[管理番号:4825]
性別:女性
年齢:38歳
初めまして。
田澤先生、よろしくお願いします。
1月初めの健康診断で、1、3センチのしこりが1つ、
0、8センチのしこりが2つみつかり、
3月の半ばに右胸全摘手術をしました。
術後の病理結果は、
ステージ1
しこりの浸潤径:
0、4mm
リンパ管侵襲なし
血管侵襲なし
リンパ節転移なし
切除断端:陰性
グレード3
Er:?
PgR:?
Her2:3
Ki67:高い
サプタイプ:
luminal B
でした。
抗がん剤の必要性は悩みます。
と言われ、
オンコタイプDXをすることになりました。
結果は、
しこりが小さ過ぎて検査できなかったと戻ってたと聞きました。
戻ってきたということは、再発リスクが低いと判断できるので、ホルモン治療のみでいきましょう。
とのことでした。
心配なら、非浸潤がんの遺伝子検査のほうもできるが、結果に関わらず、
治療方針に変わりはないとも言われました。
グレードもki67もher2も高いのに、
再発リスクは低いのでしょうか。
先生も抗がん剤の必要性はないとお考えになられますか。
ホルモン治療は、
Er.PGR両方?ではなくても効果はあるのでしょうか。
飲みはじめて、
効果が出ていると分かる検査はあるのですか。
副作用も、人それぞれだとは聞きますが、不安です。
どういった方がでやすいのでしょうか。
ご回答よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
微小浸潤癌(pT1mi, pN0)ですね。
担当医は、微小浸潤癌を良く理解していないようですが、(グレード等全く、無関係に)再発超低リスクであり、術後療法を考慮する必要は全くありません。
浸潤径5mm以下では、そもそも(トリプルネガティブだろうが、HER2タイプだろうが)化学療法の適応はありません。
一応ホルモン療法は「考慮する」となっていますが、私であれば(副作用のバランスから)「無治療を勧めることに、何の躊躇もありません」
「抗がん剤の必要性は悩みます。と言われ」
⇒何故、悩むのか??
明らかに「抗癌剤の適応外」です。
「ホルモン治療のみでいきましょう。」
⇒私であれば、「微小浸潤」ではホルモン療法さえも勧めません。(強い希望があれば、やりますが…)
「グレードもki67もher2も高いのに、再発リスクは低いのでしょうか。」
⇒微小浸潤なのです。
殆ど非浸潤癌と同様であり、質問者は全摘しているのだから「無治療でもほぼ根治」と思います。
☆担当医の「思わせぶりな??」態度で、とんでもない勘違いをしているようですが、全く心配ない状態です。
「先生も抗がん剤の必要性はないとお考えになられますか。」
⇒1000%不要です。(というより、毒性を考えたら)やってはいけない治療です。
明らかに「抗癌剤の適応外」です。
議論の余地はありません。
「ホルモン治療は、Er.PGR両方?ではなくても効果はあるのでしょうか。」
⇒そもそも再発率が極めて低いから「ホルモン療法の効果」など必要ありません。
「飲みはじめて、効果が出ていると分かる検査はあるのですか。」
⇒ありません。
「副作用も、人それぞれだとは聞きますが、不安」「どういった方がでやすいのでしょうか。」
⇒そんなことを心配するまでもなく、ホルモン療法の必要もありません。