［管理番号:3875］
性別:女性
年齢:30歳
本当に線維腺腫なのか。
今年6月に左胸に違和感があり、婦人科を受診して触診してもらいましたが異常なし。
8月にマンモと超音波を受け、超音波で腫瘍が見つかり乳管内乳頭腫という診断を受けました。
その後乳腺外科で再度マンモと超音波を受け、やはり超音波のみで腫瘍が確認できました。
触診ではわからない1センチ未満の腫瘍。
生検なんてしない、切除！
小さすぎて切除するには肝がすわってる医者でないと難しい。
1カ月後に再度受診し、腫瘍がなくなってなかったら切除を検討しよう。
とのことでした。
納得行かず他の乳腺外科を受診しました。
マンモと超音波でやはり超音波のみで腫瘍確認。
線維腺腫だと思うけど、念のためMRIを。
とのことで10月にMRIを撮りました。
結果は線維腺腫とのことでした。
特に説明はなく、MRレポートという
結果(図も付いています)が書かれた紙を渡され、1年後にまた検査と言われました。
紙には
所見:左9時に8㎜大の造影腫瘍を認めます。
辺縁:平滑
内部:不均一
血流:漸増型
T2強調像では高信号を示し、線維腺腫を疑う所見。
明らかな要精査病変
(BI RADS Category4)は指摘できません。
腋窩や内胸に腫大リンパ節を
認めない。
診断:左造影腫瘍:線維腺腫疑い(要経過観察:BI RADS Category3)とあります。
不安感があるから針生検をしたいと話をしましたが、痛いし腫瘍があるたびにさしてたら大変だよ～と言われました。
その時は確かにそうかも、と思ってしまいましたが…
田澤先生は針生検をすれば済む話と色々な回答でおっしゃっていますが、
細胞診や針生検をせずMRIという運びとなったのはわたしが超音波後の診断に納得がいっていない様子だったからでしょうか。
腫瘍の形や大きさ等を見て、針生検をする必要がないと断定出来ることはあるのですか。
診断名が乳管内乳頭腫から線維腺腫となりましたが、何を根拠に線維腺腫なのか聞けないままとなってしまいました。
触診でも触れない腫瘍です。
乳管内乳頭腫という診断については、何を見てそう診断したのかはわからないと医師に言われました。
この腫瘍が悪性ではなく線維腺腫という
診断となる根拠はこの紙に書かれていますか？
このまま1年後まで過ごしていて後悔しないか、不安です。
セカンドオピニオンをすべきか迷っています。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
正直、今回のメールに登場してきた医師達のキャラクターにはついていけません（理解不能です）
「生検なんてしない、切除！小さすぎて切除するには肝がすわってる医者でないと難しい」
⇒何でしょうか？これは。
　技術的に問題がある医師のようです。
「線維腺腫だと思うけど、念のためMRIを。」
⇒この発想は私が最も嫌うものです。
　単に「ＭＲＩ的免罪符」を与えて自分を守っているにすぎません。
（もしも後日癌だと発覚した際に、「何故、生検しなかった？」と責められた際に、「だって、ＭＲＩでは良性だったもん。」というやつです）
「田澤先生は針生検をすれば済む話と色々な回答でおっしゃっています」
⇒その通りです。
　何も「あーだ、こーだ」悩む必要はありません。
　①良性と断定できる場合は→そのままでＯＫ（経過観察も基本的に不要）
　②良性の可能性が高い（良性とは断定できない）場合→ご本人が経過観察を望めば「経過観察」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　→ご本人が「確定診断」を望
めば「組織診」
　③良性とはいいきれない。癌を疑う→組織診（但し、組織診スルなら100％確定診断でなくてはいけません）
　　　♯組織診をしていながら「癌で無いとは言い切れないから6ヵ月後ね」という医師が多い様ですが、それではいけません。
「細胞診や針生検をせずMRIという運びとなったのはわたしが超音波後の診断に納得がいっていない様子だったからでしょうか。」
→単に（海沿いの大病院に居そうな）ＭＲＩ好きな医師なのでしょう。
「腫瘍の形や大きさ等を見て、針生検をする必要がないと断定出来ることはあるのですか。」
→完全な「扁平な楕円」であれば「線維腺腫と断言（上記①）」できます。
「そこまで詳細な所見」は記載ありません。
「このまま1年後まで過ごしていて後悔しないか、不安」
→組織診（バネ式かマンモトームかは状況によります）すれば、いいだけの話です。