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以前石灰化との診断、その後の痛み

[管理番号:2111]
性別:女性
年齢:34歳
先生、お世話になります。
折りに触れては
拝読させて頂いております。
28歳頃、検診でマンモグラフィーをした際
乳房に石灰化といわれ、その後特に何もなく妊娠、出産を二度繰り返し授乳もしました。
今年になってから右乳房下、乳房と体の境界辺りに時々ズキズキっとするような、ズンとするような?痛みを感じるようになりました。
乳首トップ側というより、もっと乳房、体の奥(それこそ境界あたり)が痛むような感じです。
しこりとしてはあるような、ないような…?自分ではよくわからない位です。
以前石灰化と言われた事があるので、不安になり調べてみたところ乳房の石灰化はガンの可能性もある…というので不安です。
ただ、乳ガンは痛みはないとも書いてあり、痛みが今現在あるということは悪性のものではなく別の乳房の病気なのでは?
と色々考え巡ってしまっています。
これらの悩みは病院にいきマンモグラフィーやエコー検査をすればはっきり判明するのでしょうか。
石灰化はガンに進行する事が多いのでしょうか?
稚拙な文章で申し訳ありません、どうぞ宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「今年になってから右乳房下、乳房と体の境界辺りに時々ズキズキっとするような、ズンとするような?痛みを感じるようになりました。乳首トップ側というより、もっと乳房、体の奥(それこそ境界あたり)が痛むような感じです。」
⇒「乳癌を心配する様な症状」ではありません。
 「女性ホルモンに寄る刺激症状」だと思います。
 
「以前石灰化と言われた事があるので、不安になり調べてみたところ乳房の石灰化はガンの可能性もある…というので不安です。」
⇒勘違いが大いにありそうです。
 乳腺にできる石灰化の「99%は良性」です。
 是非、トップページの「石灰化」を参照してください。
 4年前に「乳房に石灰化」と言われたが「要精査となっていない」とすれば、それは『明らかな良性石灰化』であり、気にする必要はないものでしょう。
 そんな石灰化は「何年待っても、癌とは無関係」です。
 
「ただ、乳ガンは痛みはないとも書いてあり、痛みが今現在あるということは悪性のものではなく別の乳房の病気なのでは?と色々考え巡ってしまっています。」
⇒「女性ホルモンによる刺激症状」は「乳腺症」とも言われますが、『決して病気ではありません。誰しも程度の差こそあれ経験すること』なのです。
 そんな変な病気はありません。
 心配ご無用です。
 
「これらの悩みは病院にいきマンモグラフィーやエコー検査をすればはっきり判明するのでしょうか。」
⇒その通りです。
 
「石灰化はガンに進行する事が多いのでしょうか?」
⇒『完全な勘違い』です。
 順番が「全く逆」です。
 「癌の中に石灰化ができる」ことはあっても、「石灰化が癌になるなんて、そんな手品みたいなことは決してありません」
 「石灰化はただのカルシウム」です。細胞でも何でもありません。
 ○カルシウムが「癌細胞に変化する」など、全く荒唐無稽です。
 正確には
 乳腺には、実に様々な原因で石灰化が起こるのです。
 その原因の「99%」は「癌とは無関係なことが原因」でおきます。
 例) 乳管が閉塞(詰まる)することにより「内容液が貯留」し、その「内容液の中のカルシウムあ沈殿」して石灰化として沈着する
 線維腺腫(良性腫瘍)の中におこる石灰化
 皮膚や血管壁におこる石灰化
 ⇒これらの石灰化が「癌細胞に変わる」など、「天変地異が起きても不可能」です。
 ★乳癌細胞が乳管の中を増殖した際に、「増殖した癌細胞」の中に「壊死」が起こり、「そこにカルシウムが沈着」することがあります。これを「壊死型石灰化」と呼び、『石灰化が癌になるのではなく、癌が増殖する過程で石灰化が起こる』のです。