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T3N0M0乳がんの術後療法について

[管理番号:11839]
性別:女性
年齢:28
病名:乳がん
症状:
投稿日:2024年06月07日

こんにちは。5月末に1度お送りさせて頂きましたが他の方の投稿日を見て、どうやら質問が上手く送れていないように思えましたので、2回目の質問になります。重複してしまっていたら申し訳ありません。

今年2月頃に右乳房のしこり2箇所を自覚し4月頭に乳がんと診断され、末に右乳房全摘手術を受けました。
以下、病理の結果です。

組織型:invasive ductal carcinoma,scirrhous type
浸潤径:27×21×60mm (浸潤径+乳管内伸展巣も同様)
波及度:f
脈管侵襲:Ly1,v0
組織学的グレード分類:Ⅱ(tubule formation:2,atypia:3,mitosis:2)
切除断端:陽性
免疫染色:ER8,PgR7
Ki67:20%
リンパ節:pN0(i+)(SLN:0/1(itc+))
概ね2箇所に分かれているが、同様の腫瘍です。
リンパ管侵襲が散見され、目立ちます。
#3では乳管内成分が切除面に露出しており、#30で浸潤成分が切除面で焼却されている。この部位で断端陽性と判断します。
生検施行部の皮膚に腫瘍浸潤が見られます。

今後ddEC→wPTX、放射線を検討中、タモキシフェン5年+ゾラデックス2年の予定です。

これを踏まえまして以下、質問させてください。
①術前エコーでは20mmにギリギリ満たないしこりが2つだったので、浸潤径が60mmもあったことに驚いています。去年6月に受けた検診ではマンモトーム、エコーともに石灰化すらみられませんでした。
主治医からは進行が速いと言われましたが、ルミナールタイプでありki67もそれほど高くないと思っているのですが、どうしてここまで速く進行したのでしょうか。

②腫瘍径が小さいことは最大の武器、とおっしゃっていましたが、この腫瘍系はやはり再発リスクが高いと言っていいのでしょうか。

③放射線治療について主治医からは何も話がなく、ガイドラインを読み自分が放射線の適応ではないかと思い自分から放射線の希望を申し出ました。主治医は「やってもいいけど、局所再発リスクを下げても予後は変わらないよ」と言われました。ガイドラインだと生存率も上がったとありますが、どうなのでしょうか。再建が自家組織一択になる、可逆性の皮膚トラブルが生じるデメリットと、照射のメリットどちらが大きいでしょうか。

④まだ先の話ですがホルモン治療についても、タモキシフェン10年とゾラデックス5年がスタンダードになりつつあるようですがその認識で間違いないでしょうか。重大な副作用がなければ、10年と5年続けた方がいいのでしょうか。

⑤化学療法、放射線、ホルモン治療を上記内容で行えば、私の場合行える標準治療は全てやりきったと言って大丈夫でしょうか。

よろしくお願いいたします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

①術前エコーでは20mmにギリギリ満たないしこりが2つだったので、浸潤径が60mmもあったことに驚いています。どうしてここまで速く進行したのでしょうか。
⇒勘違いです。
 顕微鏡レベルでの大きさがエコーで捉えられなかっただけで「進行が早く増殖」したのでは全くありません。

②腫瘍径が小さいことは最大の武器、とおっしゃっていましたが、この腫瘍系はやはり再発リスクが高いと言っていいのでしょうか。
⇒肉眼的(エコー所見)に小さかったのであれば、それほどの問題はないでしょう。

③放射線治療について主治医からは何も話がなく、ガイドラインを読み自分が放射線の適応ではないかと思い自分から放射線の希望を申し出ました。主治医は「やってもいいけど、局所再発リスクを下げても予後は変わらないよ」と言われました。ガイドラインだと生存率も上がったとありますが、どうなのでしょうか。再建が自家組織一択になる、可逆性の皮膚トラブルが生じるデメリットと、照射のメリットどちらが大きいでしょうか。
⇒照射の前に…
そもそも「断端陽性」について術者のコメントはないのですか?

