[管理番号:4632]
性別:女性
年齢:54歳
質問者様の別の質問新たな管理番号としました。 |
今日はハーセプチンの副作用について質問させてください。
ハーセプチン単独での副作用はめったに無い、とのことでした。
もし副作用が有るとしたら、どんな症状が出ますか?
ドセ中から息苦しさは有りましたが、ドセの副作用と思っていました。
胸水貯留で3か月休薬したのですが、その間楽になっていた苦しさが単独で再開したら増してきました。
常に胸を押されているような、何か乗っかってるような。
急に動悸とかは無いです。
熱も無いです。
咳きも無いです。
横になると少し和らぎますが、起きてると苦しさが増します。
これはハーセプチンの副作用なのでしょうか。
11月心エコーして異常無し、それから4クール、計8回です。
もう一度心エコーするべきでしょうか。
ハーセプチンだけは完遂したいと思っています。
中止したら転移・再発率は倍ですよね。
心機能に異常無いとしたら、他に原因は何と考えますか。
ドセ終了してから半年過ぎました。
まだ影響しているのでしょうか。。
確かに指先は痺れているし、胸水もまだ無くなっていません。
ずっとこのままかも?と不安です。
いつも先生の回答に元気をいただいています。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「胸水貯留で3か月休薬したのですが、その間楽になっていた苦しさが単独で再開したら増してきました。」「これはハーセプチンの副作用なのでしょうか。」「もう一度心エコーするべきでしょうか。」
⇒心エコーするにしろ、しないにしろ・
「ハーセプチンを再開したら苦しくなる」という時点で(私なら)中止します。
「ハーセプチンだけは完遂したいと思っています。 中止したら転移・再発率は倍ですよね。」
⇒そうは言っても…
私であれば、(上記のような症状を患者さんから言われたら)即、中止します。
♯術後補助療法は(再発治療とは違い)「副作用とのバランスを重視(QOLを考える)」することが大原則であり、「命を賭けて」行うものでは決してありません。
「心機能に異常無いとしたら、他に原因は何と考えますか。」
⇒単純に(ドセタキセルによる)「浮腫み」です。
「ドセ終了してから半年過ぎました。」「まだ影響しているのでしょうか。」
⇒勿論です。
「確かに指先は痺れているし、胸水もまだ無くなっていません。」「ずっとこのままかも?と不安です。」
⇒徐々に改善します。
質問者様から 【質問2 ハーセプチンの副作用】
性別:女性
年齢:56歳
病名:両側乳がん
症状:骨密度低下
田澤先生お久しぶりです
術後三年になりました
フルコース治療をして、今はフェマーラ服用一年四ヶ月です。
骨密度についてお教えください
一年前の測定で100%あったのに、先月測定したら
79.5%まで下がっていました。
連携医はギリギリ正常値だから経過を見ましょうといいます。
せいぜい下がっても10%未満だろうと思っていたので驚きました。
1. 一年でこんなに下がるものなのですか
何もしなければ来年は60%ですか
今はカルシウムを取る努力をしています
2. 頑張れば骨密度上がりますか
私に出来る事はなんでしょう
乳製品は再発率に影響は無いのですよね
3. これからの治療はどうなるのでしょうか?
骨粗しょう症の治療に副作用はありますか?
昨年から足の付け根が、力の入れ具合で痛みます
骨転移?と思いましたが、安静痛がないのでホルモン剤
の副作用だろうと考えていました
4. これは骨密度低下のせいでしょうか
骨密度測定は左手の甲でしました
主治医の診療は三ヵ月後(今は半年に一度なので)です。
5. それまで待ってても構いませんか
CTもPETも昨年やりました
骨密度は分からないのですね
色々質問してしまいました、どうぞよろしくお願いします
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「1. 一年でこんなに下がるものなのですか」
→更年期とも重なったのでしょう。
「何もしなければ来年は60%ですか」
→努力次第です。
「私に出来る事はなんでしょう 」
→カルシウムやビタミンDを摂取して太陽を浴びることでしょう。
「乳製品は再発率に影響は無いのですよね」
→勿論!
「3. これからの治療はどうなるのでしょうか?」
→デノスマブの適応があります。
「骨粗しょう症の治療に副作用はありますか?」
→虫歯には注意しましょう。(顎骨壊死のリスクとなります)
「ホルモン剤 の副作用だろうと考えていました4. これは骨密度低下のせいでしょうか」
→ホルモン療法の副作用でしょう。
「5. それまで待ってても構いませんか」
→勿論、全く問題ありません。
「CTもPETも昨年やりました 骨密度は分からないのですね」
→無関係です。
質問者様から 【質問3 ハーセプチンの副作用について】
性別:女性
年齢:56歳
病名:両側乳癌
症状:
田澤先生いつもありがとうございます。
今日は脳転移についてお願いします。
術後3年、トリポジ、フルコース治療終了しています。
昨年12月にCT、腫瘍マーカー共に正常でした。
1月末に閃輝暗点の症状が出て、今度視野検査と脳MRI検査を受けます。
脳転移の可能性が出て来て戸惑っています。
転移を繰り返して最終的に脳転移する、そういう認識でいました。
この半年で他の転移がすすんだのでしょうか。
1月に肺転移骨転移になり、即効脳転移というような流れの可能性はありますか。
他が大丈夫なのに、いきなり脳転移という可能性は先生の経験上考えられますか
(転移だった場合)
脳転移の治療法は放射線だけだと思います。
リニアック、サイバーナイフ優劣はありますか
ちなみに私の県にはガンマはありません。
どうぞ宜しくお願いします。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
「1月末に閃輝暗点の症状」「脳転移の可能性」
右症状からは(0%とはいいませんが)脳転移を疑う症状ではありません。
「今度視野検査と脳MRI検査」
→いずれ、これで白黒つくでしょう。
ご安心を。
「転移を繰り返して最終的に脳転移する、そういう認識」
→正しい認識です。
脳は「blood brain barrier」が存在するので、そう簡単には転移しないのです。
「この半年で他の転移がすすんだのでしょうか」
「1月に肺転移骨転移になり、即効脳転移というような流れの可能性はありますか」
→それを想像するような状況ではないようです。
「他が大丈夫なのに、いきなり脳転移という可能性は先生の経験上考えられますか」
→まず、無いですね。
「リニアック、サイバーナイフ優劣はありますか」
→ありません。
ただ、(私がかつて放射線科医と脳外科医に聞いた際に)「γナイフの症例経験が豊富(最も信頼がおける)」という認識でした。(10年位、昔の話ですが…)