[管理番号:13020]
性別:女性
年齢:39
病名:乳がん
症状:
投稿日:2025年08月29日
いつも勉強させていただいています。
この間3年検診に行った際、主治医に言われ迷っていることがあるので相談させてください。
術前の針生検結果
エストロゲン 20%、プロゲステロン 0%
ki67 40% her2 2+(fish法でスコア1.1)
術後生検結果
腫瘍サイズ18ミリ
ホルモンいずれも1%未満
her2 0
ki67 90%
グレード3
Ly1 V0
リンパ節転移なしのステージⅠ
上記の通り、術前後で検査結果が少し異なりました。
温存手術後、放射線治療、抗がん剤(EC&ドセタキセル)をしました。
術後トリネガでしたが、術前のER低値を気にして自分の希望で現在タモキシフェン服用、リュープリン施行中です。
現在術後約3年です。
先日主治医のもとに診察に行った際、「リュープリンは次(半年後=リュープリン2年になる)で最後にしましょうか。トリネガに近いタイプなので骨粗鬆症のこととか考えるとデメリットのほうが大きいと思うし、あなたと同じ様な場合も最近はリュープリンをやめるっていうことが教科書とかに載るようになってきた。さらにリュープリンは2―5年と言われているんだけど、あなたは(次で)2年はしたことにはなるし。」と言われました。
関節痛やむくみなどがあるので、やめられるのであれば喜ばしいことなのですが、5年はしたほうがいいのかな、と思っていたので悩んでいます。
エストロゲンが低かったので、ホルモン療法の効果が低いとは思うのですが、辞めるとなると心配です。
①主治医がいうように、近年は私のような場合はリュープリンを5年しない傾向にあるのでしょうか?
②先生のコラムでも、30代ではタモキシフェン+リュープリンがSOFT試験で有効とされていると書かれていましたが、エストロゲン低値でも効果はありますでしょうか?
③田澤先生だったら、リュープリンやタモキシフェンは何年をお勧めしますか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
術前針生検と手術病理の乖離(特にサブタイプ)については推測するしかありませんが…
針生検標本の方が十分に固定されやすい。に対して手術標本は(術中放置されやすく)その間に免疫活性が低下するリスクを考えるとホルモン感受性ありと考えても誤りではありません。
そう考えるとやはり30歳代であればLH-RHagonistの恩恵はあるように思います。
①主治医がいうように、近年は私のような場合はリュープリンを5年しない傾向にあるのでしょうか?
→一概には言えませんが、
「近年」とはいつと比べているのか?不明ですが、
少なくとも20年前の「閉経前=LH-RHagonist行う」ことはなくなりました。
♯その意味ではLH-RHagonistの適応はやや狭くなっていることは事実です。
②先生のコラムでも、30代ではタモキシフェン+リュープリンがSOFT試験で有効とされていると書かれていましたが、エストロゲン低値でも効果はありますでしょうか?
→冒頭のコメント通り。
③田澤先生だったら、リュープリンやタモキシフェンは何年をお勧めしますか?
30歳代での発症であれば、LH-RHagonist5年(5年の時点で30歳代であれば、そのまま継続)tamoxifenは10年となります。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/9/15
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