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手術か化学療法か

[管理番号:8371]
性別:女性
年齢:43歳
病名:乳がん
症状:
投稿日:2020年3月11日

こんにちは。

病歴
2017/05 しこりを自覚し、受診。

細胞診で乳がん確定診断。
この時は4cmほど。

ER+ HER2- kiは低かったと記憶してます。

2017/6~8月 手術前の全身検索
肝臓両葉にそれぞれ16mmほどのもの、一つずつ、計2つ転移あり。

左卵巣転移あり。

鎖骨上、胸壁側、腋窩リンパ転移あり。

そうこうするうちに、原発はどんどん大きくなり、拳くらいの大きさに(12cmx8cm)。

炎症性だったのか、乳房が熱をもち、痛みもありました。

2017/9月下旬~2018/5まで
ハラヴェン +タモキシフェン
減薬なしで続けられ、画像上何も映らないところまで漕ぎつける。

2018/6~2018/12まで
タモキシフェンのみ。

マーカーが悪化し始める。

乳房(1.5cm位)と肝臓両葉(それぞれ1cm)に癌あり。

2019/1~現在
イブランス(100mg)+フェソロデックス+ゾラデックス +エキセメスタン
肝臓右葉の癌は見えなくなる。

乳房は2017年は外側にあり、2019年も変わっていなかった。

現在は、その部分は触れなくなっており、内側に直径2cm位のしこり触れます。

ここ二ヶ月乳房のみマーカーが若干悪化傾向にあり、次の治療について考え始めています。

相談・質問
肝臓が落ち着いているので、乳房全摘考えています。

どう思われますか?
それ以外で良さそうなアプローチありますでしょうか。

主治医は手術か、化学療法(タキソール)かな、と。

ハラヴェン もまだ使えると思います。

イブランス継続でも、感覚的には半年くらいはもちそうですが、
そのうち効かなくなると思います。

よろしくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

そもそも(私であれば)「2017/9月下旬~2018/5までハラヴェン +タモキシフェン減薬なしで続けられ、画像上何も映らないところまで漕ぎつける。」の時点で手術しています。
★当院には優秀な腫瘍内科医が居て、(手術不能乳癌を)手術可能な状態となったら、こちらに依頼してきます。
 根治は難しいとしても、「乳腺に腫瘍がない」という事実がどれだけQOLに重要なのか!

 腫瘍が崩れて出血したり悪臭を放ったりすることが、どれだけ大変なことか、よく考えて治療を考えてもらいたいものです。

「肝臓が落ち着いているので、乳房全摘考えています。
どう思われますか?」

⇒勿論、それが正しいと思います。
 本来なら最初のタイミング(上記)で行うべきだったでしょう。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

手術か化学療法か
性別:女性
年齢:43歳
病名:乳がん
症状:
投稿日:2020年3月18日

こんにちは。

早速のご回答ありがとうございました。

手術ですよね!
よし、やるか、と言う気持ちです。

ハラヴェン が終わった時に手術で畳み掛けるべきだと考えたのですが、疲れてしまって、心がついていきませんでした。

生存には必須では無い脂肪の塊とはいえ、やはりお腹の脂肪などとは違って、切りたくない気持ちもあり…。

今回は、乳房を手術したとして、術後の過ごし方についての考えかたを相談したいです。

肝臓は手術すべきでしょうか。
転移巣も手術したなら、癌が一旦身体からなくなった状態なので、初発同様の化学療法を6ヶ月で、ホルモン療法に移行でしょうか(これは中々大変そうで覚悟がいりますね)。

転移巣を手術しない、と言う選択肢があるとしたら、どう言う場合でしょうか。

転移巣を手術しない場合、乳房の手術後は、
・転移のケースの治療継続、と考えてイブランス?(手術したのに、今と変わらない高額な治療か…。)
・初発同様FECとかACか?(そんなに苦労するなら根治を狙いたいなぁ。)
・そこまで強いものを使わず、パクリタキセルとかハラヴェン ?
(中途半端な治療だなぁ。)

と考えると、乳房と肝臓はセットで手術のように思いました。

再々お手数ですが、お考えをお聞きかせ下さい。

よろしくお願いします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「肝臓は手術すべきでしょうか。」
⇒肝転移を手術することは通常ありません。

 あくまでも薬剤で長期間の維持を狙います。
 ★そのうえで、「十分長期間コントロールされている」場合にのみ局所療法を検討する(それでも手術よりは放射線が優先されるとは思います)

 
 


 

質問者様から 【結果3 】

手術か化学療法か
性別:女性
年齢:45
病名:浸潤性小葉癌
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]

2020年3月にこちらで相談した後、2021年1月に乳房の全摘手術を行いました。今日も元気にしております。

こちらで、沢山の方から応援のポチっとをだきました。また、田澤先生には最初の抗がん剤の前にも、手術不能の旨のセカンドオピニオン的なものをいただき、大変お世話になっております。本当にありがとうございます。

手術は、本当にびっくりするほど痛くないですね。術前の麻酔の注射を研修医が一発で血管に刺せず、針先で血管を探った痛みの方が、痛みとしては痛かったくらいです。傷は、金継ぎのようで、結構気に入ってます。

術後、マーカーが跳ね上がったので、タキソテールを3月から開始しましたが、予想通り、今月マーカーはほぼ基準値になりました。あと一回か二回で化学療法から卒業できれば…、と思っています。

2017年に乳癌で肝臓と卵巣に転移がある、と診断を受けて、ピンポン球くらいだった右の乳房のしこりが3ヶ月ほど間に拳ほどの大きさになり、これはまずい…という状況から4年、新しく始めた山登りも、抗がん剤を打ちながらでも、雪山にまでチャレンジするようになり、人生を楽しんでいます。

乳癌の治療は楽なものではありませんし、癌にならずに済むならそれが一番ですが、人生は続きます。それが一日でも長く、楽しいものになるように、これからも頑張ります!

<Q&A結果>