[管理番号:11034]
性別:女性
年齢:47歳
病名:浸潤性乳がん(硬癌)
症状:
投稿日:2023年4月13日
はじめまして。
お世話になります。
現在、抗がん剤T-S1の服用の検討が必要と言われており、相談させてください。
経過としては、
健康診断で石灰化が見つかり、要再検査→非浸潤性乳がん(広がりあり)との診断→術前治療なしで2023年3月に左乳房全摘しました。
術後の病理検査で浸潤あることがわかり、タモフェキシンを服用開始したところです。
下記に病理検査記載します。
田澤先生は、T-S1の服用をした方がよいと考えられますか?
なるべく飲みたくないのが本音ですが、有効性によって飲んだ方がよいのか…と迷っています。
よろしくお願いいたします。
■病理検査結果
・浸潤性乳がん(硬癌)、ステージ1
・浸潤部:5mm
・全体で:42mm×10mm×8mm
・腋窩リンパ節転移:なし
・脈管内侵入:なし
・核グレード:1
・組織グレード:2
・Ki67:30%
・ホルモン受容体:陽性(ER+、PgR+)
・HER2:2+
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
まず記載に不備があります。
トリプルポジティブとなっていますがHER2 2+としか記載がありません。(HER2 2+は必ずFISHを行いFISHで陽性なのか?陰性なのか?確認が必要
★実際にHER2 2+をFISHすると陽性の確率は25%程度です。
もしも質問者が(実際には)FISHをしており(それで陽性となれば)、おっしゃるように「トリプルポジティブ」となりますが、その場合にはTS-1の術後補助療法の適応外です。
♯TS-1の術後補助療法の適応はホルモン陽性HER2陰性だからです。
もしも質問者が(実際には)FISHをしており(それで陰性であれば)質問者は(トリプルポジティブではなく)ルミナールHER2陰性となります。
その場合にはHG2、Ki67=30%なので「ギリギリ」適応となりますが、浸潤径5mmで行うことは(私なら)露ほども考えません。
ご参考に。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/4/24
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