④まだ先の話ですがホルモン治療についても、タモキシフェン10年とゾラデックス5年がスタンダードになりつつあるようですがその認識で間違いないでしょうか。重大な副作用がなければ、10年と5年続けた方がいいのでしょうか。
⇒年齢(20歳代)からすれば、長期となるのは仕方がありません。

⑤化学療法、放射線、ホルモン治療を上記内容で行えば、私の場合行える標準治療は全てやりきったと言って大丈夫でしょうか。
⇒何故OncotyepDXしないのか?全く理解できません。

オンコタイプDX

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/6/17
***

  

質問者様から 【質問2】

T3N0M0乳がんの術後療法について
性別:女性
年齢:29
病名:
症状:
投稿日:2024年06月17日

先日はご回答頂きありがとうございました。
腫瘍径がどうしても気になっていたのですが、心強いお言葉をいただけて少し気持ちが楽になりました。

放射線治療について主治医に申し出た際には「断端も陽性だしね……乳腺は全部取り切れているけど」という言葉があったことを思い出しました。そこに関しての追加手術や治療は特別提案されず、あくまで放射線治療をやってもいいというひとつの判断材料にしかされていない気がします。これも踏まえて放射線治療をやりたいとは思っているのですが、再建も前向きに考えているので本当に予後が変わらないなら……と気持ちが揺らいでいます。
田澤先生でしたらどう判断されますか?

オンコタイプをやらなかったのは、predict breast cancerというサイトで化学療法の上乗せ効果が10%ほどあると提示されてしまったからです。病理結果を聞く前はオンコタイプを頼む気満々でいたのですがいざ10%の上乗せを見せられてしまうと、これでオンコタイプで低リスクと出てもどうしてもやらないという選択ができない気がして……。
主治医も今回の1年足らずでの進行の早さを気にしているようで、主治医の言葉を信じることにしました。言い訳のようで申し訳ありません。

私の場合ステージⅡbになりますが、腫瘍径や年齢等関係なく治療をやりきれば、平均的なステージⅡ通りの予後(再発率を調べると15%くらいで書いてあることが多いですが)だと思っても大丈夫でしょうか。

また、こんなことを田澤先生にお伺いするのはどうかとも思ったのですがどうしても気になっているので聞かせてください。
アンスラサイクリン系→タキサン系に薬剤を変えた際に髪の毛が生えてくるとおっしゃっておられましたか、これはタキサン系に変えて生えてきても、またしばらく経つと脱毛は再開するのでしょうか?個人差もあるとは思いますが、もし田澤先生の患者様たちのお話をご存知でしたら、教えて頂きたいです。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

放射線治療について主治医に申し出た際には「断端も陽性だしね……乳腺は全部取り切れているけど」という言葉があったことを思い出しました。そこに関しての追加手術や治療は特別提案されず、あくまで放射線治療をやってもいいというひとつの判断材料にしかされていない気がします。これも踏まえて放射線治療をやりたいとは思っているのですが、再建も前向きに考えているので本当に予後が変わらないなら……と気持ちが揺らいでいます。
田澤先生でしたらどう判断されますか?

⇒断端陽性であれば、(乳腺は取りきれていても)残された脂肪組織の中に残存の可能性が残ります。
部位が特定できるのであれば、手術も検討されるべきでしょう。

私の場合ステージⅡbになりますが、腫瘍径や年齢等関係なく治療をやりきれば、平均的なステージⅡ通りの予後(再発率を調べると15%くらいで書いてあることが多いですが)だと思っても大丈夫でしょうか。
⇒そう思います。

また、こんなことを田澤先生にお伺いするのはどうかとも思ったのですがどうしても気になっているので聞かせてください。
アンスラサイクリン系→タキサン系に薬剤を変えた際に髪の毛が生えてくるとおっしゃっておられましたか、これはタキサン系に変えて生えてきても、またしばらく経つと脱毛は再開するのでしょうか?

⇒その通りです。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/7/3
***

  

質問者様から 【質問3】

wPXTのスキップについて
性別:女性
年齢:29
病名:
症状:
投稿日:2024年10月05日

こんにちは。以前はお世話になりました。

現在、ddEC4回とwPXT6回を終えたところです。
先週はWBCが低く、今週は好中球が低くてwPXTがスキップになってしまいました。
6回目から7回目の間に2週空いてしまうのですが、抗がん剤の効果に影響はしないでしょうか?
また、今週はフィルグラスチムを打ってきました。これはジーラスタのように予防的には使えないお薬なのでしょうか?フィルグラスチムとジーラスタにはどのような違いがあるのでしょうか?

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

また、今週はフィルグラスチムを打ってきました。これはジーラスタのように予防的には使えないお薬なのでしょうか?
⇒本来の使い方はそうですが…

私は(患者さんの希望があれば)そのような使い方で(予め白血球を上げて)スケジュールを守ることはあります。
ご参考に。

フィルグラスチムとジーラスタにはどのような違いがあるのでしょうか?
Pegfilgrastim(ジーラスタ)はfilgrastimに「PEG(ポリエチレングリコール)」
を結合させて「持続性にした」ものです。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/10/22
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