[管理番号:2613]
性別:女性
年齢:55歳
田澤先生はじめまして。
かなり昔、区の癌検診で乳腺線維腺腫と診断されましたが、
手で触っても存在を感じられないレベルだったためそのまま放置しておりました。
昨年初めごろにしこりを感じ始め急激に増大、本年2月半ばに乳腺外科を受診し、当日にマンモグラフィー、後日エコーとばね式の針生検を(同日に)受けました。
ここまではA医師です。
結果を聞きに行ったところ、
担当はB医師に変わっており検査理由は「乳癌疑い」
結果は「腫瘤の大きさは直径4.5cm」「良性腫瘍」「葉状腫瘤の可能性も否定はできない」「外来手術で腫瘍だけの摘出、癌と違って周りを大きめには取らない」
と告げられました。
あと数日で摘出手術の予定です。
最近ネットで調べてみて、
葉状腫瘤の場合は初回手術で周囲を十分切り取るかどうかで、
再発・転移率が大きく変わってくることを知ったことから不安が芽生え、
大きめの病院 (大学病院ではありません) のせいか、
途中から医師が変わっていることにも今更ながら不安を覚え始めています。
先生でしたら「外来」「腫瘤のみ」の手術になさいますでしょうか?
セカンドオピニオンを受けるべきでしょうか?
ご意見を伺いたいと思いご連絡させていただきました。
よろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「結果は「腫瘤の大きさは直径4.5cm」「良性腫瘍」「葉状腫瘤の可能性も否定はできない」
⇒これはbenign fibroepithelial tumorでしょうか?
線維腺腫と良性の葉状腫瘍は「針生検では区別できない」ことが多いです。
「外来手術で腫瘍だけの摘出、癌と違って周りを大きめには取らない」
⇒局麻では「4.5cmの腫瘍をマージンをつけた安全な手術」することは、困難です。
断端は無関係に「取るだけ取って」必要があれば、「後日、再手術」というスタンスのようです。
「葉状腫瘤の場合は初回手術で周囲を十分切り取るかどうかで再発・転移率が大きく変わってくる」
⇒その通りです。
「4.5cm」でもしも「葉状腫瘍」だとしたら、「初回治療(手術)が重要」となるのです。
「大きめの病院 (大学病院ではありません) のせいか途中から医師が変わっていることにも今更ながら不安」
⇒私も不安です。
「先生でしたら「外来」「腫瘤のみ」の手術になさいますでしょうか?」
⇒「4.5cmの腫瘍」で「きちんとしたマージン」をつけるには「全身麻酔が必要」です。
「セカンドオピニオンを受けるべきでしょうか?」
⇒転院も考えるべきでしょう。