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左胸乳がんと診断されましたが右胸も怪しい感じです

[管理番号:3021]
性別:女性
年齢:58歳
初めまして
順不同の質問になりますがよろしくお願いいたします
今月(上旬)日、産婦人科の検診でしこりが見つかり、紹介状を頂いて総合病院でマーモグラフィとエコー検査をした結果、1,5cm~2cm弱のがんと判明。
その場で針生検を行い、後日悪性腫瘍と正式に診断されました。
そして数日前にMRIとPET検査を受けたのですが(結果はまだです)、その後色々な疑問が沸いてきて落ち着かない気分が続いています。
そこで質問なのですが
・正式に診断された日、これからの流れとして、乳頭に近いので(乳頭のすぐ外側上です)全摘になる。
その後、抗がん剤を経てホルモン治療と言われました。
タイプは聞いていないのですが、ルミナールBなのでしょうか。
また、その時、絶対に抗がん剤が必要ですかとお聞きしたところ、自分の妻なら受けさすとおっしゃっていました。
この場合、温存、抗がん剤なしは無理なのでしょうか?
・MRI検査の後、技師の方が、右側のことを聞いてきました。
右側は何とも言われなかったのか、自分でしこりは感じないか等。
以前石灰化していると言われましたがとお答えしたのですが、これは右にもがんがあるということなのでしょうか?
急に不安になり、悪いことばかり考えてしまいます。
・私は更年期治療のため、5年前からメノエイドコンビパッチを週に2回貼り換えて使用していましたが、乳がんの診断を受け、その日からやめました。
しばらく生理に似た出血が続きましたが今はなくなりました。
やはり乳がんになった原因はこれでしょうか?
質問は以上です。
頭の中が混乱しています。
納得したいのでよろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「タイプは聞いていないのですが、ルミナールBなのでしょうか。」
⇒ホルモン療法と抗がん剤の両方を勧められていることから、その通りだと思います。
 
「この場合、温存、抗がん剤なしは無理なのでしょうか?」
⇒温存に関しては…  乳頭に「直接浸潤」していない限り可能性はあります。
 抗ガン剤に関しては… triple negativeやHER2タイプほどには重要な位置付けではありませんが…
 適応にはなります。
 ただし迷うのであれば、OncotypeDXを受けてみるという手はあります。
 
「・MRI検査の後、技師の方が、右側のことを聞いてきました。
これは右にもがんがあるということなのでしょうか?」
⇒考え過ぎです。
  
「やはり乳がんになった原因はこれでしょうか?」
⇒ホルモン補充療法は「リスクは若干高めますが…」
 原因を特定することは困難です。(誰にも解らない事です)
 
 

 

質問者様から 【質問2】

こんにちは
以前ルミナールBですかと質問させていただいたのですが…
マーモグラフィとエコー検査の結果、悪性乳がんと診断され、乳頭に近いので全摘、
その後抗がん剤とホルモン治療を行いますと言われていました。
その話からルミナールBだと思っていましたが…
その後、PET検査とMRIの検査結果で転移は見られないとのことで一安心していました。
ところが大学病院の先生が来られ、エコー画像やMRI画像を見られて、非浸潤がんですと言われました。
画像を見ながら詳しく説明してくださったのですが、(小さな白い点が散らばっていました)大きさも3cmはあるとのこと。
以前の先生には1,5cmと言われ、ステージ1か2と言われていただけに何が何だかわかりません。
先生によって見解が分かれるなんてあるのでしょうか?
また、手術後、どこにも浸潤していなければ全摘再建で終わり。
その後の治療は必要なしとのこと。
(手術は7月になりそうですが、7~8年この状態だったので2、3か月放置していてもどうってことはないと言われました)
先生はどう思われますか?こんなことってあるのでしょうか?
また、3cmになったということは、もしどこかに浸潤していたらステージ2になるのでしょうか?(浸潤していたらリンパ節を取り、その後治療をするが、していなければ何もしないとのことです)
再建も、乳頭に浸潤していたら取るが、していなければ残すとおっしゃって下さっています。
ちなみにホルモン検査はされていないらしく、サブタイプはわかりません。
先生の見解を窺いたいので、よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
前回のメール内容「その場で針生検を行い、後日悪性腫瘍と正式に診断されました。」とありますが、その際に「浸潤癌」という診断では無かったのですか?
だから「抗ガン剤の話」がでたのでしょう。
そう考えるのが自然です。
しかし「非浸潤がんです」と言う今回の内容からは、『そもそも針生検で浸潤癌という診断では無かった』ことになります。
 ♯さすがに、「もしも、針生検の病理レポートが浸潤癌の診断であれば、そんな事を言う筈がない」のです。
 
