[管理番号:3711]
性別:女性
年齢:45歳
45歳の主婦です。
去年の12月(上旬)日 初めに エコー検査して 異常なし。
年齢的なものとのことでした。
(胸が張り 乳首の下辺りに動くしこりっぽい物があり 脇の下あたりが 痛くなって受診しました)
12月(下旬)日に主人の会社の健康診断で エコー検査をし 異常なし。
今年1月(上旬)日に触診とマンモグラフィーを受け 異常なしでした。
しかし 9月初めに 何気に触った左胸に1センチ程のしこりを発見。
慌てて 乳腺科(最初のエコー検査した病院)に予約をとり エコー検査を受けたら 1センチ前後のしこりがあります。
早めに 細胞診(細い針)をしましょう。
線維腺腫 のう胞 乳腺症 葉状腫瘍 乳癌 みんな疑いがあると言われました。
(今思えば 期待できる言葉は 一切なかったです。
強いて言えば たとえ 悪い結果が出ても この大きさなら初期だから…と)
エコー検査の2日後に細胞診をして 1週間後にその結果とマンモグラフィーをしました。
見つけるまでは 何の症状もなかったのですが エコー検査の前後から 微熱が出て その後は38℃ぐらいになりましたが 今は 平熱です。
こんなに急に 体調が悪くなるものなんですか。
そして昨日 検査の結果 乳がんと言われました。
Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ ⅤのⅤのでした。
先生いわく 1センチ 初期だから 大丈夫。
エコーとマンモグラフィーを見ても リンパもキレイ?だから。
っと 言って下さいましたが …正直 今は 頭が真っ白で 自分に
何がおきているのか理解できていない状態で 食欲もなく一睡もできませんでした …
そして 大きな病院を紹介して下さり (上旬)日に行くことになりました。
Ⅴの診断って事は 転移してるってことはなんでしょうか。
もともと若い頃から片頭痛持ちなんですが 発見する少し前から左目眼球裏がズキズキする
片頭痛ありました。
(生理前 泣きすぎ スマホの見すぎかもしれませんが)
1度だけ(発見する1ヶ月前ぐらいに)回転性めまいを経験しました。
その時は 耳鼻科と眼科に受診しましたが 異常なしでした。
(目だけは良かったのですが ドライアイと遠視と乱視になっていると)
これは 脳とかに 転移しているとかなんでしょうか…もう 考えすぎて 不安です。
お忙しい ところすみませんが もし よきアドバイスがありましたら よろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「見つけるまでは 何の症状もなかったのですが エコー検査の前後から 微熱が出てその後は38℃ぐらいになりましたが 今は 平熱です。」「こんなに急に 体調が悪くなるものなんですか。」
⇒「超音波検査の際に」軽い風邪をひいたのでしょうか?
勿論1000%「癌とは無関係」です。
御心配なく。
「Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ ⅤのⅤのでした。」
「Ⅴの診断って事は 転移してるってことはなんでしょうか。」
⇒「大きすぎる」勘違いをしています。
細胞診のクラスVは「癌で間違いない」という所見であって、ステージとは無関係です。
「1センチ 初期だから 大丈夫 リンパもキレイ」
⇒文字通り、早期だということです。
もう少し「その医師」の言う事を信じてあげましょう。
「脳とかに 転移しているとかなんでしょうか…もう 考えすぎて 不安」
⇒考え過ぎたり、くだらない「ネットの情報検索も(もしやっているとしたら)」今すぐに止めましょう。
どう考えても「担当医のいうように早期」であり、遠隔転移の心配など絶対にありません。
ご安心を。
質問者様から 【質問2】
先日はお忙しい中お返事頂きありがとうございました。
あれから気持ちも少しずつですが 前向きに考えようと思いだしました。
しかし 毎日 テレビをつけたり 携帯を開くと 乳癌の話で…
正直 不安でしょうがありません。
前回も 同じような質問をしましたが…
今年初めに エコーとマンモを別の病院で3人の先生にやっていただきましたが その時は
「異常なし」って事は 進行の早いガンだったのでしょうか。
それとも 小さくてわからなかったのでしょうか。
今1センチぐらいと言われましたが 8カ月で1センチは かなり早いですか。
最近 しこりのある左側の肩甲骨ありが 凝ると言うか違和感があります。
右側の胸もいつもと違う感じがします。
気のせいでしょうか。
今現在 検査で v とだけしか
わかっていませんが 近々
紹介していただいた ○○医科大学に行く事になっています。
これからどのような 検査をすることになるのでしょうか。
本当に お忙しいところ すみませんが よいアドバイスがあれば よろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「今年初めに エコーとマンモを別の病院で3人の先生にやっていただきましたが その時は 「異常なし」って事は 進行の早いガンだったのでしょうか。」
⇒1cmで見つかった癌を「進行の早い癌」などと考える理由がありません。
「今1センチぐらいと言われましたが 8カ月で1センチは かなり早いですか。」
⇒本気でそう考えますか?
