[管理番号:6822]
性別:女性
年齢:37歳
病名:
症状:右乳房のしこり
右乳房のしこり、針生検結果待ちです。
どうかご助言お願いします。
以前から、生理不順ですが、生理前に胸が張る症状がありました。
今年に入ってから、その症状が強くなり、8月に入って右胸の外側が断続的に痛くなる事が多く、生理後もその症状が続き、8月末に右胸の外側に押すと痛むしこりを発見しました。
今まで、一度も検診などはした
事がなく、いつから出来ていた物かはわかりません。
9月(中旬)日に乳腺外科を受診し、マンモグラフィとエコーにて、2.5cmの腫瘤が確認されました。
先生より、「たぶん良性だと思うけど、大きいし、針生検した方がいい。」との事で針生検をしました。
2週間後に結果が出るとの事で、連絡すると、「まだ半分しか結果が出ていないので、ちゃんとした結果は10月10日ぐらいになる」と言われました。
待っている間に取り返しがつかなくなるのではないかと不安でたまりません。
そこで、田澤先生に質問なのですが、
①痛みが伴うしこりは、乳腺症や線維腺腫である事が多いといいますが、ガンも痛みを伴うしこりであることがあるのでしょうか?
②こんなに結果が出る(約1ヶ月)のに時間がかかるのはガンの可能性が高いからなのでしょうか?
③右脇が時々痛むのですが、リンパ節転移している可能性が高いのでしょうか?
④しこりが大きく、良性にしても悪性にしても田澤先生に診察していただいて摘出手術もお願いしたいのですが、可能でしょうか?
住まいが(関西)ですので遠方ですが、対応していただけるなら通いますので、よろしくおねがしいます。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「以前から、生理不順ですが、生理前に胸が張る症状がありました」
→生理前にはエストロゲンが急上昇するから、(それに刺激されて)「(正常)乳腺が増殖する→胸が張る」
至極、当然なことです。
「 今年に入ってから、その症状が強くなり、8月に入って右胸の外側が断続的に痛くなる事が多く、生理後もその症状が続き」
→それは、(当然ながら)年齢的に「卵巣が(不安定となり)より分泌が不安定となってくる」からです。
「①痛みが伴うしこりは、乳腺症や線維腺腫である事が多いといいますが、ガンも痛みを伴うしこりであることがあるのでしょうか?」
→ほぼ、ありません。(「無い」とまでは言いませんが、「痛みがある=癌ではないな」というのが我々乳腺外科医の第一印象です)
「②こんなに結果が出る(約1ヶ月)のに時間がかかるのはガンの可能性が高いからなのでしょうか?」
→免疫染色しているのでしょうが、「癌との鑑別」とは限りません。
「③右脇が時々痛むのですが、リンパ節転移している可能性が高いのでしょうか?」
→(腋窩リンパ節転移があると脇が痛むという)その発想は、断言しますが、1000%間違いです。
腋窩リンパ節に転移しても、痛みがでることは「絶対に」無いのです。
★1000%断言しますが、(腋窩にある)「副乳の痛み」です。(乳腺の痛みがあるのだから、腋窩にある副乳が痛むのは「寧ろ、当然」です)
「④しこりが大きく、良性にしても悪性にしても田澤先生に診察していただいて摘出手術もお願いしたいのですが、可能でしょうか?」
→それは勿論、大丈夫です。
病理結果が出たら秘書メールしてください。
秘書室へメールは、
各ページの右上にある 「秘書室へメール」からご相談ください。
もしくは、こちらのリンクをクリックしてください。
質問者様から 【質問2 右乳房のしこりと、針生検の結果待ち】
性別:女性
年齢:37歳
病名:
症状:右乳房のしこり
前回の迅速な返答ありがとうございました。
今回もよろしくお願いします。
約1ヶ月かかった針生検の結果が出ました。
ガン細胞などは認めなかったとの事ですが、異常な細胞があり、葉状腫瘍の可能性があるので必ず摘出手術をして、再度病理検査をした方が良いと言われました。
右乳房のしこりは触ると、発見時より少し大きくなっている印象あり、断続的な痛みも続いています。
左乳房より、右乳房の方が張っているのも気になっています。
そこで質問なのですが、
①葉状腫瘍の可能性があるとの事で確定診断には至ってません。
針生検で病理検査をしても、確定できないものなんでしょうか?
②異常な細胞が確認されている以上、葉状腫瘍であると認識していた方が良いのでしょうか?ガンの可能性もありますか?
③針生検をしており、悪い細胞が散らばってしまっているという様なことはないでしょうか?
④結果が出て、すぐに秘書メールさせていただきました。
お忙しい中、
日時を調整して頂いている所だと思うのですが、先に紹介状と病理のプレパラートを送らせて頂いた方がよろしいでしょうか?
⑤診察や検査、手術など多忙である中恐縮なのですが、受診から手術までどれぐらい期間がかかりますか?もし、かなり先になりそうな場合、
そのまま待っていても問題ないでしょうか?
お忙しいとは思いますが、当初から田澤先生にお願いしたいという気持ちは変わらないので、どうかよろしくお願いします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「①葉状腫瘍の可能性があるとの事で確定診断には至ってません。」
「針生検で病理検査をしても、確定できないものなんでしょうか?」
⇒その通り。
「境界悪性以上」であれば、「針生検でも葉状腫瘍確定」することも多いですが、
「良性葉状腫瘍」の場合には「fibroepithelial tumor(葉状腫瘍の可能性もあります)」となることが殆どです。
「②異常な細胞が確認されている以上、葉状腫瘍であると認識していた方が良いのでしょうか?」
⇒必ずしも、そうではありません。
ただ、このようなケースでは「最大限のリスク回避(最悪の場合でもいいような対処)」がいいのです。
「ガンの可能性もありますか?」
⇒ありません。(全く違います。)
「③針生検をしており、悪い細胞が散らばってしまっているという様なことはないでしょうか?」
⇒ありません。
「④結果が出て、すぐに秘書メールさせていただきました。お忙しい中、日時を調整して頂いている所だと思うのですが、先に紹介状と病理のプレパラートを送らせて頂いた方がよろしいでしょうか?」
⇒初診時で大丈夫です。
「⑤診察や検査、手術など多忙である中恐縮なのですが、受診から手術までどれぐらい期間がかかりますか?」
⇒1か月程度です。
「もし、かなり先になりそうな場合、そのまま待っていても問題ないでしょうか?」
⇒十分問題無い範囲内です。