 ○質問者は「針生検の病理レポートを貰っていない」のですか?
 
「先生によって見解が分かれるなんてあるのでしょうか?」
⇒病理レポートが非浸潤癌であり、「画像所見でも矛盾しない」のであれば「非浸潤癌の可能性が高い」と思います。
 
「また、手術後、どこにも浸潤していなければ全摘再建で終わり。その後の治療は必要なし」
⇒もしも(浸潤の部分が無く)非浸潤癌であれば「全摘で根治」となるのです。
 
「先生はどう思われますか?こんなことってあるのでしょうか?」
⇒針生検の病理レポートを貰う様にしましょう。
 
 
「また、3cmになったということは、もしどこかに浸潤していたらステージ2になるのでしょうか?」
⇒違います。
 ステージはあくまでも(もしもあれば)「浸潤癌の範囲」となります。
 たとえば1mmの浸潤部分を伴う3cmの範囲の非浸潤癌ならば、「浸潤径は1mmとなり、ステージは1(pT1mi, pN0, pStage1)」となります。
 
「ちなみにホルモン検査はされていないらしく、サブタイプはわかりません。」
⇒非浸潤癌にサブタイプなど不要です。
 もしも浸潤部分があったら、「その部分のサブタイプが重要」です。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

こんにちは
 以前、質問をさせて頂いた者です。
 最初の先生のとき、針生検の病理レポートはもらっておらず、浸潤がんとも非浸潤がんとも聞いていませんでした。
 今回、改めて大学病院でエコー検査しましたので、その報告書を頂きました。
先生の話だと、やはり最初から「非浸潤がんの疑いあり」だったようで、今回も手術してみないとはっきり言えないが、エコーを見ても非浸潤がんの可能性が高いとおっしゃっていました。
 ところがその範囲が広がっており、戸惑っています。
先生の判断を頂きたいのでよろしくお願いいたします。
「診断と所見」
左乳がん、フリー、左AC領域に境界不明瞭な微細石灰化を伴う低エコー領域を認める。
両側乳腺ともに豹紋状で、左Cの乳がんの範囲の測定は困難。
腫瘤周囲に乳管の拡張を認める。
「乳腺全体の所見」
豹紋型、判定Ⅱ
形状不整明、境界不明瞭、辺縁不整、ハローなし、内部エコーレベル
低、均一性微細点状高エコースポット、後方エコー不変、乳腺境界線不変、弾力性非変形性、可動性なし、血管性無血管性
「コメント」
腫瘤の大きさは評価困難
以上です。
 以前は1.5cm、その次は3cm、今度は評価困難に変わっています。
どんどん大きく散らばって言ってるような気がします。
また、本当に非浸潤がんなら、最初の先生はなぜ治療の話をいきなりされたのでしょうか。
何が正しくて何がどうなっているのかわからず、とても不安です。
手術は7月です。
先生の見解、よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
今回のメール内容で状況が解りました。
「針生検でも浸潤が不明=非浸潤癌である可能性が高い」し「画像上も非浸潤癌でも矛盾しない」のに「最初の医師が勇み足」だったようです。
「それにしても、この超音波所見のレポートは詳しすぎて却って無意味」となっています。
いかにも「真面目な超音波技師によるレポート」です。
○自分でエコーせず、「技師さんのレポートそのまま」で手術へ進むようでは、大学
病院の医師は何時まで経っても上達しません(厳しい様ですが、私の見解です。)
 
