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乳がん全摘後のリンパ節転移と放射線治療

[管理番号:12570]
性別:女性
年齢:63歳
病名:浸潤ガン
症状:
投稿日:2025年03月18日

乳がんに罹患し、乳がんプラザにたどりついてから、先生のお答えに知識を深めた
り、不安な気持ちを前向きに変えたり、日々感謝しております。

私の病歴です。
2024年11月
2年ぶりの乳がん検診(マンモ、エコー)にて要再検査。
12月、ガン専門病院にて、検査、診断。
C領域に2センチくらいの浸潤ガン、B領域に3ミリくらいの非浸潤ガン。ルミナールタイプ。ステージ2aで
全摘でも部分でも、どちらでも大丈夫とのことでしたが、同側、離れた場所にガンがあるのも不安で全摘を選択しました。
2月初旬、手術。センチネルリンパ節検査
2個取って陰性。
術後のホルモン治療のお話も出ていて、一山超えた気持ちでおりました。

先日、術後病理の結果が出ました。
浸潤性入管がん(腺管形成型、硬性型)
ガンの浸潤径 22ミリ??15ミリ脈管侵襲、なし 核異形度、1 ホルモン受容体、ER.PgRともに100パーセント陽性、
乳がんのしこりの近くのセンチネルリンパ節に行く手前の小さなリンパ節?に2.7ミリのリンパ節転移がありました。
センチネル検査陰性だった為、驚いています。このようなことはよくあるのでしょうか。
リンパ節転移があったということで、ステージ2b、術後治療もいろいろ考えなくてはならなくなり、先生にご助言いただけたらありがたく存じます。

主治医から
1、オンコタイプDX検査で、26点以上なら点滴抗がん剤(3週間に1回を合計4回)
2.脇のリンパ節の放射線治療
3、ホルモン治療、の3点の術後推奨治療プランがありました。
1のオンコタイプ検査は、主治医は私のガンはおだやかなので、数値も低く出ると思う。検査しないで抗がん剤しなくて良いとも思うが数字で根拠を示すということで、私もさほど心配しておりません。
2.の放射線治療ですが、私には必要だと先生はお考えになりますか。
主治医の先生はリンパ節転移してたことで、リンパ近くに見えないガンがあり、腋窩リンパ節への放射線治療をとのことでおすすめされましたが、素人考えですが、見張り番のセンチネルリンパ節まで到達していないリンパ転移、脈管侵襲も1なので、ホルモン治療単独でも大丈夫かな、とも考えています。2.7ミリと小さくはないので、
もちろん、再発の危険が大きいのであれば放射線治療を考えます。リンパ浮腫を保育士のためとても心配しています。
また、腋窩リンパ節放射線治療をした後、リンパ浮腫はどのくらい起こりますでしょうか。
(母が乳がんでリンパ浮腫がとても大変だったので、避けたい気持ちが強いです。
(私はHOBC検査陰性です。)

お忙しい中、恐縮です。どうぞよろしくお願い申し上げます。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

乳がんのしこりの近くのセンチネルリンパ節に行く手前の小さなリンパ節?に2.7ミリのリンパ節転移がありました。
センチネル検査陰性だった為、驚いています。このようなことはよくあるのでしょうか。

⇒「よく」はありませんが、これは「腋窩」ではなく、所謂「乳腺内リンパ節」ですね?

普通に解釈すると、(腫瘍の近くの)乳腺内リンパ節に転移はしていたけど「そこで捉えられて」腋窩まで到達していない(腋窩のセンチネルリンパ節は陰性とのことより)のだから、私なら「照射を推奨」しません。
それよりも「もしも腋窩が心配ならば」その担当医が(ホルモン療法するわけだから3か月に1回受診することになるので)その都度「腋窩もエコーで確認」してもらいましょう。

腋窩照射による患肢浮腫の頻度は不明です。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/4/7
***

  

質問者様から 【質問2】

全摘後の放射線治療
性別:女性
年齢:63才
病名:浸潤がん
症状:
投稿日:2025年04月11日

田澤先生
先日はご回答いただき感謝申し上げます。今週、主治医の診察がありました。
新たにわかったことがあり、再度恐縮ですが、質問させていただけますでしょうか。

1、私のガンのリンパ節転移は、先生ご指摘のように、乳房内リンパ節転移でした。

2、オンコタイプ検査の結果が出ました。
再発スコア 11、5年遠隔再発率 2%、化学療法の上乗せ効果 明らかな上乗せ効果なし(1パーセント未満)
よって、術後全身治療は、アナストロゾール10年間になりました。(すでに服用開始しています。)

3、主治医のお話の中で、私のガンは周りに伸びていきやすい?性質で、皮膚を少し引っ張っていたので、しっかり皮膚も取った。また筋肉の近くまでいっていたので、
もしかしたらガン細胞が残っているかもしれない。(こぼれているかもしれない)よって、放射線治療を必須ではないが、ゆるくおすすめします。とのことでした。画像を見ると筋肉に平行に、少しだけ隙間があってガンがありました。私が、リンパ節転移1個の情報で放射線治療をしない心つもりでいたためすぐにお返事できないでいると、
私の場合は、リスクは少ないと思われる。まだデーターが揃っていないところもある。先生方でもいろいろな意見がある。とのことでした。

乳がんプラザの今週のコラム480回「胸壁再発を防ぐ」がとてもわかりやすかったです。私は筋肉に浸潤していませんが筋肉にこぼれていたとすると胸壁再発のリスクもあり、リンパ浮腫の不安はあっても放射線治療をした方が良いのかな、と考えたり(説明書にはリンパ節+胸壁)とありました。また胸壁再発は少ないとの情報も目にして、選択できることはありがたいことですが決めかねています。しっかり納得して決めて術後治療に臨みたいです。

田澤先生のご意見をお聞かせ願えますでしょうか。また私は、初期治療の後は1年に1回の病院での定期検査、3ヶ月に1回、提携病院にてホルモン薬処方と経過観察。その際エコーもお願いできるようでした。田澤先生はエコーもご自身でなさるとのこと、気持ちが暖かくなりました。
長文て申し訳ありません。どうぞよろしくお願いします。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

シンプルに…
「また筋肉の近くまでいっていたので、もしかしたらガン細胞が残っているかもしれない。(こぼれているかもしれない)」

⇒担当医が、それを(少しでも)危惧するようであれば、「胸壁だけ」に照射してもらうといいでしょう。

前回同様「リンパ節転移は乳腺内に留まり、腋窩には届いていない」と解釈すれば「腋窩照射を推奨する理由」がありません。
ご参考に

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/4/28
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