[管理番号:3007]
性別:女性
年齢:42歳
はじめまして。
わたしは、○○県に住む42歳、2児の母です。
今年の2月に、乳腺症。
良性のしこりあり。
(手には触れない、超小さなもの)と診断されました。
昨年の10月終わりごろより
乳腺症による痛みを発症し、
発症し始めた頃よりも、
痛みはゆるやかになってきましたが、
時折やってくる毒々しい痛みに
落ち込む日々を送っています。
特に、子供がまだ2人とも小学生(4年生・2年生)で、
下の子供にいたっては、知的障害があり
小学校2年生であっても、知的なレベルとしては
1~2歳の赤ちゃんを相手にしてる感じで、
赤ちゃんがグズる夕刻頃には、
我が家の知的レベル2歳児も同じようにグズって、
昼間仕事をした後の疲れたカラダにムチ打って、
ゴハンの支度をしながら
グズる子供をなだめていると、
おっぱいが、切なく痛くなってきて、
「わたしのカラダが、もっと丈夫だったら・・・」
と思うと、涙が出てきそうな毎日です。
「この毒々しい痛みが1日も早く消えてしまってほしい!」
去年の秋から、毎日毎日祈っています。
乳腺症の痛みは、クヨクヨしたら
自律神経のバランスが乱れて、余計にひどくなると聞いたのに。。。
某J大学教授先生監修の「聴くだけで自律神経が整うCD」を
聞きながら、強くて明るくて、太陽みたいなお母さんを
イメージしつつ、どうにかして
痛みを取り払ってしまえないものかと、
ネットなどを利用して模索していました。
そんな時、先生のサイトのQ&Aコーナーで
漢方の痛みどめがあるという情報をGETしました。
乳腺外科では処方不可。
とのことでしたが、
ネットで調べたところ、処方する医院様もあられるようでしたので、
私がかかっている先生は、ひょっとしたら
出してくれるかもしれない!と、ダメもとで
訪ねてみたところ・・・やっぱりダメでした。
(>*<)
先生には、
・婦人科に行ったら処方してもらえること。
・院内(神戸市内の大きな病院です)にも
婦人科はあるけど、がんの治療などを主にしてるから
あんまり親身に話を聞いてもらえないこと。
・私の子供を取り上げてくれた産院でも
相談に応じてくれること。
(先生が具体的に固有名詞を聞いてくださって、
そこだったら大丈夫!とのことでした。)
・更年期障害の方が服用する
ホルモンバランスを整える漢方がいいかもね。
と教えてもらいました。
わたしがかかっている先生も
ちゃんと質問すれば
それなりには答えて下さるし(でも愛想はあまりよくありません・笑)、
悪い先生ではないのですが、
やっぱり大きな病院の先生となると
なんだかお忙しそうなので、
それ以上のことは聞けないで帰ってきました。
そこで先生に質問です。
①間違えてもこれだけは飲まない方が良い!
という痛みどめがあれば、教えて下さい。
②逆におすすめの漢方の痛みどめがあれば
教えてください。
③更年期障害の症状は、
エストロゲンが不足するから発症する。
とネットで見たことがあり、
乳腺症は、エストロゲンが過剰分泌するから
発症する。
と、これもネットで見たことがあります。
(↑)が嘘ではないとしたら、
更年期障害に効く薬は、
乳腺症の人間が飲むにふさわしくないのかな・・・と
単純に考えてしまったのですが・・・。
それとも、大豆イソフラボンを有する食品を
摂取した時のそれと同様に、
足らずを補い、過ぎたものを除去する作用があるのでしょうか?
