[管理番号:6986]
性別:女性
年齢:46歳
病名:浸潤性入管ガン
症状:
11月の初めにふと胸を触ってしこりに気が付きました。
しかし、今年5月には会社の健康診断でマンモを受け異常無しとのことだったので、大丈夫だろうと思いながらも不安もあったので、近くの乳腺外科のある市立病院を受診しました。
その日にマンモ、エコー、針生検を受けて帰りました。
一週間後、結果は浸潤性入管ガン。
トリプルネガティブ。
グレード3。
しこり大きさ2センチ。
5月の時点で分からなかったしこりが半年でここまで大きくなったということで、とても怖くなりました。
今週、CT.MRI.骨シンチの検査を受けて、その結果を元に来週月曜日に家族と一緒に先生と話をしこれからの治療の事を決める予定になっています。
先週ガンを告知されたときに主治医からは先に6ヶ月抗がん剤をした後
来年夏くらいに手術になるだろうと言われました。
私は全摘するのに抵抗はありません。
温存より全摘を望んでいます。
いつも先生がおっしゃってるように、先に手術を出来ないかと聞きましたが、それだとどの抗がん剤が効くかわからないから…と言われました。
あと詳しく検査をして転移していないか調べてみないとも…
私の場合しこりがコロンと丸い方なので、内臓や骨の方には飛んではないと思うとも言われました。
エコーで脇の方をみたところしこりのようなものも見えないとのことでした。
告知を受けてまだ一週間も経っていませんが、早くしないと脇のリンパに転移するんじゃないかと不安でなりません。
そこで、先生にお聞きしたいのですが
①エコーだけで脇リンパの転移はわかるのでしょうか
②トリプルネガティブでも手術先、術後抗がん剤は可能でしょうか
③手術を先にした場合、その細胞を病理検査に出し、どの抗がん剤が効くかわからないものなのでしょうか
④手術を先にしてしまうと抗がん剤治療が遅れて、他に飛んでしまってる(骨や内臓)微小なガンが大きくなってしまったりするのでしょうか
⑤私のしこりの大きさで骨や内臓の転移は考えられますか
⑥全摘、抗がん剤をして根治は可能でしょうか
たくさん聞いてすみません。
少しでも知識をつけて月曜日に主治医とこれからのことを話したいと思っています。
お忙しいところ申し訳ございませんが、よろしくお願いたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「①エコーだけで脇リンパの転移はわかるのでしょうか」
→画像診断としては「エコーが一番」です。
ただ、最終的には「顕微鏡の世界」なのです。(だからセンチネルリンパ節生検が必要なのです。
「②トリプルネガティブでも手術先、術後抗がん剤は可能でしょうか」
→当たり前。
サブタイプは無関係
本来の術前化学療法の適応は「小さくして温存」のみです。
それ以外の(どうでもいい)理由で術前抗がん剤するからには「責任をとってもらう(もしも効果がなかった場合に準緊急的に手術してもらえるように3週間に1回の主治医自身のエコーが必要)」べきです。
「③手術を先にした場合、その細胞を病理検査に出し、どの抗がん剤が効くかわからないものなのでしょうか」
→質問者は勘違いしているようです。
術前術後に行う抗がん剤(再発以外ということ)は「適応が決まっている」のです。
つまり質問者は(術前抗がん剤の効果?がどうあろうと)「術前にしろ術後にしろ」やることは決まっている(アンスラサイクリン+タキサン)のです。
「やることが決まっている」のに「リスクを冒してまで、小さくなるのか?を観察する意味がありますか?」そういう話です。
「④手術を先にしてしまうと抗がん剤治療が遅れて、他に飛んでしまってる(骨や内臓)微小なガンが大きくなってしまったりするのでしょうか」
→そんな無意味な想像をするのはナンセンス!
抗がん剤を先にした場合に(もしも効果がなければ)、その間放置されていた腫瘍から転移するかもしれませんよ?
「⑤私のしこりの大きさで骨や内臓の転移は考えられますか」
→確率的には…
殆どありません。
「⑥全摘、抗がん剤をして根治は可能でしょうか」
→可能?
何か勘違いしていますね。
1期なら再発率は10%以内、2期でも20%程度しかありません。
(可能もなにも、根治する可能性の方が圧倒的に高いわけです)