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脇の腫瘍

[管理番号:3731]
性別:女性
年齢:43歳
拙い文面ですみません。
よろしくお願いします。
9月上旬にクリニックで、マンモとエコーと組織診をして、乳がんの告知をされました。
詳しい、結果は紹介先の総合病院に、送付され、今週、受診しました。
紹介の時点では、軽度とみられたようで、2週間後の予約でした。
けれど、総合病院で再度、先生によるエコーで脇にもくっきりした、腫瘍があると言われました。
私が見ても、大福を横から見たような感じでした。
あと、クリニックで指摘された2センチの腫瘍以外にも、同じ左胸に気になるシコリがあり、針生検をしました。
その際、おそらく術前化学療法になり全摘と言われました。
田澤先生のこのQAでよく拝見する術前化学療法の適用と少し違うと感じたので、質問させて頂きました。
本当にそれしか、ないのでしょうか。
MRやCTの検査の結果は、これから聞くのですが、広域に転移の可能性があるということでしょうか。
来週の初めに、今後の治療計画の診察があり、その前に、田澤先生ならば、どんな治療をされるのか、教えて頂けますか。
東北地方在住で、あまり、関東のように選択肢がなく心配です。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「先生によるエコーで脇にもくっきりした、腫瘍がある」
⇒「リンパ節転移の可能性がある」ようです。
 ただし、それは「術前化学療法をする理由」とはなりません。
「その際、おそらく術前化学療法になり全摘と言われました。」
⇒術前化学療法をする意味がありません。
 ○担当医には、今一度「術前化学療法をする理由」を真剣に考えてもらいたいものです。
「田澤先生のこのQAでよく拝見する術前化学療法の適用と少し違うと感じた」
⇒正しい理解です。
 「全摘が前提である術前化学療法」はナンセンスそのものです。
「本当にそれしか、ないのでしょうか。」
⇒手術先行でいいと思います。(小さくして温存という目的が無いのであれば)
「MRやCTの検査の結果は、これから聞くのですが、広域に転移の可能性があるということでしょうか。」
⇒転移とは「遠隔転移のこと」ですか?
 それはありません。
 御心配なく。
「来週の初めに、今後の治療計画の診察があり、その前に、田澤先生ならば、どんな治療をされるのか、教えて頂けますか。」
⇒もしも多発ならば…
 そもそも(仮に術前化学療法をしても)乳房温存手術をすることはできません(適応外です)
 当然、手術先行⇒(術後に)サブタイプに応じた治療を行う。
 もしも単発で、「そのままでも温存できる大きさ」ならば…
 手術先行⇒(術後に)サブタイプに応じた治療を行う。
 もしも単発で、(今のままでは大きくて温存が困難だが)「術前化学療法をすることによって、小さくして温存できるかもしれない」のであれば…
 術前化学療法⇒手術(術前化学療法が効いて小さくなれば温存、結局あまり効かなかった場合には全摘)
 ○勿論、質問者が「そもそも全摘を望んでいるとしたら(仮定の話です)、術前化学療法の適応外」です。