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乳管内乳頭腫疑いについて

[管理番号:13014]
性別:女性
年齢:35
病名:
症状:
投稿日:2025年08月26日

お忙しいところ恐れ入ります。
田澤先生のご意見をいただければと思います。
よろしくお願いいたします。

7月の乳がん検診エコーで右胸に混合性病変と指摘がありましたが、良性所見のため精密検査不要とのことでした。
ネットで混合性病変について調べ、不安になり、今月念のため乳腺専門クリニックを受診しました。マンモ、触診、エコーをしてもらい、
○マンモの結果 右胸に石灰化あり
○エコーの結果 マンモで石灰化があるところ付近に濃縮嚢胞のようなもの(市の乳がん検診で指摘のあった混合性病変)がある
一応細胞診しましょうとのことで2回穿刺吸引。
昨日結果を聞きに行ったところ

結果…Adequate.Indeterminate.ClassⅢa
S/O Intraductal papilloma.
出血性背景に、多数の泡抹細胞に混じって、乳管上皮細胞の小型集塊が採取されています。細胞密度の高い集塊で、核は濃染していますが、大小不同や核形の不整は目立たず、細胞結合性は比較的良く保たれており、悪性の診断には至りません。乳管内乳頭腫の疑いで、経過観察と再検、または組織生検の精査を希望します。

となっていました。
上記結果から、先生からは乳管内乳頭腫は良性であることを説明され、経過観察を提案されましたが、クラスⅢで心配なので更に精密検査をするか手術でとりたいとお願いしたところ、「7ミリくらいあったものを細胞診して今が4ミリくらい。この大きさで摘出はおすすめしない。針で検査をするとなると、全部取れてしまって場所がわからなくなるため、後々のこと(悪性だった時のこと)を考えると大学病院に紹介になる。」とのことで、その場で紹介をお願いしましたが、「こんなことで来たのって言われると思うけど…」と言われて、その程度なのかなという思いと、色々と調べてこのまま経過観察は怖いという思いとで揺れています。

以上の状況を踏まえて、いくつか田澤先生にお聞きしたいのですが、
①市の検診で混合性病変、クリニックで濃縮嚢胞のようだと言われたため、嚢胞内腫瘍なのかなと考えているのですが、違いますか?
針生検をすると潰れてしまって周りに広がってしまったり、診断が出来なくなるのでは…と危惧しています。

?現在2人目の子どもを希望しており、高プロラクチン血症のため薬を飲んでいるのですが、これは乳管内乳頭腫の診断の妨げになりますか?(薬を処方されるまでは摘まんで絞れば乳汁が少し滲む状態で、色は白っぽかったと記憶しています。)

③田澤先生であれば、どのような検査診断治療をされますか?

④私のような者でも田澤先生に診察診断していただくことは可能でしょうか?
遠方に住んでおり、子どももいるため何回も何日も伺うことは難しい状況です。

たくさん質問してしまい、申し訳ありません。
良性でも細胞の異型があるかもしれない、周りにがん細胞があるかもしれない、摘出してみたら悪性だったということもあるとネットで見て、とても怖く、不安になり質問させていただきました。
返答をいただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

無論、回答は「組織診」一択です。

「江戸川病院での診断」はこちら。

「確定診断(生検)」メールはこちら。

遠方の方 診断Q&A

YouTubeチャンネル「乳がんプラザ」

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/9/15
***

  

質問者様から 【質問2】

術後の結果について
性別:女性
年齢:35
病名:非浸潤性乳管がん
症状:
投稿日:2025年11月07日

管理番号13014で質問した者です。前回の質問に回答をいただき、ありがとうございました。また、Q&Aの確認不足で他の方もされている質問をしてしまい、申し訳ありませんでした。
田澤先生の「組織診一択です。」のお言葉に背中を押され、大学病院でエコーガイド下マンモトーム生検を受けました。
結果、非浸潤性乳管がんと診断され、告知から1週間程で部分切除を終えました。
(私が最短でとお願いし、ちょうど手術室に空きが出たところに入れてもらったそうです。)
市の検診と念のために受診した乳腺クリニックでは良性所見だったのにがんだったことがショックでしたが、今分かって良かったんだ、経過観察を選ばずに行動して良かったんだと思うようにして病理結果を待ち、先日結果が出ました。

