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針生検グレー

[管理番号:12062]
性別:女性
年齢:29
病名:異型乳管内乳頭腫、或いはadh/dcisを伴う乳頭腫
症状:特に症状もしこりもなし。
投稿日:2024年09月15日

7月下旬に検診を受け、軽度の乳腺症と診断。その後不安な為追加検査を依頼したところ造影MRIを撮ることに。
結果は、AB領域とD領域に早期濃染される小結節を認めるが小さいため形状、良悪性鑑別困難。悪性を強く疑う病変ではなくエコーでの経過観察を推奨する、とのことでした。
rapid washoutされており、これは最初に指摘された乳腺症の場所とは異なった為、
その後再度セカンドルックusをしていただき、AB領域の方に3~4mmの低エコー域?を発見し、針生検してもらいました。

その際も担当医はずっと
良性の可能性のが遥かに高く、これならカテゴリー2をつけるとおっしゃっていました。
安心して結果を聞きにきてと言われたのですが、結果はまさかのグレーで追加の染色にかけるとのことでした。

以下が第一報です。

adepuate,indeterminate
Intraductal papillary tumor with epithelial atypia.

異型的な乳管内乳頭状腫瘍組織を認める(2/3)乳頭腫を母地とする腫瘍と考えるが、その腺上皮成分ではmonotonousな様相を呈する異型性上皮成分が混在している。
それらは増生巣を形成しており、その部における筋上皮細胞の存在は不明瞭。
また、腫瘍周囲の乳腺組織にも、やや異型的な乳管病変が散在。
反応性異型を示す腺上皮を伴う乳頭腫、或いはadh/dcisを伴う乳頭腫のいずれかと考えるが、鑑別は難しく免疫染色を行う。

とのことでした。
結果は16日以上かかるそうです。

自分で調べた所、adh/dcisを伴う乳頭腫の可能性が高く思えるのですが、先生の見解的にはいかかでしょうか。

腫瘍周囲の乳腺組織にも、やや異型的な乳管病変が散在。←このコメントも気になります。浸潤しているということなのでしょうか?

追加の免疫染色に16日も要するのは普通のことでしょうか。

また、もし悪くてもdcisだからと言われたのですが、この年齢での癌は予後が悪かったり再発しやすいのでしょうか?それとも早期であれば年齢は関係ないのでしょうか?

祖母が20年間ほどずっとしこりがあり良性と言われていましたが、70近くに乳癌と判明し、切除して治療は終わりました。
家族歴は祖母のみで、
29歳での乳がんは珍しいと思っていたのですが、確率が跳ね上がりとても困惑しております。

先生の意見を伺いたく
質問させていただきました。
ご返信お待ちしております。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

自分で調べた所、adh/dcisを伴う乳頭腫の可能性が高く思えるのですが、先生の見解的にはいかかでしょうか。
⇒予想しても仕方がありません。
追加免染結果を待ちましょう。

腫瘍周囲の乳腺組織にも、やや異型的な乳管病変が散在。←このコメントも気になります。浸潤しているということなのでしょうか?
⇒それは「絶対に」違います。 浸潤はありえません。

追加の免疫染色に16日も要するのは普通のことでしょうか。
⇒そのくらいです。

また、もし悪くてもdcisだからと言われたのですが、この年齢での癌は予後が悪かったり再発しやすいのでしょうか?
⇒非浸潤癌で再発することはありません。

もしも非浸潤癌と診断されたら、その部位をきっちり手術しましょう。
再発を心配するのは極めてナンセンス。(もしも癌だとしても追加免染で漸く診断される程度のものは、主治医の言うように「心配ないもの」と考えて100%問題ありません)

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/10/3
***

  

質問者様から 【質問2】

悪性の疑い
性別:男性
年齢:29
病名:悪性の疑い
症状:
投稿日:2024年10月05日

お世話になっております。
最終的な結果が届きました。

Suspicious for malignancy:Markedly atypical intraductal papillary tumor,suggestive of dcis associated with intraductal papilloma,with adh.

追加報告 免疫染色
異型を帯びた乳管内乳頭状腫瘍
??当該腫瘍の腺上皮細胞
CK5/6 ->>+
ER +,strong >90% diffuse pattern
??上記腺上皮細胞胞巣内筋上皮細胞
p63 -
??上記腺上皮細胞を裏打ちする筋上皮細胞の存在#乳頭腫構造
p63 +++
Her2   1+ 陰性
ER PGR 10%以上 陽性

異型乳管内乳頭状腫瘍の腺上皮細胞は、ADH/DCISと同等の免疫形質を有することが確
認でき、本標識における最大径は3.5mmであり、DCISに相当する大きさ。この様な所見から乳頭腫腺上皮置換型の乳頭腫関連非浸潤性乳管癌巣であることが示唆される。
記述腫瘍は乳頭より離れて存在していることより、境界明瞭な腫瘤として認識できるのであれば、摘出生検、小範囲の部分切除による精査が望まれる。

とのことでした。
また先生がおっしゃっていた通り今のところ明らかな浸潤はないとのことでとりあえずホッとしております。
いくつか疑問があり再度質問させていただきます。

1.悪性の確定診断ではなく、悪性の疑いで更なる精査というのは何故なのでしょうか。
摘出して良性に覆るなんてことはあるのでしょうか。

2.Markedly atypical…という組織診の結果を見て、異型が強い高異型度のdcisということなのか?となりましたが、核グレード?とは別のものなのでしょうか。

3.7月下旬のエコーで片側の脇のリンパの腫れを指摘されましたが、反応性のものに見えると言われました。転移性のリンパの腫れとは明らかに違うのでしょうか。またMRIではリンパの腫れはないとのことでした。

4.摘出生検し、DCISの場合は追加手術をと言われましたが、そういった場合先生の所で手術をしていただくことは可能なのでしょうか。
またその場合、手術までの期間はどのぐらいでしょうか。

お忙しい所、再度の質問申し訳ありません。
ご返信お待ちしております。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

1.悪性の確定診断ではなく、悪性の疑いで更なる精査というのは何故なのでしょうか。
摘出して良性に覆るなんてことはあるのでしょうか。

⇒採取した材料だけでは「疑い」までしか診断できないので「摘出して病変全体で最終評価が望ましい」という意味です。

2.Markedly atypical…という組織診の結果を見て、異型が強い高異型度のdcisということなのか?となりましたが、核グレード?とは別のものなのでしょうか。
⇒simpleに…
通常の「乳管内乳頭状病変」に対して、「異型がとても強い(癌を疑う根拠)」という意味です。(深読みするのは辞めましょう)

3.7月下旬のエコーで片側の脇のリンパの腫れを指摘されましたが、反応性のものに見えると言われました。転移性のリンパの腫れとは明らかに違うのでしょうか。またMRIではリンパの腫れはないとのことでした。
⇒非浸潤癌「かも」しれない病変程度で「リンパ節転移の心配は(浸潤癌の心配以上に)不要」です。

4.摘出生検し、DCISの場合は追加手術をと言われましたが、そういった場合先生の所で手術をしていただくことは可能なのでしょうか。
⇒無論、可能です。

またその場合、手術までの期間はどのぐらいでしょうか。
⇒1か月程度です。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/10/22
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