1ヶ月前のマンモとエコーでは見つからなかったしこり

［管理番号:11726］
性別:女性
年齢:47
病名:痛みのない左乳房のしこり、生理前に両胸が固くなって痛む、左側のみ風呂でまだらになる
症状:左乳房(乳首の真下からやや脇側)1.2センチの硬いしこり
投稿日:2024年04月08日

健康診断で石灰化が見つかり、地元では大きな病院を受診しエコー(技師さんと担当医)で診て頂きましたが特に所見は無く、半年後により精度の良いうちのマンモを取りましょう、となりました。そしてマンモでやはり小さな石灰化が映っていた為、
1ヶ月後にMRIを撮った所1.2センチの丸いしこりが見つかりました。
医師は前はなかったのに、エコーがすべったのか？と話していました。
エコーで見ながら、針生検を行う際、医師はしこりが硬くてなかなか刺さらない、
ジャガイモのようにころっと逃げる、と苦労されていましたが
最後はバチン、と大きな音で切り取れ（×3).技師さんが、音が違いますね…と呟きました。
結果は3週間後です。
1センチの乳がんが1ヶ月前のマンモにもエコーにもうつらないものでしょうか？
硬さからガンの可能性が高いように思いますが、なぜ先月にスルーされたのか、手術をこの病院で受けて良いのか悩み、またこんなスピードで大きくなるならばかなり悪性度の高いガンでは無いかと不安です。
先生のご意見を頂戴出来ましたら幸いです。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

1センチの乳がんが1ヶ月前のマンモにもエコーにもうつらないものでしょうか？
⇒常識的に考えて…
その医師のいうように「エコーがすべった（見逃した）」のでしょう。

硬さからガンの可能性が高いように思います
⇒無論「硬さ」が全てではありません。（当たり前ですが）
私の経験上、癌は寧ろ生検で苦労するような程の硬さではなく、（私でさえも多少苦労するのは）「線維化の強い乳腺症」の方です。（ご参考に）

「なぜ先月にスルーされたのか」
⇒通常よりは「解り難かった（要は周囲の正常乳腺とのコントラストが比較的はっき
りしない＝周囲と濃度が似ている）」ということしか考えにくいですね。

またこんなスピードで大きくなるならばかなり悪性度の高いガンでは無いかと不安
⇒これは１００％考えすぎ。（上記のように、たんに解り難かっただけという解釈が正しい）

＊＊＊
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/4/17
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質問者様から　【質問２】

ルミナールAタイプハイリスクの治療とリンパ節転移の治療とリンパ節転移について
性別:女性
年齢:47
病名:浸潤性乳管癌(手術前)
症状:
投稿日:2024年05月08日

前回はお忙しい中お返事を頂きありがとうございました。生検後三週間経っても病院から連絡が無いので電話した所「一週間前に追加免染色に出した、内容を聞きにくるか？」との事で数日後に予約を取って行くと、医師から「悪性ですねー」と告知されました。(一週間前に癌は確定していて、fish法を追加、まだ結果は来ていません)

病理のレポートのコピーが欲しいと伝えたら、渡せない、メモしてと言われ伝えられたのは以下です。
腫瘍はMRIの画像を目の前で計り「1.8センチ位、外下領域の腫瘤から乳首を超えて広がっているから全摘を勧める」、「左浸潤乳管癌、ホルモンは陽性(ER、プロゲストロンどちらも99%)」「HER2は2＋、kiは13%であなたは高いからルミナルAではなくBかHER2陽性、抗がん剤もやるかもね」「転移があればステージ4だし今のステージはなんとも言えません」との事で診察室を出た後涙が止まりませんでした。

家に帰りお風呂で石鹸をつけて左脇の下を滑らせてみると、クリクリとした1センチ位のしこりも皮下の浅い所に見つけました。(担当医は脇を診察した事がない)押すとぷりっと動きますが、石のようなガチガチの硬さではありません。乳がんプラザのリンパの位置のコラムを拝見すると、センチネルリンパの位置よりも少し窪みの深い所(腕側ではなく窪む深い所)なので、腋窩リンパに転移しているだろうと覚悟しました。(この1年ワクチン接種はしていません)

以下に付、田澤先生のご見解をお伺いしたいです。

①去年(2023)の6月に健康診断で石灰化を指摘されてからはや11ヶ月も無治療で過ごしてしまいました。
自分で自覚出来るほどのしこりがリンパ転移ならば、既にたくさん転移している可能性が有りますよね？進行がんである可能性が高いですよね？