【病理診断】
No residual carcinoma, right breast(Bp+SN) Lymph node:negative

【病理所見】
右乳腺部分切除:
切片#10-12に既往US-VABによると思われる組織欠損や肉芽組織がみられ、その周囲を
含めDCISの遺残は認めません。その他の切片にはアポクリン嚢胞や上皮過形成がみられ、切片#2,3には集簇して腫瘤様となっています。(質問者注:大学病院初診時にエコーをしてもらったところ、C区域とD区域の間9時方向?乳輪すぐ横にも「マンモトーム生検予定のものと同じようなものがある。」と言われ、まず細胞診をしましょうとなり、結果クラスⅠでした。細胞診を信じるのが怖くなっていたので、手術の時に一緒に取っていただくようお願いし、C区域からD区域にかけての部分切除になりました。「クラスⅠだったものが切片#2,3にあたります。」と説明がありました。)
以下は既往US-VABに基づく記載です。

右C, Bp+SN,
Ductal carcinoma in situ, low nuclear grade(WHO), Group1(Van Nuys:Non-high grade without necrosis)
リンパ節:pN0(0/2)[sentinel(0/2)] 断端:陰性
Ly0,V0
UICC:pTis pN0(sn) cM0

結果は上記のようになりましたが、質問をさせてください。

◎乳腺クリニック受診時から、しこり部分と同じところにマンモグラフィで石灰化もあったため、術前検査の時に石灰化がマンモトーム後どうなっているか確認してもらったところ「ほぼ取れていて、ほんの少しだけ石灰化が残っています。切除範囲にちゃんと含まれていて手術でとりますね。」とのことでした。
しかし、病理診断の結果に石灰化について記載がなく、主治医の先生からも言及がなかったことに気がつきました。術前に残っていた石灰化について、どのように考えればいいのでしょうか?
がんではなかったのでしょうか?スライスとスライスの間に入ってしまい、調べられなかったのでしょうか?残っていた石灰化部分が浸潤していたらどうしようと考えてしまいます。

◎術式を決める際には、こちらのQ&Aで非浸潤がんで全摘は根治!と勉強させていただいたのですが、大学病院の先生に「MRIに映らず拡がりもない、ラジオ波焼灼法も勧められる病変。もとが6ミリほど、マンモトームをしたらエコーで確認できなくなってマーカーをいれたくらいで、手術してもがんは残ってないかもしれないんですよ。」と言われ、とても悩みましたが部分切除を選択しました。しかし術後、MRIで分からない拡がりがあったかもと不安になったなかで田澤先生のコラムを拝見し、田澤先生は拡がりを意識した部分切除をしていらっしゃると知り、部分切除をするなら田澤先生に手術をお願いしたかった…と後悔しました。私が受けたC区域からD区域にかけての部分切除は、田澤先生がしていらっしゃる拡がりを意識した部分切除とまではいかなくても、安心できる切除範囲でしょうか?

術後のこのような疑問に貴重な質問枠を使ってしまい、申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

切片#10-12に既往US-VABによると思われる組織欠損や肉芽組織がみられ、その周囲を含めDCISの遺残は認めません。その他の切片にはアポクリン嚢胞や上皮過形成がみられ、切片#2,3には集簇して腫瘤様
→マンモトームで取り切れているようです。

病理診断の結果に石灰化について記載がなく、主治医の先生からも言及がなかったことに気がつきました。術前に残っていた石灰化について、どのように考えればいいのでしょうか?
→通常、手術時に「標本マンも」撮影しているはずです(「切除範囲にちゃんと含まれていて手術でとりますね」とあるため確認をするはずです)
まずは聞いてみましょう。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/12/5
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