[管理番号:11967]
性別:女性
年齢:54
病名:右胸乳癌
症状:
投稿日:2024年08月17日
田澤先生はじめまして、いつも先生のコラムや質問のアドバイスを見て勉強させて頂いてます。
私事ですが、質問がありメールさせて頂きました。
7月(下旬)日に右胸切除とセンチネルリンパ節を術中迅速して2個リンパ節を調べ転移なしだったので腋窩リンパ節郭清を省略したと言われました。
病理検査の結果を8月(中旬)日に聞きに行き、詳しくみると2個調べて1個に6ミリほどの転移がありましたといわれました。
これからの治療について
1.リンパ節追加切除(画像でははっきりしないのですすめにくい)
2,切除した標本を検査追加して悪性度高ければ抗癌剤投与
3.悪性度低ければホルモン剤と内服の抗癌剤を考えていて、3がお勧めと何回もいわれました。
脇のリンバ節は画像でははっきり転移見られずはれもなくその先のリンバ節に飛んでるかんじもしないのでリンパ郭清はオーバー治療になるかもと言われました。今すぐリンパ郭清手術すると浮腫など合併症強くでるとも言われました。
私としては、先生はリンパ節はっきりしないからもっと育ってから手術してもいいとも言ってましたが、術中迅速で転移なしが、転移ありだっぁw)€スこともあり6ミリあったこともまり、もしリンパ節に残っているかもしれないガンが大きくなるまで待ってるなんて精神的に耐えられず、すぐ手術して欲しいと強く伝えました。
もしかしたらガンが残ってるかもしれない状態をそのままにして抗癌剤というのはあまりやりたくありません。
そこで、田澤先生に相談ですが、私の場合、担当の先生が言うようにホルモン剤と飲む抗癌剤をやるのか、浮腫のリスクはありますが追加でリンパ節郭清をしてもらったほういいのか教えて欲しいです。
もしリンパ郭清したとしても飲む抗癌剤は飲まないといけないのでしょうか?
7月(下旬)日に、手術していて、いつごろになったら追加手術って出来るのでしょうか?
病気の進行度はT2(4センチ)N1 NOSTASE ⅡBです。ホルモンERは3B. TGR 0. HER2は1. pgRは1. kI67は10. 核グレイドは2. 腫瘍の大きさは4センチの硬癌です。
質問ばかりですみませんが心配ばかりしてて、ぜひ田澤先生のアトバイス頂きたいです。よろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
メールは読みました。
ポイントをいくつか挙げましょう。
1.6mmの肉眼転移は結構な所見と言えます。(2mm以上を肉眼的転移と定義するので5mm以上は決して小さくはない。
2.質問者の「もしリンパ節に残っているかもしれないガンが大きくなるまで待ってるなんて精神的に耐えられず、すぐ手術して欲しいと強く伝えました」に対して、そこまで手術に消極的な態度であるその「執刀医」に大変な違和感があります。
質問者のその心配は理解できるし、再手術(追加郭清)することを躊躇う理由がありません。
其の医師が「その手技(追加郭清)に自信がない」もしくは「手術が面倒くさい(好きではない)」と判断されても仕方がないと思います。
3.局所治療(手術)の不足を「全身療法で誤魔化す(言い方が少々乱暴ですみません)」という考え方は賛成できない。本来「完璧な局所治療」の上にこそ、「最適な全身療法」があるべきなのです。
4.その医師が推奨しているという3の「飲む抗がん剤」とは無論TS-1のことでしょうが、私がTS-1を決して推奨しないことは「お知らせ」でご確認ください。
5.7月(下旬)日に、手術していて、いつごろになったら追加手術って出来るのでしょうか?
⇒いつでも構いません(間隔を空ける必要は全くなし)
6.(局所治療は局所治療として)きちんと行った上で、(リンパ節転移が3個以内であれば)OncotyepDXをして抗癌剤をするべきか判断するべきです。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/8/26
***
質問者様から 【質問2】
リンバ節5個転移 管理番号11967
性別:女性
年齢:55
病名:右胸乳がん T2(4センチ)N1nostaseⅡB といわれましたが3Aかも? ホルモンER3b prg.0 HER2、 0 悪性度2 ki67 10% 硬癌 ルミナルタイプA
症状:リンバ節8個中5個転移
投稿日:2024年10月07日
田澤先生、このサイトを知ってから毎日このHPにうかがい、田澤先生の治療に対する考えや乳腺外科医としての腕の良さや分かりやすい解説に感心して、今、一生懸命勉強中です。
前回、右胸切除、センチネルリンパ節術中転移なしがその後の病理で2個中1個6ミリの転移ありで、主治医はリンパ節郭清はオーバー治療なので、ホルモン剤と飲む抗がん剤を強く勧められました。その後ですが、私が強くリンパ節郭清を希望したのでリンバ節郭清1,2を追加手術してもらいました。
田澤先生の局所治療として手術で取らなかった所を追加郭清せずに全身療法で、は賛成出来ない。完璧な局所治療の上にこそ最適な全身療法あるべきとのアドバイスが心を強くもつモチベーションになりなんとかリンバ節郭清までしてもらいました。
そして病理の結果は6個中4個転移ありました。前回のセンチネルリンパ節とあわせると8個中5個の転移でした。今後抗がん剤治療を実地することで、再発予防したいとして、EC4回とDTX4回と放射線治療とホルモン剤治療を勧められました。オンコタイプDXは5個だと適用でないのでやらないと言われまし・u桙ス。リンバ節3は郭清しないんですか?と質問したら領域が違うと言われました。私としては5つもリンバ節転移があったので、怖くなり、抗がん剤をすることにして今、一回目のECエピルビシンとエンドキサンをおえたところです。
そこで質問ですが、リンバ節1.2郭清して全部でリンバ節8個で少ないなって思ったのですが普通ですか?あと、5個転移したことが分かってリンバ節3を郭清しなくても大丈夫なのでしょうか?
