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右乳がん全摘後の抗がん剤治療はしたほうが良いのでしょうか

[管理番号:12862]
性別:女性
年齢:73歳
病名:乳がん
症状:まだ乳癌術後20日経ったばかりで、胸の傷も癒えてません
投稿日:2025年07月04日

初めまして!
まもなく74歳になります。
昨年7月に早期発見だということでしたが、胃がんで3/4切除 リンパも郭清しました。
やっと身体が回復してきたところで、
今年 4月には石灰化からの乳がんが見つかり、浸潤径は8mmとのことでしたが、6月の手術前の乳房MRIでは癌の拡がりが35mmで右乳房全摘(6/12手術)。 
組織検査では浸潤癌、センチネルリンパ節への転移は無し ホルモン受容体陰性  
her2陽性、ki67 93でした。  HER陽性乳癌との説明でした。
全摘しましたので、放射線治療も抗がん剤治療もないものと思ってましたのに、早めのパクリタキセル治療(1週間に一回の点滴を3週間して1週休みというのを3ヶ月継続治療)をはじめましょうとの事です。
抗がん剤の副作用も強いようなので耐えられるかどうかが心配です。
その後は三週に一回の別の抗がん剤で一年治療しますとの説明でした。
別の抗がん剤の名前は教えてくれてません。
この治療法は受け入れるべき妥当な提案なのでしょうか?
治療法の概略や副作用はどの程度なのかを教えていただきたいと思いまして質問させて頂きました。
癌の治療法については全くわかりませんし相談できる身内もいなくて不安ばかりです。
よろしくお願いいたします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

HER2 positiveだからanti-HER2 therapy(その中でもweekly
paclitaxel+trastuzumabという最も負担のないanti-HER2 therapyではありますが)
を勧めるのも解りますが、わたしであれば以下の2点から(anti-HER2 therapyも含め)抗癌剤は勧めません。

1.浸潤径8mm 5mm~10mmは(抗がん剤は)あくまでも「考慮」するであり必須とは言えない
2.70歳以上

その後は三週に一回の別の抗がん剤で一年治療しますとの説明
⇒これは冒頭に示したtrastuzumab(ハーセプチン)のことです。
分子標的薬であり(抗癌剤の範疇ではありますが)「全く」副作用はありません。

別の抗がん剤の名前は教えてくれてません。
⇒上記です。

この治療法は受け入れるべき妥当な提案なのでしょうか?
⇒確かにweekly paclitaxel+trastuzumabは(anti HER2 therapyとしては)最も楽な部類ですが…

患者さん側から「積極的に、どうしてもやりたい」というので無い限り「私からは」決して勧めません(冒頭の2つの理由で)

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/7/21
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