[管理番号:2149]
性別:女性
年齢:40歳
センチネルリンパ節生検が適応にならないのはどのような場合か、また、その理由も合わせて教えて頂けますでしょうか。
宜しくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「センチネルリンパ節生検が適応にならないのはどのような場合か、また、その理由も合わせて教えて頂けますでしょうか。」
⇒承知しました。
まず「センチネルリンパ節生検が適応にならない」場合とは、(センチネルリンパ節生検も含め)「腋窩を一切いじる必要がない」場合と、(最初から)「腋窩郭清をしなくてはならない」場合の両極端があります。
①(センチネルリンパ節生検を含め)「腋窩をいじる必要がない」ケース
これは「摘出生検で非浸潤癌の診断」の場合です。
この場合には「リンパ節転移の可能性が(理論上)ゼロ」だから、「センチネルリンパ節生検」をして調べる必要がないのです。
○因みに、「針生検で非浸潤癌の診断」の場合には、「針生検はあくまでもサンプリング検査」なので「あとで浸潤部分が見つかる可能性がある」ため、「センチネルリンパ節生検の適応があり」ます。
②(最初から)「腋窩郭清が必須」の場合
(術前の)画像診断で「明らかに転移を疑う」場合(CTやUSなど)
(術前の)腋窩細胞診で「癌細胞の転移が確認されている」場合
以上、お解りいただけたでしょうか?
それ以外の大多数では「センチネルリンパ節生検はすべき」なのです。(画像上「転移の可能性が高い」程度ではセンチネルリンパ節生検すべきなのです。)