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パッシュ

[管理番号:1592]
性別:女性
年齢:30歳
乳癌検診で再検査となり大学病院でも精密検査が必要と判断され、マンモトーム生検をし、先日PASHと確定診断を受けました。珍しい腫瘍で注意して見ていく必要があるということで今は3ヶ月に一度経過をみているところです。
パッシュというものがどのようなものなのか自分なりに調べてみたのですが情報も少なく、よくわかりません。
このまま経過観察でよいのか不安で、セカンドオピニオンを検討中です。
手術で腫瘍をとってより詳しく調べてもいいと言われたのですが、担当の先生は3ヶ月おきの経過観察から形や大きさが変わってくるようなら、手術をすればいいのでは?とのことでした。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
Pseudoangiomatous stromal hyperplasia:PASHですね。
要は「血管裂隙に類似した(見た目が)」間質の「良性変化」です。
悪性化するなどの報告はありません(私の知る限り)
「珍しい腫瘍」とありますが、PASH自体は「珍しくも何とも」ありません。
私のように「良性を良性と診断するため」に「針生検を厭わずに」たくさんの「組織診断」をしていると、「かなり頻繁」に出くわします。
主として「乳腺症の変化」などと一緒に病理診断の中にでてきます。

回答

「マンモトーム生検をし、先日PASHと確定診断」
⇒所謂「nodular PASH」なのでしょうか?(つまり腫瘤を形成した)
 それとも「石灰化をST-MMTして見つかったPASH」なのでしょうか?
 
「珍しい腫瘍で注意して見ていく必要があるということで今は3ヶ月に一度経過をみているところです」
⇒この表現からは「nodular PASH」を想像しますが…
 幾らなんでも「3カ月経過観察は不要」でしょう。
 それでは「何のための」確定診断なのか解りません。
 「PASH自体」は純粋な「良性疾患」なのですから、私なら「検診へ戻す」もしくは「1年に1回」とするでしょう。
 
 ○その違いは「マンモトーム生検の精度に対する自信」と「PASHの診断経験の差」だと思います。