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タモキシフェン、リュープリン治療中の不正出血について

[管理番号:11145]
性別:女性
年齢:37
病名:乳がん
症状:タモキシフェン、リュープリン治療中の不正出血
投稿日:2023年5月30日

トリプルポジティブで化学療法を経て現在、タモキシフェンとリュープリンで治療中です。

抗がん剤で化学閉経したまま2022年2月よりタモキシフェン服用開始しましたが、
たまにオレンジ色っぽいようなおりものがあり、生理再開の前兆だったらと思うと不安だったので、
主治医に相談して生理再開を待たずにリュープリンも打つことになったという経緯があります。

リュープリンを打てば卵巣機能が抑えられるという認識でしたが、
今もたまにおりものがオレンジっぽい色をしているときがあります。

出血かと言われるとは違うような気もしますが、色の判断が難しいです。

ただ、普通のおりものよりは確実に色が濃いので、不正出血なのかもしれません。

婦人科の定期検査は定期的に受けています(子宮と卵巣のエコーを半年おき、子宮頸がんと体がんの細胞診を1年おき)。

直近では4月始めにエコー検査を受け、子宮内膜も薄く、特に異常はありませんでした。

子宮頸がんと体がんの細胞診は去年の8月に受け、異常なしでした。

【質問】
1. 以前、リュープリン開始前に婦人科でオレンジ色のおりものについて相談した際は、
 タモキシフェンを飲んでいても生理が止まらない人もいるし、本来の生理のタイミングでうっすら出血する場合もあると言われましたが、
 卵巣機能を抑制するはずのリュープリンを打つようになっても
 まだ不正出血のようなおりものが出るとは、何が原因と考えられるでしょうか。

2.もしこの不正出血が卵巣ホルモンによる刺激だった場合、
 リュープリンを併用していても年齢的に卵巣機能を十分に抑制出来ていないということでしょうか。

 そうだとすると、再発の可能性など高くなりますか。

 このままの治療を続けていて効果があるのか不安です。

3.次の婦人科の検診(子宮頸がん、体がんの細胞診と卵巣・子宮のエコーチェック)は10月の予定ですが、
 それを待たずして受診した方が良いでしょうか。

4. 今回の件で乳腺外科を受診する必要はありますでしょうか(次の主治医の診察は7月です)。

ご教示のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

以下のようにシンプルに考えましょう。

1.年齢的に(いずれは化学療法閉経からはほぼ必ず回復するので)tamoxifen+LH-RHagonistの併用自体は最善の治療であり、純粋に乳癌の再発予防と言う意味では「不正出血など気にする意味はない」
2.そして不正出血自体は(年齢的に)子宮体癌の可能性は殆どないので、(LH-RHagonistが卵巣を抑えきれていないというよりは)tamoxifenによる子宮内膜への直接作用だと思います。(無論、心配ならば婦人科受診を)

つまり、不正出血があったとしてもLH-RHagonist併用することによる卵巣抑制効果は十分にあると考えられるので(乳癌の再発予防が不十分では?という)不安は一切不要、神経質になる必要はないのです。
★tamoxifenによる子宮への直接作用と、LH-RHagonistによる卵巣抑制効果は無関係と考えると解りやすいでしょう。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/6/7
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