょうか?
それともあまり気にする数値では無いのでしょうか?

3 抗がん剤治療をする場合、エリブリンかパクリタキセル+ベバシズマブがいいのかな?思うのですが、どちらがよろしいと思いますか?または両方がよろしいでしょうか?

4 胸膜播種の場合、治療の効果はどのように判断していくのでしょうか?CTでもよく分からないと思いますし、今のところ腫瘍マーカーも変化無しです。

お忙しい中、いつも質問にお答え頂き本当にありがとうございます。
今回もどうぞよろしくお願いします。

田澤先生から 【回答7】

こんにちは田澤です。

あくまでも私個人のやりかたとしては
Bevacizumab + paclitaxel 3 cycles(3 months) ⇒eribulin 4 cycles(3 months) ⇒ palbociclib + letrozole

ただし、スタンダードは存在しないので主治医とよく話し合いましょう。

質問者様から 【質問8 (質問7 結果1)】

今後の治療について
性別:女性
年齢:71歳
病名:乳がん
症状:胸膜播種、自覚症状はありません
投稿日:2021年10月28日

いつも母が大変お世話になっております。
そしてQ &Aに何度も
質問をさせて頂き、ご回答頂き心から感謝しております。

今後の治療について質問さて下さい。
よろしくお願いします。

胸膜への転移の治療として、パクリタキセルとベバシズマブを6クール行いました。
パクリタキセルは20パーセント減薬で8割での投薬です。
しびれの副作用が強かったため、4クール目からは2週目のパクリタキセル単剤の日をスキップしての治療となりました。

先日撮ったCTは問題ありませんでした。
腫瘍マーカーもずっと基準値内です。

次回PET検査を行うのですが、結果が良好であればCDK4/6阻害薬の内服に切り替えたい旨は伝えております。

以下、先生に伺いたいことです。

① PET検査の結果、まだ胸膜に集積が見られた場合、今後どのような治療がよろしいでしょうか?
パクリタキセルとベバシズマブを継続か、他の抗がん剤か、それとも他の治療か。
先生でしたら、どのような治療を選択されますでしょうか?

② 胸膜播種に放射線治療をする事は可能でしょうか?

本来はPET検査の結果が出てから質問するべきなのは承知しておりますが、検査結果を聞く日に、今後の治療方針を決めることになっておりまして。

それまでに考えを固めておきたく、大変失礼だとは思いましたが
今回質問をさせて頂きました。

結果が出る前の質問となってしまい、大変申し訳ございません。

先生のご意見をお聞かせ頂けましたら幸いです。

どうぞよろしくお願い致します。

田澤先生から 【回答8】

こんにちは田澤です。

おっしゃるように「治療方針は結果次第」+「ご本人の副作用などモチベーション次第」なので、結果も解らない状況での回答には無理がありそうです。

順調に改善していればCDK4/6 inhibitor + ホルモン療法がいいでしょうし、そうでなければanother chemotherapy(強い効果を狙うならanthracycline ご本人が「少し楽にしたい」のであればeribulin)

質問者様から 【質問9 (質問8 結果1)】

今後の治療について
性別:女性
年齢:73歳
病名:乳がん
症状:自覚症状は何もありませんが、胸膜播種の状態です
投稿日:2023年7月13日

母がいつもお世話になっております。

今後の治療について、田澤先生にアドバイスを頂きたいです。
今回もよろしくお願いします。

2021年5月より胸膜播種に対して、パクリタキセル、ベバシズマブの治療を行いペット検査でも画像上消失した状態になり、10月に抗がん剤を終了しました。
11月からはベージニオとレトロゾールを服用していて現在に至ります。

2022年7月のCTで、右肺にモヤモヤとした物がうつり、念のため翌月にPET検査をしましたが問題なかったのでそのまま経過観察となりました。
その後も3ヶ月に一度のCTで同じ場所に同じようにその部分がうつっておりました。

今回のCTでそこの部分に少し拡がりが見られたのと、CA15-3が少しずつ上がっていて、今回基準値を少し超えていたことを踏まえ、胸膜播種が再発した可能性もあるとの事です。

この場合、どのような治療がよろしいのでしょうか?

