[管理番号:4912]
性別:女性
年齢:50歳
いつも先生のQ&Aを読ませていただいています。
今週のコラムはとても気になっていたことなので質問させて下さい。
私は、4月中旬に部分切除をし、現在放射線が9回目です。
断端陽性で術中追加切除で陰性でした。
マ-ジンは1cmらしいのですが、再発の可能性は高いでしょうか?トモセラピーですが追加照射はいわれていません。
病理結果は・・・
浸潤性乳管癌 6㎜×5㎜ グレード1(核分裂1点 核異型度2点)
ER 強度陽性 Pgr 中等度陽性 HER2 0 ki67 9%
センチネルリンパ節 0/1 断端陽性 術中追加切除で陰性
私は、4人の親を介護しているので、まだ倒れるわけにはいきません。
この結果で10年再発率を教えて下さい。
ルミナルAなので5年後位にピークがきてにピークがきて減っていく感じでしょうか?
遠隔転移は仕方ないですけど、局所再発は根治が望めるので、定期的にに市川を予約して田澤先生にエコ-してもらうことは可能ですか?遠方ですが、今の先生は1年に1度といわれたので。
もし可能なら、術後何ヶ月をめどにをめどに、最初の予約をとればいいでしょうか?また術前CTで、肺に粒のようなものが
のようなものが映り、6ヶ月後にCTといわれたのですが、胸写では、診断できないのでしょうか?田澤先生が言われるように、医療被曝が心配ですです。
とりとめもなく書いて、すいません。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
pT1b(6mm), pN0, luminalA
この状況で再発を心配する必要などありません。
「マ-ジンは1cmらしいのですが、再発の可能性は高いでしょうか?」
⇒そもそも6mmの癌ですから、
1cmのマージンは十分と言えます。
「この結果で10年再発率を教えて下さい。」
⇒ソフトを用いると8%になりますが…
実際は5%以下でしょう。
「ルミナルAなので5年後位にピークがきてにピークがきて減っていく感じでしょうか?」
⇒ピークなどそもそも存在しないでしょう。(数が少なすぎて)
「局所再発は根治が望めるので、定期的にに市川を予約して田澤先生にエコ-してもらうことは可能ですか?」
⇒可能です。
「術後何ヶ月をめどにをめどに、最初の予約をとればいいでしょうか?」
⇒半年ですね。
実質、半年に1回がバランスがいいと思います。
「また術前CTで、肺に粒のようなものがのようなものが映り、6ヶ月後にCTといわれたのですが、胸写では、診断できないのでしょうか?」
⇒単純レントゲンでは「解らない程度」なのでしょうが…
そもそも6mmの癌で「術前CTなど全くの無駄」であり、CTでのフォローなど不要です(転移ではありません)
質問者様から 【質問2】
田澤先生、こんにちは。
先生に検診可能のお返事を頂き、早速術後6カ月に市川へ予約させて頂きましたきました。
予約できただけで嬉しくて、家族に笑われています。
私は、自分でしこりを見つけて受診したので、診察の前にエコ-とマンモがあり、結果を医師から聞くという形で触診もありませんでした。
針生検後告知から今の主治医にかわりました。
エコ-の時、なかなか場所がわかってもらえなかったり、触診はないけど全身CT、骨シンチと検査ばかりで、今後の診察に不安をかんじています。
なので、万一局所再発の時は
は先生に発見されると思うので、その時は途中からですが再手術をお願いしたいのですが
いしたいのですが可能ですか?6㎜の癌で断端陽性だったこともあり心配しています。
またもう1つ質問させて下さい。
手術した病院では、ki67を術前で決めるようなのですが
めるようなのですが、私は、9だったので誤差を考えるとルミナルbで、
抗がん剤が必要だったのではないかと、今更ながら心配しています。
この場合、再発率がどの程度変わってきますか?また、タモフェキシン1~2年服用後、薬をかえると言われましたが、その方が再発率が低いのですか?今は、何も副作用がないのですが。
お忙しいところ、申し訳ありません。
田澤先生から 【回答2】
今日は。田澤です。
「触診はないけど全身CT、骨シンチと検査ばかりで、今後の診察に不安」
⇒このQandAの場でもそうですが…
実際に他病院(特に首都圏)で診療をされている患者さんとお話をすると、同じような状況(で、同じ様な悩みをかかえている)患者さんが多い事にいつも驚かされています。(さすがに今は慣れましたが…)
私は、ここ江戸川にくるまで20年を仙台(山形や八戸にも少し居ましたが)で診療してきたので、そんな診療には「始めは信じられない」思いでした。
仙台を始め東北地方は広範囲にわたって東○大学が占めているので、「自分で超音波をしない」習慣など誰にもなかった(現在の状況は知りませんが)のです。
その意味では、この東京には大学病院や大病院がウジャウジャありますが、東北地方で乳癌の診療を受けている方々の方が(実は)圧倒的に幸運である事を感じてもらいたいと思います。
○私自身は「術前も術後も自分で超音波をする習慣」を(今では)他の医師に対しての「最大のアドバンテージ」と感じており、それが「診断、手術」の上でかけがいの無い財産となっています。(余談でした)
「万一局所再発の時はは先生に発見されると思うので、その時は途中からですが再手術をお願いしたいのですがいしたいのですが可能ですか?」
⇒勿論、それでいいのです。
「6㎜の癌で断端陽性だったこともあり心配」
⇒皆さんが恐れている程、乳房内再発は決して多くはありません。
過度に心配されないように。
「9だったので誤差を考えるとルミナルb」
⇒誤差を考えても「一桁」でBとなることはないでしょう。(20までは文句なしのルミナールAです)
「抗がん剤が必要だったのではないかと、今更ながら心配」
⇒実際はAでもBでも…
6mmの癌では抗癌剤は不要です。
♯トリプルネガティブであっても5mm以上では「考慮する」となっていますが、6mmでは決して勧めません。
「この場合、再発率がどの程度変わってきますか?」
⇒変わりません。
「また、タモフェキシン1~21~2年服用後、薬をかえると言われましたが、その方が再発率が低いのですか?」
⇒これは誤りです。
担当医は「年齢的に」その位で「閉経」となり、(閉経となった後には)アロマターゼ阻害剤へ変更するつもりだと言う意味でしょうが…
★厳密には「最終月経から1年以上空けてからの変更」というのが正しい表現です。