[管理番号:3509]
性別:女性
年齢:46歳
こんにちは
いつも参考にさせていただいております。
5月の初めに軽い気持ちで受診したところ、マンモグラフィーは異常なしでしたが
エコーで6ミリほどのしこりが見つかり手術前に針生検では的が小さすぎて外れる可能性もあり前がん細胞ならもう一度切除しなければならないなどの先生の判断で、組織を取り出して検査しました。
結
果は、ER(+90)、PgR(+90)、HER2(+1)、Ly(+)、
ki67は約10%強、グレード2でした。
しこりは6ミリでしたがひげ根のように伸びているがん細胞が15ミリと
言われました。
その時に見た感じで前がん細胞であることを強く疑ったようで6ミリの病変にたいして35ミリ大で切除しました。
その後その先生からは温存で放射線治療という選択肢しか提示されずがん告知から
3週間後に手術に来てと言われただけで詳しい説明はなく不安になり病院を代わりました。
そして代わった病院で7月(下旬)日に左胸全摘(ただし乳輪乳頭温存)、センチネルリンパ節迅速検査、一次再建でエキスパンダーを入れました。
私的には温存して形が崩れて皮膚が黒ずむようなら全摘で再建したほうが
良いのではないかと思っていたからです。
その話もよく聞いてくれた
今のところで手術しました。
私の場合がんがあった場所が乳房の一番底で乳輪乳頭まではかなり距離がありしこりが
がありしこりが小さいことなどを考慮してそれは温存で行けるのではないかと判断していただきました。
その代わり手術後の病理結果次第では追加切除もあるということもいわれました。
このたび、病理の結果がでて今回切除した組織の中にがん細胞は認められず前回の検査時に取り切れていたそうです。
リンパへの転移も認められず、おとなしいタイプのがんで、発見も早く
ラッキーだったといわれ、今後はタモキシフェンとゾラデックスを併用するホルモン治療のみで
おそらく再発もないのではないかと言われました。
ただ、私がわがままを言って乳輪乳頭を残してもらったにもかかわらず、
そこに再発するのではないかという不安が頭をよぎり
抗がん剤を上乗せしたほうが良いのではないかという思いに取りつかれております。
こういう場合先生なら、抗がん剤を上乗せしますか?
何分こちらは素人でしかも短時間の間にいろいろなことがあり、何かベスト(ベター)なのかわからずにここまできてしましました。
取り留めのない文章になって今しましたがよろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
pT1b(6mm), pN0, luminalA
全く抗ガン剤の適応がありません。
「ただ、私がわがままを言って乳輪乳頭を残してもらったにもかかわらず、
そこに再発するのではないかという不安が頭をよぎり抗がん剤を
上乗せしたほうが良いのではないかという思いに取りつかれております。」
⇒冷静になりましょう。
物事は理論的に考えなくてはなりません。
乳がん治療は「局所」と「全身」にきちんと分けて考えましょう。
「乳頭乳輪を残す」⇒これは「あくまでも局所」です。
もしも、これが本当に心配ならば「局所が心配なら、局所(療法)で解決する」
つまり「切除」しかありません。(ただし、状況的に、不要だと思いますが…)
それに対して「抗がん剤」はあくまでも「全身療法」です。
「こういう場合先生なら、抗がん剤を上乗せしますか?」
⇒絶対にしません。
1000%適応がありません。(抗癌剤を選択する乳腺外科医は日本中探しても見つからない筈です)