1cmの癌を「進行が早い結果」だと…
もう少し冷静になってください。
「最近 しこりのある左側の肩肩甲骨ありが 凝ると言うか違和感があります。右側の胸もいつもと違う感じがします。気のせいでしょうか。」
⇒ストレスによる「卵巣に影響がでて、ホルモンによる刺激症状がでている」ようです。
典型的な「女性ホルモン刺激症状」です。
そんな「転移」は1000%ありませんから、御心配無く。
「近々紹介していただいた ○○医科大学に行く事になっています。これからどのような 検査をすることになるのでしょうか。」
⇒本当に必要な検査は
①確定診のための「組織診(バネ式針生検もしくはマンモトーム生検)」
②拡がり診断のための(術式決定に必要)「乳房MRI]
○ただし、その大学病院では無駄な検査であり、無駄な医療被曝である「骨シンチやCT、もしかしてPETまで!」予定されるかもしれませんが、勇気を持って断りましょう。
その大学病院で「まともな診療が行われる」ことを切に願っています。
質問者様から 【質問3】
以前にもご質問させて頂きましたが、今回も先生のご意見をお伺いしたくお願い致します。
2週間前に CT MRI 血液検査をし 昨日結果を聞いてきました。
担当医師から 説明をしてもらいましたが 正直 初めて聞く言葉ばかりで 理解できず
何を質問すればよいのかすらもわからず 帰って来てしまいました。
また1週間後に出る HER2の結果をみて これからの 治療方針を話しましょう。
と言われました。
今わかることは…
病期分類
2センチ以下 Ⅰ期(1.5×1.2センチ)
針生検 浸潤性乳管癌
ER 1%
PgR 1%
HER2 2?(FISHは 結果待ち)です。
説明中のプリントに トリプルネガティブって言葉をみつけ不安です。
この結果をみて どのように理解すればよいのでしょうか。
また これからどのような治療になると思われますか。
お忙しいところ 本当に すみません。
よいアドバイスがあれば よろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
早期乳癌です。
この事は「非常に重要なこと」だから、それだけは忘れない様にしましょう。
それとは別次元の話として
術後療法があります。
これはサブタイプ(腫瘍の性格)に応じて行われるものであり、(一般の方がイメージしているように、「進行しているから抗ガン剤」というものではありません)
質問者のサブタイプは「トリプルネガティブ」もしくは(HER2 2+でFISHを行い、もしも陽性ならば)「HER2タイプ」となります。
上記のどちらであるかは「現時点では不明(FISH結果で判明します)」ですが、それを担当医は待っている様です。
ただ、どちらにせよ、(早期だけれど、再発予防としての治療:術後補助療法といいます としては抗ガン剤が必須となります) ♯HER2タイプの場合にはハーセプチンも併用します。
「1週間後に出る HER2の結果をみて これからの 治療方針を話しましょう。と言われました。」
→大学病院の医師らしいコメントです。
質問者は「今のままでも十分に温存できる」のだから(トリプルネガティブだろうが、HER2タイプだろうが)「手術先行すべき」です。
♯大学病院の医師は、すぐに「術前化学療法へ話をもっていきがち」です。
勇気をもって断りましょう。
「また これからどのような治療になると思われますか。」
→術前化学療法の話をされそうです。
本来「術前化学療法の適応は(腫瘍が大きい時に)小さくして温存するため」だけです。
それを「どうせ抗がん剤しなくてはならないから」とか「全身の癌細胞を先に叩いてから手術をしたい」とか「抗ガン剤の効果がわかるから」などの「屁理屈」をつけて術前抗がん剤を「無意味に」勧める医師が多いので(特に大学病院)気をつけましょう。
質問者様から 【質問4】
田澤先生 いつも丁寧にお返事いただき大変感謝しております。
昨日 HER2の結果が出ました。
トリプルネガティブでした。
主治医からは 前回にも言われましたが 術前化学療法の話しと手術してからの化学療法の話しを聞きました。
主治医は 術前化学療法をと考えてるようですが (病院の方針?すぐには手術が出来ないため 待ってる間に化学療法を…)どちらにしても
抗がん剤は やらなきゃいけないとの事で どちらにしましょうか。
と言う事で1週間後に伝える事になりました。
手術先行だと 今からだと 早くて12/(中旬)日だと 言われました。
