[管理番号:6211]
性別:女性
年齢:39歳
田澤先生こんにちわ。
ID40〇〇〇7の〇〇です。
調べてもあまりよくわからず、あまり情報が確立されていないことのようで、気になることがあるので教えてください。
私の乳がんは普通の乳管癌が7割とglycogen-richcarcinomaが3割の混合癌でした。
1、私のglycogen-richcarcinomaは浸潤成分の中でみられた組織型なのですか?
2、かなり稀なglycogen-richcarcinomaのようで不安です。
稀な癌だから、小さな腫瘍径でも
稀に再発するほうのグループにはいってしまうのではないかと心配です。
田澤先生の
膨大な経験数のなかでは、glycogen-richcarcinomaの患者さんもいらしたのでしょうか?
その種類の方たちの予後はどうですか?
普通の乳管がんより悪いですか?すぐに転移をおこしたりする性質だったりしないのでしょうか?
3、サブタイプはホルモン陽性、
ハーツ陰性でしたが、
それは普通の乳管癌とglycogen-
richcarcinomaの両方を調べて両方にあてはまるサブタイプなのですか?
それとも、
どちらか一方のサブタイプですか?
4、glycogen-richcarcinomaを含む混合癌であったことにより、田澤先生がおっしゃっていた、再発率5%くらいというのは変わってきますか?
田澤先生は無治療とおっしゃってましたが、この混合癌であることで、そのお考えは変わらないですか?
5、センチネルの迅速診断で、田澤先生もほぼないでしょうと言われていた微小転移があったのは、この稀なglycogen-richcarcinomaのためですか?転移能が高いのでしょうか?
お忙しいところ申し訳ありませんが、
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
組織型については、「病理も学問」である以上病理医の拘りも解らない訳ではありませんが…
その殆どは(我々乳腺外科医にとっても、患者さんにとっても)無意味なものです。
「1、私のglycogen-richcarcinomaは浸潤成分の中でみられた組織型なのですか?」
⇒非浸潤癌も含めた全体のようです。
「2、かなり稀なglycogen-richcarcinomaのようで不安」
⇒??
無意味に不安になる必要はありません。(私は全く気になりません)
「glycogen-richcarcinomaの患者さんもいらしたのでしょうか?」
「その種類の方たちの予後はどうですか?」
⇒勿論いましたが…
特に珍しくもありません。(というより「分類自体、臨床的に無意味」です)
「普通の乳管がんより悪いですか?すぐに転移をおこしたりする性質だったりしないのでしょうか?」
⇒全く違います。
「両方にあてはまるサブタイプなのですか?」
⇒両方です。
「この混合癌であることで、そのお考えは変わらないですか?」
⇒変わりません。(というか、そもそも「病理の説明をした時点で解っていたこと」ですよ?)
「5、センチネルの迅速診断で、田澤先生もほぼないでしょうと言われていた微小転移があったのは、この稀なglycogen-richcarcinomaのためですか?転移能が高いのでしょうか?」
⇒想像力が逞しすぎです。
全く無関係。
そもそも「永久標本で失われてしまう」位の微小転移(規約上は「転移なし」)は忘れてしまいましょう。