乳腺症に限らず、インターネットで
体調不良についての原因や対処法などを調べると、
情報量が多すぎて、且つ色々な説があり、
どれが真実かわからないと思うことや、
どうかすれば、わざと人を不安に陥れようとしてるのかしら・・・
と思うような情報がアップされている時もあって、
便利なようで、ネットに
人間が踊らされているような時があります。
現場のお医者様の、生のお声を
ぜひお聞かせいただきたいです。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
乳腺症と名前をつけると「まるで病気見たい」ですが、実態は「卵巣機能不全からくる乳腺の諸症状」です。
つまり、「乳腺の病気」ではなく「卵巣の老化=更年期障害のひとつ」と位置付けます。
その意味で、我々乳腺外科医が「手を出すこと」ではなく、(必要ならば)「婦人科で更年期症状の緩和」をしてもらうこととなります。
ただし、乳癌術後でホルモン療法をすることによる「同様の症状」は当然「我々自身がケア」することになります。(乳癌術後のホルモン療法中の方に限ります。通常の乳腺症に処方は絶対にしません)
♯漢方薬はいろいろ使いましたが、結局特効薬はなしという結論となり、結局要求されない限り処方はしていません
「①間違えてもこれだけは飲まない方が良い! という痛みどめがあれば、教えて下さい。」
⇒オピオイドは止めましょう。
「②逆におすすめの漢方の痛みどめがあれば 教えてください。」
⇒上記とおりです。そのような薬はありませんでした。
「③更年期障害の症状は エストロゲンが不足するから発症する。と ネットで見たことがあり、 乳腺症は、エストロゲンが過剰分泌するから 発症する。」
⇒これは正しい様で、誤解も生みます。
卵巣機能が不安定となると、「エストロゲン分泌の規則性がまず失われます」
そうすると、(若いころは、急激に上昇したけど、その後急激に低下していたのに)「だらだらとエストロゲンによる刺激症状が続く」のです。
また、女性ホルモンが相対的に減少すると、(少しの刺激に対しても)過敏になります。
それで「エストロゲンレベルは若いころよりは低下している筈」なのに「強い刺激を受ける」ことになるのです。
○ただし、(質問者もそうであるように)一般に乳腺症(女性ホルモンによる刺激症状)は「更年期よりも、若いうちから」起こり始まります。
つまり「エストロゲンレベルは下がってはいないけど、周期性が失われる=バランスが崩れることにより、より強く刺激をうける」のです。
質問者様から 【質問2】
田澤先生
お忙しいところ
ご回答くださり、ありがとうございました。
>漢方薬はいろいろ使いましたが、
>結局特効薬はなしという結論となり、
>結局要求されない限り処方はしていません
これは、
「ぶっちゃけ、漢方薬って
あまり効かないんだよね・・・」
・・・という意味ですか?
先日、婦人科を受診してきましたが
乳腺症の痛みに効く漢方薬は処方できない。
と言われて、帰宅してきました。
婦人科先生の言い分は、こうです。
①授乳等にかかわる胸の痛みなどは
我々でも対応するが、
乳腺症の痛みには
忙しいから対応できない。
暇な婦人科であれば、
診るかもしれないけど。
それでもあえて、
近隣で診てもらえる婦人科は
ないですか?
と質問したところ
②近隣の婦人科の先生は、
会合があるから、みんな知ってるけど、どこも診てないと思う。
③乳腺症の痛みを鎮めるのは、
乳腺外科と婦人科と心療内科の境界線上にある位置づけになる。
と言われました。
わたしが診てもらった乳腺外科の
先生に貴院で診てもらえると聞いた。
と言ったのですが、
ドクターの名前を聞かれ、
そんな先生知らない。
と言われました。
それでも頑張って、
田澤先生からご回答いただいた
文面をスマホ片手に読み上げたりも
したのですが・・・
やっぱりダメでした。
電話してから行けばよかったですね。
予約を入れたのに
1時間以上待たされて、この結果です。
ネットで、
漢方の痛みどめを処方してくれる
乳腺外科を見つけており、
そこに行こうかな・・・とも
思っているのですが、
遠方であるということと、
もし、漢方薬にあまり多くを
期待できないのであれば、
痛いのは痛いけれど、
最近症状が軽くなってきたということもあるし、
夕方のしんどさは、グッと我慢して
しばらく様子を見ようかな・・・
とも思ったり。
・・・乳腺症って、
認知度がないからなのか、
こういう悩みを抱えている人が少ないからなのか、
こんなにも相手にされないのですね。
あの毒々しい痛みを
ぜひ体験してほしい!と思ってしまったり・・・。
このむなしい気持ちをどこに持っていけばよいのでしょう・・・疲れました。
「忙しいから対応できない。
暇な婦人科であれば、診るかもしれないけど。」
・・・世の中の乳腺症で苦しんでいる
女子が知ったら、きっとブチ切れると思います。
