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両側乳がん

[管理番号:6344]
性別:女性
年齢:34歳
両側乳がん
田澤先生
初めまして。
半年前くらいに違和感を感じ、月経時の変化かなと様子を伺っていましたが
これから新しい生活が始まる上で、一度検査をと思い診ていただいたところCT及びエコー、マンモグラフィーの結果、両側乳がんの可能性があると診断を受けました。
後日、針生検をし下記の内容が出ました。
リンパ転移は見られないとのことでした。
右がHER2陽性のため、温存手術→化学療法+ハーセプチン→放射線治療
→ホルモン療法
というフルコースの流れになりました。
既婚のため、子供のことなど気にしていただきましたが、事前の卵子凍結保存はせず、治療しながら都度相談を重ねていくことにしています。
起業という夢が叶うタイミングでの乳がん。
「どうしよう」という思いはありましたが、周りに癌が寛解している家族や友人がいたためか、驚きや恐怖はなく、冷静に受け止めております。
そして、診断が出てから節々が痛く感じたり気になる箇所を覚えたり、
僅かですが
あぁ、思考は身体にダイレクトだな、、、と実感しています。
そして、自分で生み出した癌は、手助けしていただきながらも自分自身でさよならしたいと強く思っており、まだまだやるべきことをするため、力を貸して欲しいと主治医の方にも話をし、一緒に踏み出すこと理解してくださりました。
5月初旬に手術となり、自分ではこのままスタートさせる気持ちでおりますが、
やはり一度田澤先生のご意見をいただきたいと思い、こちらに参りました。
術後でないと詳細なデータが出ないと思いますが、先生でしたらどのように進められるのでしょうか。
私自身は、、
両側乳がんだけど、左は粘液癌でおとなしい。
右は抗HER2治療がある。
あとは、食生活や運動などを改善して治す気持ちで進む。
と考えておりますが、周りにセカンドピニオンなどの話ももらうことも
多く自分の考えは安易なのか?と手術目前に考えてしましました。
お忙しい中、ご相談させていただくことお許しください。
勇気をいただけたらと思います。
長々と失礼いたしました。
宜しくお願い致します。
■左
・組織型
粘液癌 
・しこりの大きさ
T2 2.3cm
・ホルモン受容体の有無
あり:ER90% PgR90%
・Ki67 5-10%
・HER2タンパク:0
・T2N0M0 stage ⅡA
・サブタイプ
ルミナールA
■右
・組織型
充実腺菅癌 
・しこりの大きさ
1.6cm
・ホルモン受容体の有無なし
・Ki67 60%
・HER2タンパク:3+
・T1N0M0 stage Ⅰ
・サブタイプ
HER2陽性
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
両側乳癌とのこと。
お気持ち、お察しします。
ここは、考え方を変えて「あとから、(対側に)もう一度」よりは「同時で良かった」としましょう。
☆両側乳癌(しかも若年)だと、「全摘すべきか?」という議論もあるとは思いますが…
 私は「組織型が全く違う」し、「腫瘍径も小さい」ので「温存⇒照射」というのは賛成です。
「先生でしたらどのように進められるのでしょうか。」
⇒ 手術⇒抗癌剤+ハーセプチン⇒放射線⇒ハーセプチン(単独)⇒ホルモン療法は同じです。
 ただ、将来的な妊娠出産の可能性を考え、(今は想像していないとしても) 抗癌剤前に「卵子凍結」をお勧めします。(戻すのはいつでもいいのです)