[管理番号:6064]
性別:女性
年齢:49歳
田澤先生
はじめまして。
49歳女性です。
質問させてください。
「ペースメーカー植え込み、左胸浸潤性小葉ガン」
2010年12月心筋梗塞発症。
2011年1月に洞不全症候群の為、ペースメーカー植え込み。
その後、2015年3月まで夫の仕事で海外駐在。
その間、薬が合わず体調
不良で脳梗塞2回経験するも奇跡的に後遺症なし。
帰国後、ペースメーカー植え込みをした大学病院で循環器、婦人科、眼科、乳腺外科を受診。
現在も婦人科以外は通院中。
循環器は落ち着いており、僧帽弁閉鎖不全症もほとんど問題なく経過観察をしています。
心房細動は薬で調整できています。
眼科は緑内障の疑いです。
服用中の薬
タケルダ配合錠×1
スピロノラクトン25mg×2
フロセミド20mg×0.5
リピトール10mg×1
エリキュース5mg×2
ワソラン40mg×2
ディナゲスト 1mg×2
桂枝茯苓丸7.5mg×3
アレジオン(花粉症)
キプレス(")
点眼
キサラタン(緑内障の疑い)
パタノール(花粉症)
2013年頃より、左胸に違和感や熱感があり、半年に一度はマンモグラフィ、超音波検査を続けていました。
2017年8月のマンモグラフィ、超音波検査では左胸にのう胞があるが問題なしと言われていたのですが、同年末にのう胞が大きく、硬くなっている感覚があり、2018年2/(上旬)に受診しました。
(すぐに予約が取れませんでした。)
超音波で低エコーありとのことで針生検をし、結果は浸潤性小葉ガン
1.75センチでした。
生検の数値はER8 PR5 HER2+ Ki 67 index8%です。
2011年のペースメーカー植え込み後に2回の脳梗塞(自然治癒)があり、抗凝固剤を2種類に増やしたところ、生理が止まらなくなり、子宮全摘を勧められましたが帰国間際だったこともあり断り、リュープリンを注射しておりました。
2回の輸血後帰国し、すぐに急性心不全で入院しましたが無事に退院できました。
リュープリンの副作用がひどくなり、ミレーナに変えましたがすぐに外れてしまい、ディナゲストを服用し始めました。
婦人科は落ち着いたことから、近所の医院で診ていただいていたところ、乳房の張りがひどくなり、漢方ツムラ25番のを処方され、改善されていました。
治療方針としては、小葉ガンの性質上とペースメーカーがあり放射線治療ができないので全摘。
その後、ホルモン治療。
状況によって化学療法の可能性と言われました。
長くなりましたが、ペースメーカー植え込みの場合、左胸浸潤性小葉ガンは全摘で間違いないでしょうか。
また、数値から見てルミナールB
HER2型だと思うのですが、ホルモン治療から始めることは正解でしょうか。
ki67が8%で、進行が早くないなか半年前になかったものが1.75センチにもなるものでしょうか。
現在の先生にお聞きしたところ、その時にはあったものを拾いきれなかったんだと思うと言われました。
正直に話してくださいましたが、見落としをされた事に悔しさと今後の不安があります。
生理を止めるために服用したディナゲストが乳がんを誘発、もしくは進行させたということは考えられますか?
これから CTの検査ですが、なぜ PET CTにしないのか理由はあると思われますか?