②乳がんプラザを拝見すると、担当医の「ki13%は高い」と言う発言は疑問(低値では？)ですし、fish法では2＋で追加免染した人の75%が陰性と出ると記載あったので、ルミナルAと判断される可能性も高い気がします。
ルミナルAタイプの多発リンパ転移ならば抗がん剤推奨と読みましたが、ルミナルAに対しての抗がん剤は、効果があるか確かなエビデンスは無いが、効果が無いというエビデンスも無いため、ハイリスクなら効果があることに掛けてやってみよう、と言う事なのでしょうか？

③ルミナルAの多発リンパ転移は効果が期待出来る治療法が少なく予後が悪い傾向がありますか？

④ハイリスクルミナルAの初回術後はホルモン療法以外にも薬はありますか？
まだ子供が小学低学年なので、せめてあと10年は生きて世話をしてやりたいです。

④数ヶ月前から左鎖骨リンパ辺りがポーッと暖かいようなむず痒いような違和感があります。転移の可能性がありますか？
また、生検後からですが、首を酷く寝違えたような痛み生じ、夜には軽快しますが就寝すると朝また痛くなってを二週間繰り返しています。頚椎転移の可能性がありますでしょうか？

⑤転院先でCTを撮る予定ですが、リンパ転移があればこの腫瘍の大きさでも遠隔転移が見つかる可能性がありますか？

田澤先生から　【回答２】

こんにちは。田澤です。

「HER2は2＋、kiは13%であなたは高いからルミナルAではなくBかHER2陽性、抗がん剤もやるかもね」
⇒シンプルに…
　ＨＥＲ２はＦＩＳＨ待ち（確率的に２５％程度しか予定とはなりません。つまり７
５％はＦＩＳＨで陰性となります）
　Ｋｉ６７＝１３％を「高い」などと言う乳腺外科医は、日本全国探しても「その医師だけ」でしょう。（なぜ、そんなことを言ったのかは永遠の謎ですが、考えるだけ馬鹿馬鹿しい）

「転移があればステージ4だし今のステージはなんとも言えません」
⇒どう考えても早期なのに「ワザワザ、殆ど確率的にない遠隔転移があれば」などとコメントすること自体全くナンセンス！　（馬鹿馬鹿しいから気にする必要はありませんよ）

との事で診察室を出た後涙が止まりませんでした。

以下に付、田澤先生のご見解をお伺いしたいです。

①去年(2023)の6月に健康診断で石灰化を指摘されてからはや11ヶ月も無治療で過ごしてしまいました。
自分で自覚出来るほどのしこりがリンパ転移ならば、既にたくさん転移している可能性が有りますよね？進行がんである可能性が高いですよね？
⇒前回の回答読んでいますか？？？
　そんな進行がんを（いくらその担当医が変人だからと言って）見逃すわけありませんよ。　考えすぎ。

　シンプルに…　ＯｎｃｏｔｙｅｐＤＸの適応があれば（手術結果で）それをすればいいのです。

③ルミナルAの多発リンパ転移は効果が期待出来る治療法が少なく予後が悪い傾向がありますか？
⇒どう考えても（私の経験上）「多発リンパ節転移」があるとは思えません。
　次には腋窩エコーしてもらいましょう。

④ハイリスクルミナルAの初回術後はホルモン療法以外にも薬はありますか？
まだ子供が小学低学年なので、せめてあと10年は生きて世話をしてやりたいです。
⇒ハイリスク？？
　何故、そんなことを想像しているのか？　全く理解不能

④数ヶ月前から左鎖骨リンパ辺りがポーッと暖かいようなむず痒いような違和感があります。転移の可能性がありますか？
⇒これは１００００００００％　更年期の症状（ホルモン刺激症状）ですよ。
　
また、生検後からですが、首を酷く寝違えたような痛み生じ、夜には軽快しますが就寝すると朝また痛くなってを二週間繰り返しています。頚椎転移の可能性がありますでしょうか？
⇒１億％ありません。（上記）

⑤転院先でCTを撮る予定ですが、リンパ転移があればこの腫瘍の大きさでも遠隔転移が見つかる可能性がありますか？
⇒経験的に…
　ほぼ０でしょう。
もう考えすぎるのは辞めましょう。

経験豊富な私からみれば、結局質問者が想起であるという結論になるのはまず間違いありません。
余計な心配（根拠がない）をするのは、ますますホルモンバランスが崩れて「これって、転移の症状？」みたいに悪循環になるだけですよ。

