[管理番号:3133]
性別:女性
年齢:41歳
嚢胞の中に白い部分があると全てガンですか?
ガン以外で考えられる原因はないのですか?
2年半前に15mmの嚢胞と言われ、触診で細胞診(エコー下でない)をし、結果が不明瞭だった為、
MRI造影をしたところ、ガンではないと確定したという事で、摘出せず経過観察の状態でした。
あれから2年半たち担当医師が変わり、エコー画像の結果を聞いたら、嚢胞が倍の3cmになり、
中に一部分だけ、白い部分があるので、エコー下での細胞診をしましょう、大きくなったのは、中の水の部分が増えたのでしょうと言われました。
白い部分は壁にはくっついてなく、雲のような形やちゃんと形が出来てる感じもなかったです。
カルテの画面には石灰化はないと記載が見えてました。
7月(上旬)日に結果が出るのですが、ガンでないことを祈るばかりです。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
それにしても(エコー下でない)「触診の細胞診」など、「何十年前の感覚」なのか、今ではとても考えられません。
しかも「MRIで良性と診断」など、全く「不適切な診療」と言えます。(質問者には残念なことに)
担当医が変わって幸いでした。
「白い部分は壁にはくっついてなく、雲のような形やちゃんと形が出来てる感じもなかったです。」
⇒嚢胞内腫瘍を考える意味では重要な所見です。
典型的な癌(嚢胞内癌)は壁から広く立ちあがっています。
その意味では、「良性所見(の可能性が高い)」と言えます。
「エコー下での細胞診」
⇒注意が必要です。
嚢胞内腫瘍では「針生検では内容が破綻する」ため、「細胞診は正しい判断」です。
ただし、「注意が必要」なのは、その結果です。
「細胞診は絶対に確定診断ではない」ことを理解しなくてはなりません。
○つまり「細胞診の結果は、あくまでも参考」なのです。
基本的には「摘出生検すべき」です。
質問者の場合「3cm」なので「クラスⅢ以上」であれば「迷わず摘出」へ進みましょう(逆に嚢胞内の液体だけで細胞が全く無い場合には、単なる嚢胞として経過をみるのでもいいでしょう)
ここで「MRIで良性だから…」などとしては絶対にいけません。(後で後悔します)