小葉ガンは反対側の胸に転移しやすいと読みましたが、右胸を診てくれないことにも不安があります。
転院を考えていますが、ペースメーカーや循環器のことネックになり、
〇〇に問い合わせても、治療はできないと言われ、大学病院が良いだろうと言われました。
私のような状況での治療経験がある先生を探すことは難しく、ネットでも文献が一つ見つかっただけでした。
田澤先生はペースメーカー植え込みの患者さんの左胸浸潤性小葉ガンの手術はされたことがありますか。
告知前から左肋骨の痛み、吐き気と食欲不振。
(1ヶ月前から)
微熱5日続いており、喉のつかえ、左腕のだるさを感じており、左胸も腫れてきている感じがし、時折痛み、しこりも大きくなっています。
数年前から現在も炭酸が乳房の中で弾けている感じが続いています。
(乳がんとは関係ないと言われています)
こういった症状は転移でしょうか。
今の病院で3/(下旬)入院(タケルダを抜く為)、4/(上旬)手術、入院2~3週間と言われており、転院を考えながらも、検査や予約にまた時間がかかるより、今のままで早く全摘した方がいいのかと悩んでいます。
長く面倒な経緯と質問ですが、ご回答いただきたくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「長くなりましたが、ペースメーカー植え込みの場合、左胸浸潤性小葉ガンは全摘で間違いないでしょうか。」
⇒術後照射ができないので「全摘」となります。
「また、数値から見てルミナールB HER2型だと思うのですが」
⇒これは勘違いしていますね。
HER2 2+は陽性ではありません。(下記のようにFISHの適応となりますが、FISHでの陽性率は25%です)
HER2 0、 1+ 陰性
HER2 2+ FISHで確認
HER2 3+ 陽性
「ki67が8%で、進行が早くないなか半年前になかったものが1.75センチにもなるものでしょうか。」
⇒その医師がいうように…
「その時にはあったものを拾いきれなかった」と思います。
「生理を止めるために服用したディナゲストが乳がんを誘発、もしくは進行させたということは考えられますか?」
⇒考え過ぎです。
「これから CTの検査ですが、なぜ PET CTにしないのか理由はあると思われますか?」
⇒(私なら)どちらもやらないので、コメントできません。
「田澤先生はペースメーカー植え込みの患者さんの左胸浸潤性小葉ガンの手術はされたことがありますか。」
⇒あるでしょう。
「こういった症状は転移でしょうか。」
⇒100%明らかに「女性ホルモンによる刺激症状」です。『「生理と関係なく、胸や脇が痛い」方は、QandA「左胸と背中の痛み」をまずはご一読ください。』をご一読ください。
・関連質問のページ
質問者様から 【質問2 ペースメーカー植え込み左乳房浸潤性小葉ガン】
性別:女性
年齢:49歳
田澤先生
先日はご回答いただきありがとうございました。
勉強不足な質問で失礼しました。
ペースメーカー植え込みの左乳房の浸潤性小葉ガンと診断されております。
質問させていただきたいのですが、田澤先生の「あるでしょう」とのご回答はペースメーカー植え込みの方で乳がんになる方が珍しいことではないという理解でよろしいのでしょうか。
放射線治療ができないので全摘ということは理解していますが、放射線治療ができずホルモン治療のみとなると、その分予後は良くないのでしょうか。
江戸川病院乳腺外科で抗凝固剤服用の方を手術される場合、服用を止める必要はないとホームページで読ませていただいたのですが、バイアスピリンとエリキュースの2種類服用でも手術の入院に薬の作用を抜く1週間がないと理解してよろしいでしょうか。
ペースメーカーがある分、たくさんの不安があり、色々お聞きして申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「質問させていただきたいのですが、田澤先生の「あるでしょう」とのご回答はペースメーカー植え込みの方で乳がんになる方が珍しいことではないという理解でよろしいのでしょうか。」
⇒勿論です。
「パースメーカーを入れると乳癌になることは殆ど無い(珍しい)」などと考えてはいませんよね?(あまりにも、ナンセンスです)
ペースメーカーの方は、MEの方に(術中にモード変更してもらい:電気メスに影響するから)「術後に元に戻す」ことをしてもらっています。
江戸川に来てからも数例ありましたが、それらの方達が小葉癌だったのかまでは覚えていない(仙台時代を併せれば、当然もっと多いので)ので「あるでしょう(当然あると思います)」という表現になっています。
「放射線治療ができずホルモン治療のみとなると、その分予後は良くないのでしょうか。」
⇒全摘するのだから…
無関係です。
「局所」と「全身」を区別しましょう。
「バイアスピリンとエリキュースの2種類服用でも手術の入院に薬の作用を抜く1週間がないと理解してよろしいでしょうか。」
⇒その通りです。