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放射線療法について

[管理番号:5286]
性別:女性
年齢:52歳
田澤先生、初めまして。
15年前から両胸に嚢胞があり、半年に一度のエコーで経過観察をしていたところ、今年の6月のエコーで
左胸に(乳頭部左上)に疑わしいものが突如出現し、針生検で悪性と診断され、7月末に温存手術を受けました。
(センチネルリンパ節切除は転移なし)
退院後の外来で、腫瘍は2ミリ、浸潤と非浸潤が混在している、放射線療法は無理にする必要はないが、受けたければ次の外来までに自分で決めてください、とのことでした。
ホルモン療法のお話はなく、それ以外の病理の結果についても説明はありませんでした。
ステージは1だそうです。
1、温存手術後の放射線療法は、必須と考えていいでしょうか?
2、腫瘍が小さければ、放射線が必要のない場合もあるのでしょうか?
再発が心配なので、自分としては治療を受けるつもりでいましたが、主治医より、そのように言われ悩んでおります。
田澤先生のご意見をお聞かせいただきたく、質問させていただきました。
これまで質問された方の内容と
重複してしまうかもしれませんが、
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「放射線療法は無理にする必要はない」
⇒「浸潤径2mm」で、「かなり大きめに切除」してあるという認識なのでしょう。
 それであれば問題ありません。
「ホルモン療法のお話はなく」
⇒状況的には(浸潤径2mm)不要と思います。
「1、温存手術後の放射線療法は、必須と考えていいでしょうか?」
⇒上記コメント通りです。
 (ガイドラインでは)必須となっていますが、(実際には)不要と思われる症例はあるのです。
「2、腫瘍が小さければ、放射線が必要のない場合もあるのでしょうか?」
⇒上記コメント通りです。
 ご参考に。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

放射線療法について
性別:女性
年齢:52歳
田澤先生からの回答を読み、放射線療法をしなくても問題がないとわかり安心しました。
ありがとうございました。
どれくらいの大きさで切除したのか、主治医に聞いてみようと思います。
改めて、二つ質問があります。
主治医より「ひとつでも浸潤があると、どこかでまた癌ができる可能性がある」と説明されたことを思い出したのですが、それでも私の場合は腫瘍が小さいので「現時点で放射線は必要ない」と考えていいでしょうか? (質問1、何度もすみません)
また、針生検後、術後とも自分の癌に関する具体的な情報(種類、悪性度、ホルモン受容体、等々)をほとんど教えていただけていないのですが、このサイトの質問でみなさんが書かれているような詳しいデータを得るためには、病理の結果をきちんと説明してもらえるよう、主治医にお願いすべきでしょうか?(質問2)
もう一度、田澤先生にご回答いただける幸いです。
よろしくお願いいたします。
たくさんの方々が先生からの回答を待っている中、再度の質問でお時間を割いていただき申し訳ありません。
今の状態で問題がなければ、早期発見で手術できたことに感謝し、
前向きにやっていこうと思います。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「「ひとつでも浸潤があると、どこかでまた癌ができる可能性がある」
「現時点で放射線は必要ない」と考えていいでしょうか? (質問1、何度もすみません)」

⇒これは、全く「すれ違った理解」と言えます。
 担当医は「浸潤癌は血管やリンパの流れになってリンパ節転移や遠隔転移が起こる可能性がある=どこかでまた癌ができる可能性が(浸潤径が小さいのでかなり低いながら)ある」と表現しているのです。
 つまり、(乳房内再発の予防目的である)放射線とは無関係です。
「病理の結果をきちんと説明してもらえるよう、主治医にお願いすべきでしょうか?(質問2)」
⇒浸潤径2mmならば、「詳細は無意味」と思います。
 ♯勿論、自分のことだから知っておくというのは悪くはありませんが、何かの参考にはなりません。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

放射線療法について
性別:女性
年齢:52歳
田澤先生、こんにちは。
これまで2度の質問にすぐに回答していただき、本当にありがとうございました。
3度目の質問となります
(何度もすみません)
術後二回目の外来で切除の大きさなどを主治医に聞いたところ、私が再発を恐れていると思われたようで、
途中から放射線療法を薦めはじめ「それが標準治療ですから」と言われました。
また、その先生は10月で異動されるとのことで、11月か
ら担当が変わると伝えられたため、
思いきって病理の結果をもらえるようお願いしました。
内容は、
Invasive ductal
carcinoma,papillotutabular
>scirrhous,invasive area
2x2mm total tumor size
22x18x12mm,pT1a,g, nuclear
grade
G1,margin(-),ly(-),margin(
-),pN0(SNB 0/1)
ER(PS5+IS=8)/PgR(PS5+IS3=8
/)HER2(0)MIB-1 index7%
となっています。
腫瘍全体の大さが22x18x12ミリあったと初めてわかったのですが、最初に田澤先生がおっしゃられたように浸潤径が2ミリであれば、放射線療法を受けなくても大丈夫でしょうか?(質問はこの一点です)
何度も同じ質問となり申し訳ない気持ちでいっぱいですが、もう一度だけご回答をお願いできますでしょうか。
再発のリスクはかなり低いと自分でも理解しているつもりですが、
9月○日の外来からまた悩む日々が続いています。
田澤先生のご回答だけが頼りです。
どうぞよろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
「腫瘍は2mm」ということなので「放射線の省略は妥当」と回答していましたが…
22mmであれば、照射すべきです。(照射には浸潤癌も非浸潤癌も関係ないのです)
○薬物療法が不要なのはそのままです(非浸潤癌には薬物療法は無関係です)
 
 

 

質問者様から 【質問4】

放射線療法について
性別:女性
年齢:52歳
昨日、11日(月)18時からの受付で質問した者です。
質問の中に切除に関する情報を書き忘れてしまいました。
「部分切除された左乳腺40x35x25ミリ大、16グラム」と病理結果に記載がありました。
昨日の内容の追加として、田澤先生に目を通していただけると幸いです。
自分の不手際で質問ページをこのような形で使わせていただき恐縮です。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。
前回の回答に変更ありません。
(以下、抜粋)
『「腫瘍は2mm」ということなので「放射線の省略は妥当」と回答していましたが…22mmであれば、照射すべきです。(照射には浸潤癌も非浸潤癌も関係ないのです)○薬物療法が不要なのはそのままです(非浸潤癌には薬物療法は無関係です)』