[管理番号:12750]
性別:女性
年齢:37
病名:非浸潤がん
症状:石灰化
投稿日:2025年05月23日
定期検診で悪性所見の石灰化が見つかり、MRI、針生検をした結果、非浸潤がんと診断されました。
非浸潤がんと診断されたのはD領域になるのですが、MRIの造影剤はD領域から乳頭のほうに向かって伸びています。乳房全体に石灰化があったり、乳房全体に造影剤が反応しているわけではありません。
担当医からは全摘か部分切除か悩ましいと言われています。
素人の私からするとその乳管のみを切除できないのかと考えてしまいます。
全摘や再建には強い拒否感があり、多少の変形承知で部分切除はできないかと思っているのですが、上記のような症状の場合、やはり部分切除は難しいのでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
MRIの造影剤はD領域から乳頭のほうに向かって伸びています
⇒そもそも癌は乳管の壁から発生して、それがまずは乳管内で増殖し(非浸潤癌)乳管内を伸展します。
つまり、そもそも乳腺部分切除は「画像上見える範囲+マージン」だけでは不十分(取り残しのリスクがある)であり、きちんと「乳頭の裏まで乳管を追いかけて切除する」部分切除であるべきで、私は全ての部分切除をそのようにしています。
きちんと「そのように」部分切除していれば(そもそも)「部分切除か悩ましい」ではなく「部分切除も十分にできますよ」であるべきです。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/6/12
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質問者様から 【質問2】
切除範囲について
性別:女性
年齢:37
病名:
症状:
投稿日:2025年06月21日
お忙しい中、ご回答いただきありがとうございます。
前回は切除範囲について質問させていただきました。病状のより詳しい情報がわかりましたので、そちらを踏まえて再度質問させてください。
非浸潤がん
核グレード1
エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体陽性
HER2陰性
Ki67 20%
マンモグラフィ
左外側に乳がんを疑う石灰化
超音波
左乳頭下~外側100度方向に59×21×5mmの範囲で拡張乳管と石灰化を伴う低エコー域
リンパ節 腫大なし
MRI
ひだり外側から乳頭方向に区域性の造影域
主治医にこちらの希望も伝え、術式は部分切除となりました。ただし切除範囲が大きいため、チャレンジではあると言われています。断端陽性の可能性も他の方より2割高いそうです。
MRIで広がり確認はしていますが、MRIに写っていない広がりがある可能性もあるのでしょうか?広がりがあったとして、それは部分切除が対応できないほど広範囲に広がっている可能性もあるのでしょうか?
部分切除はチャレンジと言われていて、再手術、全摘になってしまうのではととても怖いです。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
MRIで広がり確認はしていますが、MRIに写っていない広がりがある可能性もあるのでしょうか?広がりがあったとして、それは部分切除が対応できないほど広範囲に広がっている可能性もあるのでしょうか?
⇒2つの可能性があります。
1.MRIも含めて画像診断は「肉眼レベル」の拡がりであり、病理は「顕微鏡レベル」の拡がりです。「肉眼で見えないものが顕微鏡では見える」これは当たり前のことです。だからマージンをどれだけとるのか?が一つの鍵となるのです。
2.きちんと乳頭直下を超えた手術ができるのか? これができないと乳頭側に再発する確率が上がります。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/7/16
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