トリプルネガティブと聞いて 今は 何をどうすればよいか
何が自分に正しいのか わからず 悩んでいます。
トリプルネガティブは 細胞分裂が早いため、進行しやすい特徴があるとか 乳がんに効果的なホルモン療法や分子標的薬が使えないので治療方法が限定され、通常のがんよりも再発しやすく予後不良になりやすいとかネットで見てしまい…すみません またネットを見てしまいました。
組織診(バネ式針生検)あとから 1ヶ月ぐらい経つのに しこりが大きくなってる感じがするのと 両胸 肩 肩甲骨辺りが 痛かったり 凝った感じがして不安です。
実際 トリプルネガティブとは どのぐらい進行が早いものなんでしょうか。
(人にもよると思いますが…)
手術を待っている間に 転移してしまうのでは と不安しかありません。
今は 先の事を考え 全摘も考えています。
よい考え よいアドバイスがあれば また よろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは。田澤です。
「トリプルネガティブは 細胞分裂が早いため、進行しやすい特徴がある」
⇒完全な「誤り」です。
トリプルネガティブとは「ER, RgR, HER2」全てが陰性というだけが共通な「種々雑多な集合体」でう。
つまり、「こういう性格」というわけではなく「これとあれとそれが無い」というだけで「トリプルネガティブとは○○な性格である」とは本来言えないのです。
前にもどこかにコメントしましたが…
トリプルネガティブには
①そもそも化学療法が必要無いほど予後良好なタイプ
②化学療法が良く効くタイプ
③化学療法が効きにくいタイプ
以上①~③が全て「トリプルネガティブ」として扱われています。(あと10年もすれば、きっと細分化されるでしょう)
「ホルモン療法や分子標的薬が使えないので治療方法が限定され、通常のがんよりも再発しやすく予後不良になりやすい」
⇒治療方法は限定されるのは事実ですが、「後の文章は誤り」です。
更に、上記②の場合には(他のサブタイプ以上に)治療効果があることも事実です。
ステージが早ければ「予後良好」だし、ステージが進んでいれば「予後良好とは言えない」ことは、どのサブタイプでも共通です。
「両胸 肩 肩甲骨辺りが 痛かったり 凝った感じがして不安」
⇒1000%無関係です。
「トリプルネガティブとは どのぐらい進行が早いものなんでしょうか。」
⇒上記コメント通り、トリプルネガティブを単一の性質と考える事自体が極めて不適切です。
「今は 先の事を考え 全摘も考えています。」
⇒12月(中旬)日であれば「1カ月半」ですよね?
十分早いと思います。
質問者様から 【質問5】
田澤先生 いつも丁寧にお返事いただき大変感謝しております。
あれから 色々 主治医と話し
手術を先にと話してみましたが…しかし 術前化学療法からとなってしまいました。
勿論 エコーで確認しながら行い 大きくなるようなら すく手術にきりかえます。
とのことでした。
9月にしこりを見つけ 確定するまでに2カ月近く経ち バネ式針検査後ぐらいから
しこりがかなり大きくなったように思うこと 時々上半身の(胸 脇の下を含め)何処かが
ズキッと痛かったり 不安で夜も眠れず 食事も喉を通りません。
日々進行していく過程で どのような症状がでてきますか。
11/(上旬)に 初期Ⅰki-80%トリプルネガティブと診断され 近々術前化学療法が始まります。
今の病院は 術前化学療法をかなりすすめているている病院だったこと…
しかし 術前化学療法は 大きいしこりを小さくする 温存を求めている時に行われている
と言いますが 私の場合 最初より大きくなっていること リンパ腺や転移や遠隔転移してる
可能性があるから 初期Ⅰでも 術前化学療法をすすめてきたのでしょうか。
初期Ⅰでも トリプルネガティブ だと 数ヵ月 数週間で ステージ2 3 4となりますか。
どうか よきアドバイスを よろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答5】
こんにちは。田澤です。
1cmの腫瘍で「トリプルネガティブだからとか、Ki67が高いからとか、くだらない理由」をつけて術前化学療法を押し切るとは…
しかも患者さん自身の希望を無視して「強引に術前化学療法をすすめる」とは…
大変申し訳ありませんが…
私がそれらの(けしからん)医師達のすることにコメントすることは一切差し控えさせてもらいます。
質問者が後悔のない治療を行う事を願います。