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両胸、乳頭裏側、アンダーバスの悪性の可能性

[管理番号:6982]
性別:女性
年齢:42歳
病名:乳癌
症状:

半年前(5月)に乳頭陥没に気づいて病院でマンモとエコーをしましたが「問題なし」と言われて見つけてもらえませんでした。

自己触診と観察を続けて今月始めに、別の病院を受診してすぐ針生検をして右胸乳頭下に1.2cmと1.4cmの浸潤ガン2個の診断がでました。

今は手術をする病院で術前検査(CT、MRI)をしているところです。

針生検(11/9)から2週間後に右アンダーバスのあたりに小豆大のシコリを見つけました。

触ると皮膚が痛いので違うと思いますが…
これもガンという可能性はあるでしょうか?
それと2、3日前に左胸を触っていると乳頭横に硬い所がありました。

12/(上旬)エコーをするときに伝えるのですが、同時に両胸に見つかったという人は今までにいらっしゃいましたか?
また、MRIで乳頭の裏側にも腫瘍が見つかったという人はたくさんいてましたか?
1.2cmの方が乳頭に近いので全摘で同時再建を考えています。

12/(上旬)に手術日と術式の説明を受ける予定になっていますが、それまでの時間が長く不安で落ち着きません。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

両側乳癌の手術は(当院では)かなりあります。
よくあるケースは、対側が(前医で)バネ式針生検で乳腺症→(当院でMMTEにより)「乳癌」というものです。

ご本人が感じているシコリ?が、意味のある物(本物の腫瘍)なのか?は、当然診察(エコー)しない限りコメントできません。

 
 

 

質問者様から 【質問2 術後の治療】

性別:女性
年齢:42歳
病名:乳がん
症状:

先日、質問させていただいて早々に回答もいただき、ありがとうございました。

検査の結果が全部出たので、手術の説明を聞きに一昨日病院へ行って来ました。
MRI結果では腫瘍の大きさが3.8cmでした。
針生検したクリニックでは1.2cmと聞いていたので、3倍の大きさにビックリしました。
乳頭直下(裏側)は想定していましたが、予想を上回る大きさにショックをうけています。
MRIで腫れていたリンパ節(乳房と脇の境目)を細胞診したら陽性だったので腋窩郭清をした方がいいとの説明でしたHER2陰性、増殖低、ホルモン受容体あり

①センチネル生検をせずに腋窩郭清するのは、腫瘍が大きいことが理由だからなんでしょうか。

②「全摘でも放射線治療、HER2陰性でも抗がん剤治療を術後にすることがある」と説明されました。
その場合はどういった病理結果のときなんでしょうか。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「①センチネル生検をせずに腋窩郭清するのは、腫瘍が大きいことが理由だからなんでしょうか」
→違います。

 「リンパ節(乳房と脇の境目)を細胞診したら陽性だった」からです。(リンパ節転移が確認された以上、「センチネルリンパ節生検の適応外」となります)

「②「全摘でも放射線治療」
→リンパ節転移が4個以上あったとき。

「HER2陰性でも抗がん剤治療を術後にすることがある」
→ルミナールBの時(手術標本のKi67が高値)

 
 

 

質問者様から 【質問3 術後の抗がん剤治療】

性別:女性
年齢:42歳
病名:乳がん
症状:

こんばんは
以前、腋窩リンパ節郭清の質問をさせていただきました「管理番号6982」です。
その節はありがとうございました。

昨年末に右胸全摘、腋窩リンパ節郭清手術をして病理結果が出ました。
腫瘍径=55㎜、核異型度(グレード)=2
リンパ節転移=1/17個、脈管浸潤=中
ER=95%、PgR=5%、HER2=陰性
ki67=20
先生からTC(ドセタキセル+シクロホスファミド)を3週毎4回の治療を勧められました。
先生に「ルミナルBタイプ」と言われ、Aだとばかり思っていたので驚いています。
「病院としては勧めますが、選択はご自身で決めてください」と言われ困惑しています。

こちらのサイトをみさせていただいて、私の場合(タイプ)はしなくていいのでは?と思っています。
自分ではルミナルAとも思っています。
質問は2つです。
①抗がん剤をする必要がありますか?
②タイプはルミナルBですか?

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

ルミナールとKi67については厳密に言うと『今週のコラム98-101』をご一読ください。

今週のコラム 98回目 ♯このグレーゾーンを「AとBに分ける」ためにOncotypeDXがあるのです。
今週のコラム 99回目 ★グレードは「参考程度」ということでいいですね?
今週のコラム 100回目! 「若いから」抗ガン剤をしましょう。は過ちなのです。
今週のコラム 101回目 (Ki67が20代はluminal Aの可能性が圧倒的に高く)本当に「Aなのか、Bなのか迷うのは30代以降」と言えるのです。

「①抗がん剤をする必要がありますか?」
→Ki67=20%だと、(当院なら)ホルモン療法単独とします。

「②タイプはルミナルBですか?」
→ルミナールAの可能性が高いです。(もしも不安ならOncotypeDXしましょう)