[管理番号:393]
性別:女性
年齢:48歳
初めてメールさせて頂きます。
いつも拝見させて頂いています。
先生の的確なご意見よろしくお願いいたします。
先日センチネル生検をやり、1個採取で1個に微小転移があり、先生から転移があるから取りましょうと言われて、取らないとダメですかと聞いたら、そのままで放射線の方法があると聞きましたが、先生は年の事を考えて採った方が良いと言われましたが、未だに悩みます。
しかし採らなかったら転移の数も詳しい事が分からないのに今後治療はどうなるのか?とか色々考えてしまいます。
このように採らなかったらどのような治療になるのでしょうか?沢山転移があったらと思うとやはり採るべきかと色々悩みます。先生のご意見よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
おはようございます。田澤です。
「センチネルリンパ節の微小転移」の取り扱いですね。
今の考え方を記載します。
回答
「先日センチネル生検をやり、1個採取で1個に微小転移があり、先生から転移があるから取りましょう」
⇒微小転移であれば「取る必要はありません」
「微小転移」の場合「腋窩郭清が再発率や生存率に寄与しない」IBCSG 23-01(934例のランダム化比較試験)ことが解っています。
◎世の中の考え方としては、「微小転移では追加郭清をしない」事は「当然の事」とされています。
今は、 (2mm以上である)「macrometastasis=肉眼的転移」で「腋窩郭清の省略が、どの条件なら大丈夫か?」に関心が移っています。
「このように採らなかったらどのような治療になるのでしょうか?」沢山転移があったらと思うとやはり採るべきかと色々悩みます」
⇒局所療法の追加は不要です。
全身療法の選択は「あくまでもサブタイプ」によって決定します。
「沢山転移があったらと思うとやはり採るべきかと色々悩みます」
⇒センチネルリンパ節生検の適応となっている訳ですから「臨床的(画像上)N0」の筈です。
そこで「センチネルリンパ節生検で微小転移」であれば、「沢山転移がある」などと言う事はありえません。
★「正しい技術」での「センチネルリンパ節生検」であれば、「微小転移」であれば「その他のリンパ節に転移は無い」と考えます。