2024.6月(上旬)にエコーしてからしてないのですがエコーをしてもらったら今のリンバ節の様子がわかるのでしょうか?そしてもしリンバ節1、2が取り切れてなかった場合やリンバ節3に転移があった場合、今ECの一回目なのですが追加で郭清の手術をしたほうがいいのでしょうか?するとしたらいつやったらいいのでしょうか?それともリンバ節3に転移がなければ追加郭清せず今はじめている抗がん剤、放射線、ホルモン治療をしていくでいいのでしょうか?
私としてはリンバ節3までしっかり郭清して欲しいと思っているのですが、私の主治医はリンパ節郭清1、2はやるけと3はやらないみたいでもしリンパ節郭清3の郭清したほうが将来の再発予防になるなら(東北)でかなり遠方なのですが田澤先生にお願いできるならやっていただきたいと思っております。
ただ今EC一回目なのでもし田澤先生にお願いすろなら、追加郭清の時期はいつぐらいにするのがよいのでしょうか?
抗がん剤や放射線が終わってからになるのでしょうか?もし田澤先生のところでリンパ節郭清していただけたなら、その後今の地元の病院で引き続き薬などの治療を続けることは可如w)€サでしょうか?
あとエコーはして欲しいのですがいつしたらいいのでしょうか?わからなかて。
長文になり読みにくいと思いますが、ぜひお返事お待ちしています。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
センチネルリンパ節術中転移なしがその後の病理で2個中1個6ミリの転移ありで、主治医はリンパ節郭清はオーバー治療
⇒このQAに登場する「主治医たち」は、本当に「手術に消極的」なケースが殆どですね。
(敢えて言わせてもらえば)『あなたは乳腺「外科医」なのでは? 違いましたか?』
私が強くリンパ節郭清を希望したのでリンバ節郭清1,2を追加手術してもらいました。田澤先生の局所治療として手術で取らなかった所を追加郭清せずに全身療法で、は賛成出来ない。完璧な局所治療の上にこそ最適な全身療法あるべきとのアドバイスが心を強くもつモチベーションになりなんとかリンバ節郭清までしてもらいました。
⇒これがターニングポイントでしたね。
質問者のターニングポイントに、「私の(前回の)回答がお役に立てた」としたら、それは何よりであり、それこそこのQAの最大の使命です。
そこで質問ですが、リンバ節1.2郭清して全部でリンバ節8個で少ないなって思ったのですが普通ですか?
⇒これは解釈が難しいところです。
リンパ節郭清は「1個1個」豆粒をピンセットで採取するイメージではなく、実際には「脂肪に包まった(リンパ節を含んだ)塊を切り取る」イメージです。(用語として「一塊として郭清」と表現されます)
それを病理医が観察する際に、「転移陽性のリンパ節+(ある程度はっきりした)転移陰性のリンパ節」のみでカウントするケースがあるからです。
♯正常リンパ節の中には(殆ど脂肪に置き換わってしまい)「余程、全てのリンパ節を見つけるぞ!」という決意なくしては無視されるリンパ節があるのです。(まぁ、結局それらをカウントしても分母が増えるだけで肝心の転移個数に影響がないので、そこは省かれることが多いということ)
5個転移したことが分かってリンバ節3を郭清しなくても大丈夫なのでしょうか?