「以前は1.5cm、その次は3cm、今度は評価困難に変わっています。どんどん大きく散らばって言ってるような気がします。」
⇒担当医自ら(大学病院では、その医師が執刀するかも怪しいものですが…)がエコーをして「見解をだすべき」です。
 
「また、本当に非浸潤がんなら、最初の先生はなぜ治療の話をいきなりされたのでしょうか。」
⇒自分の印象だけで話をしたのでしょう。「勇み足」です。
 
 

 

質問者様から 【質問4】

こんにちは。
 以前質問をさせて頂いた者ですが、改めてお尋ねしたいことがありますのでよろしくお願い致します。
 その後皮下乳腺全摘手術、同時再建を行いました。
乳頭に近かったのですが、術中の検査の結果(-)で、乳輪、乳頭を残すことができました。
 ところが術前は非浸潤がんの可能性が高いとのことでしたが、病理検査の結果、一か所、1mm浸潤しているところがあることがわかりました。
 担当医の先生は、非浸潤がんではないが、これくらいなら非浸潤がんとあまり変わらな
いのでホルモン治療か無治療か、どちらでも良いとおっしゃったので、子宮体癌のリスク
を考えて無治療にしました。
 しかし、病理レポートをよく読むと、不安の箇所が出てきましたので、先生の見解をお
聞かせ願えたらと思います。
 浸潤径<0.1cm pTImiNO
核異型度  グレード1
 Scarff-Bloom-Richardson classification:グレード2
 ER (3b:50%以上)PgR(2:1~10%) HER2(-) Ki-67(10%)Lymph nodes:SN(迅速:0/2)でした。
これはPgRが20%ないのでルミナールBですよね。
 おとなしいAなら無治療でもと思ったのですが、Bとなるとホルモン治療をしたほうが予後が良くなるのではと不安になってきました。
 担当医の先生はおとなしいタイプとおっしゃっていたのですが、先生はどう思われますか?
 ホルモン治療をすることでどれくらい上乗せがあるのでしょうか。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。
まず質問者は大きな「考え違い」をしています。
微小浸潤(pT1mi 1mm≧浸潤径)であれば、「非浸潤癌と同等」であり(そんな状況では)サブタイプは何の意味もありません。(例えトリプルネガティブでもHER2タイプであったとしても無治療です)
「これはPgRが20%ないのでルミナールBですよね。」「 おとなしいAなら無治療でもと思ったのですが、Bとなるとホルモン治療をしたほうが予後が良くなるのではと不安になってきました。」
⇒「微小浸潤でサブタイプなど全く無意味」です。
「 担当医の先生はおとなしいタイプとおっしゃっていたのですが、先生はどう思われますか?」
⇒「大人しさ」とかそんなことは、全く無意味です。
「ホルモン治療をすることでどれくらい上乗せがあるのでしょうか。」
⇒そもそも「ほぼ根治」です。
 無治療とすべきです。(数字にでるような上乗せなどありません)
 
 

 