(稚拙な表現でゴメンなさい;)
どういう疾病であれ、
体に痛みや不快な症状があるのであれば、
それを取り除く、あるいは
痛みを和らげる、肉体の痛みが和らげることが
色々な事情で対処できないのであれば、
痛みに立ち向かえるだけの
勇気を患者さんに与えるのが、
医療従事者のお仕事だと思っていました。
私も、病院に勤務していたことがあるので、
(↑)が、ものすごい理想論だとは承知しているけれど、
わたしの今回の訴えは、公に認められないことだ。
と言われたみたいで、ただただ悔しいです。
さて、少し質問を変えます。
わたしの乳腺症の痛みですが、
どうにかして和らげるために、
発症してから約7か月間、
食事の採り方や生活のリズムの改善を行いました。
①睡眠時間を確保する。
できるだけ7時間は寝るようにする。
②自律神経の乱れが痛みに大きく
関与する(らしい)ので、
疲れが生じない程度のお楽しみや息抜きをする
時間を設ける。
月に1回ネイルサロンに行く習慣を作って、
女子力をあげるようにしたり、
主人に、おっぱいの痛みを取るために
寺社仏閣をまわるドライブに連れていって
もらい、神頼みしたりして、そうしているうちに
気分が明るくなってきました。
あとは、食事面。
③乳製品を取らない。
④チョコレートなどのカカオが入った食べ物を取らない。
⑤お肉を控える。
⑥大豆製品を多くとる。
(豆腐は毎日食べてます。)
⑦発酵食品を食べる。
(納豆・味噌汁・キムチは毎日食べてます。)
⑧海藻を食べる。
⑨味の濃いものを控える。
⑩オメガ3を取る。
(えごまオイルを毎日バジルシード入りの
ジュースに入れて飲んでいます。)
⑪DHA/EPAを取る。
(マグロやカツオを積極的に食べたり、 サプリを飲んだりしてます。)
これだけやっても、
なかなか決定打的な効果が
得られなかったので、お薬に助けてもらう方法を考えたのですが、
ここ最近、
「はぁ~、今、ちょっとおっぱい楽かも~」
と思える瞬間が増えてきている感じがあるのも事実です。
幸い、わたしの症状は
大きなしこりもないし、
分泌液も出ておらず、
痛みだけであり、発症後7か月で
少しづつ痛みが和らいでいることから考えると、
「軽度」と理解しています。
①その理解でいいですか?
②乳腺症の痛みやしこりは周期的なもので、
症状が軽い場合はおよそ3~6か月で
自然に緩和されていきます。
と別のサイトに書かれていました。
食事や生活習慣の改善を
相当頑張ったとはいえ、
ほぼほぼ上記通りに改善されつつあります。
改善された状態って、どんな風に理解すればいいですか?
エストロゲンレベルは下がってはいないけど、
周期性が失われる=バランスが崩れることにより、
より強く刺激をうけていたものが、
バランス感覚が普通に戻ってきたから、
痛みも和らいできている。
と解釈すればOKですか?
であれば、遠くまで
お薬をいただきに行かなくてもいいのかな・・・
と思っています。
③あと、食事面のことですが、
痛みが緩和されたら、少しはお肉とか乳製品とかチョコを食べても大丈夫ですか?
もちろん、過ぎることは
体がどういう状況であれ、
ダメだとは理解しているつもりですが、
わたしが頑張って大好きなケーキを我慢していると、
「またお母さんと一緒に「おいしいね♪」って
いいながら、チーズケーキ食べたい」と言ってみたり、
グルメ番組を見ながら、
「お母さんが元気になったら、一緒にトンカツとか焼肉とか食べたい」と娘が言って
わたしと一緒に、楽しい時間を共有したがっており、可能な範囲で、その期待に応えたいです。
(チーズケーキとトンカツは、わたしと娘の共通の好物です。)
・・・以前から、こってりした食事や間食を
多くとることは、あまりしてなかったんですけどね。。。
今回のおっぱいの痛みは、
ヘンなところで、やたらとマジメすぎる私の性格と、寝不足とストレスが災いしている。
と勝手に思っています。
そうそう!
乳腺症になって、転職しました。
以前の職場はストレス多かったですから・・・。
子育てと仕事のバランスが取り安い
ところへ変わっています。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「これは、「ぶっちゃけ、漢方薬ってあまり効かないんだよね・・・」・・・という意味ですか?」
⇒皆に勧められるようなものはありません。
「少しづつ痛みが和らいでいることから考えると、「軽度」と理解しています。
①その理解でいいですか?」
⇒それでいいと思います。
「周期性が失われる=バランスが崩れることにより、より強く刺激をうけていたものが、バランス感覚が普通に戻ってきたから、痛みも和らいできている。と解釈すればOKですか?」
⇒そう思います。
「③あと、食事面のことですが、痛みが緩和されたら、少しはお肉とか乳製品とかチョコを食べても大丈夫ですか?」
⇒それは勿論です。
我慢のしすぎは「ストレス」になります。