⇒その5個がレベル1だけなのか?それともレベル2に転移が存在していたのか? も重要なこととなります。
つまり、その医師の腋窩郭清(レベル1+2)が、きちんと「小胸筋内側まで行われていた♯」として、小胸筋内側近くのリンパ節に転移があった場合にはレベル3郭清は必須と言えます。(逆に言えば転移個数が多くても、それらが全てレベル1:小胸筋よりも外側であればレベル3の追加は基本的に不要と言えます)
♯ 何故、このような書き方をしているかというと、私の様にレベルⅢまで郭清できる術者が行う腋窩郭清(1+2)は「きちんと小胸筋内縁までの郭清」としますが、(そもそも)その意識のないものが行う腋窩郭清は往々にして「小胸筋の入り口程度までの郭清」であることも多いのです。
それは、私は他院腋窩郭清術後の追加手術などを行うケースも少なくないので知っているし、「小胸筋内縁まで視野を作る」のがそれらの医師にとっては「一つの壁」だと感じているからです。
エコーをしてもらったら今のリンバ節の様子がわかるのでしょうか?
⇒見る者が見れば解ります。
そしてもしリンバ節1、2が取り切れてなかった場合やリンバ節3に転移があった場合、今ECの一回目なのですが追加で郭清の手術をしたほうがいいのでしょうか?
⇒そう思います。
それこそ、(それがあるのに)「全身療法で消えてくれ!(実際には消失したのか?は不明であり単に画像上見えなくなっただけ)」は⇒残念なことに数年後リンパ節再発となるのです
私の主治医はリンパ節郭清1、2はやるけと3はやらないみたいでもしリンパ節郭清3の郭清したほうが将来の再発予防になるなら秋田でかなり遠方なのですが田澤先生にお願いできるならやっていただきたいと思っております。ただ今EC一回目なのでもし田澤先生にお願いすろなら、追加郭清の時期はいつぐらいにするのがよいのでしょうか?抗がん剤や放射線が終わってからになるのでしょうか?もし田澤先生のところでリンパ節郭清していただけたなら、その後今の地元の病院で引き続き薬などの治療を続けることは可如w)€サでしょうか?あとエコーはして欲しいのですがいつしたらいいのでしょうか?
⇒まずは私がエコーしてから考えるべきでしょう。
その上で
1.明らかに転移を疑うリンパ節が存在⇒追加手術
2.明らかに転移を疑うリンパ節所見がない⇒①手術はしない ②転移はないかもしれないけれど(質問者自身が希望すれば)手術する。
ご希望であれば「確定診断希望メール」をしてください。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/10/23
***
質問者様から 【結果・経過3(質問2 結果1)】
主治医のリンパ節郭清が取残しあるか不安
性別:女性
年齢:55歳
病名:エコーでリンパ節を診てもらう
田澤先生の診察:[診察あり]
田澤先生の手術:[手術なし]
投稿日:2024年11月1日
田澤先生、忙しい中、午後からの丁寧な診察ありがとうございました。
田澤先生に会うので緊張していましたが、田澤先生のソフトな口調と私にも分かりやすくお話してくださり、とても理解しやすかったです。
右胸乳がん全摘で、センチネルリンパ節術中転移なしが、2個とり、1個6ミリの転移あり、その後追加でリンパ節郭清手術を主治医にしてもらいましたが、6個取り、その中の4個転移ありで、全部あわせると、8個のリンパ節を取り、そのなかの5個転移がありました。今EC療法をしている最中です。
主治医がリンパ節郭清1と2をしてくれたが、取残しがないか不安で、田澤先生に、エコーで見ていただきました。
今みたところ、きれい、画像でみれるリンパの腫れなどないと言ってくれました。ただ、2種類あり、もともとリンパの腫れなく、キレイな場合と、抗がん剤をやったいるので小さくなって画像上見えなくなった場合あるそうです。なので、抗がん剤やってる時はよいが、抗がん剤が終わって、1、2年たってからリンパ節再発でてくる過程否定は出来ないそう。
ですが、今すぐ手術をしなければならない所はないそうです。主治医に三ヶ月か少なくとも半年に一度はエコーしてもらい、腫れてきたら手術お願いすると良いそう。主治医が出来なかったら田澤先生に相談しても、よいそうです。私は今年の6月にエコーしてから一度もエコーしていなかったので、田澤先生に、エコーして見ていだだいて、今のところ、首、脇キレイだと言っていただけて安心しました。そして。主治医にきちんとエコーしてもらうようアドバイスもいただけて、とても心強く思いました。
もし、リンパ節が腫れていたりしたら田澤先生に手術してもらいたいと思っていましたが、急ぐことない、きちんと今の抗がん剤、放射線の治療をして、しっかりエコーして。
観察しながらやっていけばよいと言っていただけたので、自分でも食べ過ぎないとか、運動、睡眠など気を付けて前向きに、頑張って行こうと思いました。
田澤先生にお会いして今年乳がんと診断されてから感じてた不安やストレスが凄く、軽くなるのをかんじました。又、質問でてくるとは思いますが、田澤先生のお顔を思い出して、なんとかなると、前向きに過ごしていきたいです。
<Q&A結果>
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【結果】の送信は、【質問】として扱わないので
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/10/23
(本日から可能です。)
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