[管理番号:6233]
性別:女性
年齢:45歳
いつも先生の言葉に勇気をいただいています。
ありがとうございます。
2017.9告知、トリプルネガティブ、KI値 83% 腫瘍2.7センチとの診断。
主治医より術前抗がん剤を勧められました。
このサイトを見ていたので先に手術をとお願いしましたが、主治医からのあなたはトリプルネガティブでKI値も高い、抗がん剤がかなり効く、術前に抗がん剤をした方がいいと説得?されたため術前抗がん剤をしました。
FEC×4 しこりは1.7センチに縮小
ドセタキセル×4 3回目よりしこり増大しかし4回やりきりました。
そして手術をしました。
病理結果は充実腺管ガン 2.3×1.5
悪性度3 トリプルネガティブ
リンパ管浸襲なし血管浸襲あり 1
KI67 97%でした。
あまりのKI値の高さ血管浸襲ありに落ち込んでいます。
術前抗がん剤をしたのにこの結果とはガンはどんどん進行していますか?主治医は今は治ってるからそんなに深刻になる必要はないとのことでした。
ただ再発、転移をすると難しいと言われました。
これから放射線治療をしてゼローダを飲む計画です。
ゼローダは本来再発乳癌の治療ともききました。
私のガンは再発、転移する確率は高いですか?
再発したら予後も非常に悪いと考えられますでしょうか?先生ならどのような治療を考えられますか?
宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
物事はシンプルに考えましょう。
そもそも術前化学療法の目的は「小さくして温存」です。
そして化学療法本来の目的は「再発率を下げる」ことです。
これらを「ごちゃ混ぜ」にしないようにしましょう。
「術前抗がん剤をしたのにこの結果とはガンはどんどん進行していますか?」
⇒??
術前抗がん剤の目的は「小さくして温存」です。
そ例外の評価をする必要はありません。
★抗癌剤は術前に行っても術後に行っても予後は一緒なのです。(今回はたまたま「術前」に行いましたが、普通に「術後」に行えば抗癌剤の効果など解り様がありませんが、それが本来の抗癌剤の役目なのです)
「ゼローダを飲む計画です。」「ゼローダは本来再発乳癌の治療」
⇒適応外診療です。
絶対に行ってはいけません。(添付文章を見てみましょう)
「臨床試験で聞いたからと言っても、絶対に適応外診療を行ってはいけません)
「私のガンは再発、転移する確率は高いですか?」
⇒そう考える根拠がありません。
「再発したら予後も非常に悪いと考えられますでしょうか?」
⇒「再発したら」ではなく「再発しないように」術前術後の抗癌剤は行われるのです。
「再発すると根治は困難」というのは(トリプルネガティブ特有のものではなく)あらゆるサブタイプに共通です。
「先生ならどのような治療を考えられますか?」
⇒適応外診療はしません。
(温存後?)の放射線治療のみです。
★抗癌剤は、あくまでも「再発予防」のためにおこなっているのであり、決して「術前にその効果をみるため」ではないのです。(勘違いされないように…)