＊＊＊
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/5/16
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質問者様から　【質問３】

ルミナールタイプ腋窩リンパ転移の治療について
性別:女性
年齢:47
病名:浸潤性乳管癌
症状:患側リンパの腫れ
投稿日:2024年05月21日

先日はご多忙の中ご回答ありがとうございました。
悩みすぎて落ち込んでいる中、「1億%ありません」に久しぶりにくすっと出来ました。

先週、転院先にて術前CTを撮った所、患側左の腋窩リンパが3つ大きくなって写りました。
ステージは1か、リンパの腫れが転移なら2Aと診断されました。

エコーに写された3つのリンパの画面には、それぞれ5ミリ、6ミリ、9ミリ位でサイズが入力されているのを見ました。
私から見るとどれも真っ黒のだ円形でしたが、先生はエコーで見ながら「中にもやもやした白い物も見えるけれど…怪しいものは調べましょう」とそのうちの一つに針をさして下さいました。
こちらはリンパ門はある…とも呟いていらっしゃいました。

生検の結果を待てば良いのですが、結果を聞く日に術式の説明がありオペまで担当医に会えません。その日に質問したい事を考えたり心構えをしたい為、以下についてご意見頂戴できますと幸いです。

①転移性リンパならエコー画像は完全に真っ黒になりますか？(白いもやもやがあることもありますか？)
②リンパ門が見えるのは正常リンパという事ですか？
③最近左腕に怪我、皮膚疾患、虫歯、ワクチン接種はありません。患側のみのリンパの腫れはやはり転移の可能性が高いでしょうか？
④今回の生検でレベル1までの転移が確認されたらレベル2まで郭清して貰えば良いのでしょうか。
⑤CTで3個転移が写っていれば、術後の病理でさらに個数が増える可能性があると心配です。その場合は4個以上となりますが、一つの参考としてオンコタイプDXに出しても良いでしょうか？

どうぞ宜しくお願いいたします。

田澤先生から　【回答３】

こんにちは。田澤です。

①転移性リンパならエコー画像は完全に真っ黒になりますか？(白いもやもやがあることもありますか？)
②リンパ門が見えるのは正常リンパという事ですか？
③最近左腕に怪我、皮膚疾患、虫歯、ワクチン接種はありません。患側のみのリンパの腫れはやはり転移の可能性が高いでしょうか？
⇒まとめて…

「患側のみのリンパの腫れ」ということを気にしているようですが…
重要なことを（その主治医は）伝えていないようですね。
それは腫瘍を組織診しているのだから、「患側の腋窩リンパ節がその影響を受けて反応性腫大する」ことは決して珍しくはないということです。

「ステージは1か、リンパの腫れが転移なら2Aと診断されました。」
⇒もしも（そのリンパ節の腫れを）「転移の可能性が高い」と判断していたら（私なら）こんな表現はしません。

　リンパ節転移を強く疑っていれば「ステージは１か」という表現はせずに、「リンパ節転移を疑うのでステージは２Ａの可能性が高いですね」となります。
「ステージは１か」を入れている時点で、（どちらかと言えば）「ステージ１＝リンパ節の腫れは転移ではないのでは？」と考えているような印象を受けます。

また、「2層性を失う＝リンパ門がない」リンパ節で明らかに腫大していれば「リンパ節転移」と断定してもいいですが、それ以外では「皮質が厚い＝黒い部分の占める割合が広い」場合にも転移を疑います。
ただし「皮質が厚い」場合には（特に生検後であれば）「反応性腫大の可能性も同程度にある」ことに留意が必要です。

④今回の生検でレベル1までの転移が確認されたらレベル2まで郭清して貰えば良いのでしょうか。
⇒仮定の話に、回答するのもなんですが…

通常は、その先までの郭清が安全です。
おっしゃる様に「レベル１までなら、レベルⅡまで郭清」は正しいですが、実際には「手術時の肉眼所見」となります。
手術時に「レベル２に（肉眼的に）転移を疑った場合はレベル３まで」郭清すべきですが、癌の針生検で「ジャガイモのようにころっと逃げると苦労されていた」医師に郭清が上手くできるとは（私には）判断しようがありません。

⑤CTで3個転移が写っていれば、術後の病理でさらに個数が増える可能性があると心配です。その場合は4個以上となりますが、一つの参考としてオンコタイプDXに出しても良いでしょうか？
⇒これは流石に「先走り」ですね。
手術病理が出てから考えることですよ。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/5/29
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田澤先生からの回答

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