質問者様から 【質問5】

こんにちは
以前先生に質問させて頂いた者です。
その節はお世話になりました。
非浸潤がんだと思っていたら、1mm浸潤、無治療を選択しました。
その後、それでよかったのかどうか不安でしたが、先生に無治療でよい、ほぼ根治と回答を頂き、安心していたのですが…
先日、他の方への先生の回答を読み、また不安になってしまいました。
実は、私の場合、非浸潤がんと言ってもhigh grade DCIS(comedo type)です。
このタイプは非浸潤がんの中で、最もたちの悪い増殖率の高いがんだと、どこで調べても書いてあります。
そんながんが、1mmとはいえ浸潤していたということは、わずかでも取り残しがあれば、
一気に増殖してしまうのではないでしょうか。
私の場合、術前の病状説明では、皮下乳腺全摘術となっていたのですが、実際は「乳輪乳頭温存乳房切除」なのではないかと思います。
なぜなら乳輪乳頭が残っているからです。
(術中に検査した結果、SN-、乳頭直下断端-でした)簡単に考え、残せるものなら残したいと思い、マイナスなら残すということで
同意していたのですが、今になって不安になってきました。
先生の他の方への回答で、乳輪乳頭を残すと、再発率が高く、危ない手術というようなことが書かれていましたが、私のようにhigh gradeのcomedo型で浸潤していた場合は尚更ではないでしょうか。
また、病理検査の報告の中に、切除断端:negative(乳頭側)という記載があります。
ネガティヴというのは浸潤があるということでしょうか。
気になります。
こんな状態で、このまま無治療でいいのでしょうか。
それとも今更仕方がないのでしょうか。
また、再発するとしたら、どこに、どのような形であらわれますか?
乳輪乳頭の場合、どのような症状があらわれますか?
再発率は何パーセントくらいでしょうか。
不安で仕方ありません。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答5】

こんにちは。田澤です。
「このタイプは非浸潤がんの中で、最もたちの悪い増殖率の高いがんだと、どこで調べても書いてあります。」
⇒そんな、どうでもいいような本やネットの情報は今すぐ見るのを止めましょう。
 非浸潤癌のグレードやサブタイプなど全く無意味です。
 強いて言えば「ハイグレードDCISは、放っておくと浸潤癌になりやすい」ということです。
「私のようにhigh gradeのcomedo型で浸潤していた場合は尚更ではないでしょうか。」
⇒全摘しているのですから「high grade」など忘れてしまいましょう。
「また、病理検査の報告の中に、切除断端:negative(乳頭側)という記載があります。ネガティヴというのは浸潤があるということでしょうか。」
⇒ネガティブとは「陰性」ということで、「断端に癌がない」ということです。
「こんな状態で、このまま無治療でいいのでしょうか。」
⇒当然無治療です。
 
 

 

質問者様から 【質問6】

こんにちは
以前質問をさせて頂いた者です。
非浸潤がんの診断で7月に皮下乳腺全摘手術、同時再建、その後1mmの浸潤がんが見つかったのですが、無治療を選択しました。
実は最近手術した側に小さなコツコツしたしこりを二か所見つけました
脇の下にある8cmほどの傷跡から内側に2cmくらいの上部に一か所と、左右の胸の中心に近い部分の付け根あたりの上部です。
どちらもエキスパンダーのすぐ上部分で、米粒くらいの硬いしこりです。
先日、形成外科の受診があったので先生に見てもらったところ、エコーで調べてくださいましたが、どちらも同じもので、血種の塊か脂肪ではないか、気になるならインプラントへの入れ替え手術の時取って細胞診に回してみましょうかと言われました。
まだ術後3か月なので局所再発ではないと思うと、おっしゃっていましたが、なんとなく
歯切れが悪いように感じました。
形成の先生なので、よく分からないのではないかと不安です。
もし再発なら早く対処したほうがよいのではないでしょうか。
一刻も早く乳腺科の先生に
みてもらったほうが良いのではないでしょうか。
先生はどう思われますか?
これは局所再発の可能性がありますか?
不安で仕方ありません。
先生の見解をおうかがいしたいのでよろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答6】

こんにちは。田澤です。
以前もQandAで回答していますが…
そもそも「米粒くらいのシコリ」は気にしないようにしましょう。
形成外科医師がいうように「縫合糸などによる肉芽」や「脂肪融解で硬くなったもの」などでしょう。
エキスパンダーやインプラントの表面に「米粒大のしこりが…」という方は実に多くいらっしゃいます。
まず、「米粒大のシコリ」で「局所再発」と言うケースは殆ど(というか、ほぼ100%)ありません。
エコーすれば、解りますので「形成外科医のエコーを信じてあげて」ください。