母の場合、最初からずっと胸膜のみ転移している状態なので、素人の考えだとそこさえどうにかすればいいのでは?と思ってしまいます。

片方の肺を胸膜も含めて切除してしまうとか、胸膜だけを切除するとか、放射線治療など、直接アプローチする治療法は存在するのでしょうか?

もちろん色々なリスクがあるのだとは思いますが、出来る限り根治に向かった治療をしたいのです。

今回も田澤先生のアドバイスを頂けましたら幸いです。

いつも本当にありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。

田澤先生から 【回答9】

こんにちは。田澤です。

片方の肺を胸膜も含めて切除してしまうとか、胸膜だけを切除するとか、放射線治療など、直接アプローチする治療法は存在するのでしょうか?
⇒昨今の薬物療法による全身治療偏重傾向があるとはいえ…
 局所治療の有用性を忘れてはいけないと私も思います。

一つの条件としては、長期間その部位だけに限局している場合となるでしょう。
その場合にはtomotherapyは検討してもいいでしょう。

***
<質問が5回に達した方>
・次の質問(6回目)から、1か月空けてください。
・再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/8/19
***

質問者様から 【質問10 (質問9 結果1)】

今後の治療について
性別:女性
年齢:73
病名:乳がん
症状:胸膜播種の状態ですが、状態はありません
投稿日:2023年09月04日

母がお世話になっております。
いつも質問にお答え頂き本当にありがとうございます。今回もよろしくお願いします。

前回質問させて頂いてから一ヶ月後に再度CTを撮ったところ、右肺の胸膜播種と思われるところとは別に、左の肺に白い影がありました。転移にしてはクリッとした輪郭の解りやすい画像では無く、これが転移なのか炎症等の傷跡みたいな物なのか、一度のCTでは判断が付かないとの事です。
それと同時にca15-3が40まで上がっておりました。CEAはずっと基準値内です。
ca15-3が1ヶ月で26から40に上がるのは、やはり転移が疑われると思うのですが、胸膜播種の再燃のみであれば、トモセラピーをして頂きたいと思っておりましたが。
腫瘍マーカーの上がり方や、左肺も少し怪しいとなると、第一選択は抗がん剤でしょうか?
以前パクリタキセルとアバスチンが効果がありましたので、また再登場するのがよろしいでしょうか?
それとも左の肺はハッキリしないので、ひとまず右の胸膜播種にターゲットを絞ってトモセラピーをするのも方法のひとつでしょうか?

先生のご意見をお聞かせ頂けましたら幸いです。

田澤先生から 【回答10】

こんにちは。田澤です。

ca15-3が1ヶ月で26から40に上がるのは、やはり転移が疑われると思うのですが、
⇒そうとは限りません。
炎症や薬剤性の影響などの可能性も十分ありそうです。

***
<質問が5回に達した方>
・次の質問(6回目)から、1か月空けてください。
・再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/10/7
***

質問者様から 【結果・経過11 (質問9 結果2)】

その後の経過です
性別:女性
年齢:73歳
病名:乳がん
田澤先生の診察:[診察あり]
田澤先生の手術:[手術あり]
投稿日:2023年9月14日

いつも母がお世話になっております。質問をさせて頂いてから、その後診察がありましたのでその結果をお伝えさせて下さい。
前回、田澤先生より炎症や薬剤性の可能性も十分あるのでは?とのご回答を頂き、一筋の光が見えた気がして穏やかな気持ちを取り戻す事が出来ました。
本当にありがとうございました。

診察の結果は、左肺の怪しい白い影が小さくなっており、ca15-3もまだ基準値は超えてますが40だったのが30代に下がってました。
転移だった場合、治療を変更しなければ画像上小さくならないし、マーカーも下がらないとの事で。今回は転移の疑いは一旦晴れ、このままベージニオとレトロゾール継続となりました。
また来月もCTを撮って経過観察をして行くそうですが、一先ずホッとしました。
いつも質問にお答えを頂き、本当に感謝しております。これからもどうぞよろしくお願いします。
田澤先生、いつもありがとうございます。

<Q&A結果>

***
【結果】の送信は、【質問】として扱わないので
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/10/7
***