[管理番号:6222]
性別:女性
年齢:51歳
田沢先生、こんにちは。
昨年末に非浸潤癌の診断を受け、2月に右乳房全摘をしました。
術中にセンチネル生検をし、微小転移がありましたが、郭清はしませんでした。
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術後の病理診断は次の通りです。
乳頭腺菅癌、最大腫瘤径10mm、(あと3つあり?)組織HG2、HR
90%強、PgR40%、Her2-、脈菅侵襲-、切除断面-、ki67 15.3
主治医は、センチネルでも、転移は転移なので、癌がインターチェンジに乗っているので今後怖いとのこと、また、ki67が高値、腫瘤が複数あったという事で抗がん剤を勧めます。
私はどうしても、抗がん剤には抵抗があり、使いたくないのです。
田沢先生はどの様なご診断でしょうか?また、抗がん剤を使用した場合、上乗せ%はどのくらいになりますでしょうか?
お聞かせください。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
論点は3つ
1.ルミナールAでは抗癌剤の上乗せはない (Ki67=15.3を高値?と言っている主治医には???ですが… )
2.微小転移は予後に影響しない
3.リンパ行性転移(リンパ節転移)と血行性転移(遠隔転移)に直接の関係がない。
「主治医は、センチネルでも、転移は転移なので、癌がインターチェンジに乗っているので今後怖いとのこと」
⇒微小転移は予後には影響ありません。
「また、ki67が高値」
⇒Ki67=15.3%で「高値」とは…
私には「1000回見ても」低値にしか見えませんが…(メディカル12の効果も弱ったな? 冗談です)
★Ki67が20以下では(OncotypeDXするまでもなく)ルミナールAでいいと思います。
20-40がグレーゾーン
40以上が高値と表現してもいいのですが、さすがに「15.3」を高値とは…
「腫瘤が複数あったという事で抗がん剤を勧めます。」
⇒???
腫瘍が複数あると抗癌剤??(論外)
「田沢先生はどの様なご診断でしょうか?」
⇒私は田「澤」ですが(笑)
ホルモン療法単独にすることに「一瞬」の迷いもありません。
「また、抗がん剤を使用した場合、上乗せ%はどのくらいになりますでしょうか?」
⇒ルミナールタイプではAとBで全く異なるので(それが混ざり合っている)統計の数字は無意味です。(私は、この2年間位はルミナールタイプでは同じ回答をしています)
どうしても知りたければ「OncotypeDX」してください。(このセリフも、この2年間は変化無しです)