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手術、全身療法の時期・内容について

[管理番号:11028]
性別:女性
年齢:51
病名:浸潤性乳がん
症状:なし(しこりも触れない)
投稿日:2023年4月10日

以下の経緯で乳がんの確定診断を受けました。

3/(上旬) 人間ドックの乳がん検診でマンモ、エコーを受診。クラス4(乳がん疑い)
3/(中旬) 紹介された総合病院乳腺科でエコー、マンモ、針生検を受診
3/(下旬) がん告知(以下の説明を受ける)

ステージ:1(早期がん)
腫瘍の大きさ:8ミリ 左乳房の下、18時の方角
ホルモン受容体:あり(ER95%、PgR95%)
HER2受容体:陰性(0)
グレード:2 (1寄りの2と補足あり)
Ki67:19%

【現時点での治療方針】
手術と放射線治療、内分泌療法を想定
(女性ホルモンが効くタイプのおとなしいがんで、早期のため、温存手術と放射線治療、ホルモン療法を想定)

【今後の予定】
4/(中旬) タモキシフェン同意書を提出し、内分泌療法を開始
4/(下旬) CT、MRI検査でがんの広がりを確認予定
4/(下旬) 上記結果を基に、治療計画を確定
以上を基に、以下、ご相談させてください。

私の基本的な考え方は、十分な早期がんであることを幸いと考え、標準治療で根治(将来的なリスク低減)を目指すことですが、その際、「現在の仕事を諦めない」「今後の人生のQOLをできる限り低下させない」ことを目指したいと思っています。

これを踏まえ、以下について田澤先生のご意見をお聞かせください。

Q1:根治(将来的な再発リスク低減)の観点から、現時点での進め方に心配な点はありますか?タモキシフェンを先行させる理由は手術までに少し時間が空く見込みのためです。
なお、私は現在、閉経期に差し掛かっています。

Q2:受診している病院は混んでおり、手術は6月中旬以降と言われています。
一方で、私自身も仕事で責任ある立場を任されており、7月中下旬に予定されているタスクには参加したく、7月下旬の手術を検討し始めました。
私の姿勢は、医師の立場からは推奨しがたいものでしょうか?(がんの進行という視点等から)

Q3:上記に関連し、5月に手術を行ってくれる病院があれば、術後回復して7月中旬の
タスクに参加できる可能性もありますでしょうか?タスクは座学主体ですが、ゴルフの予定があります。

Q4:今後のQOLを考えた時、リンパ節郭清はできる限り避けたい気持ちがあります。
現在得られている私の乳がんに関するデータからはリンパ節転移は低いものと思いますが、センチネル生検の結果、ある程度の転移が確認された場合、術後の放射線をしっかりやることを前提に「できる限り郭清を避けてほしい」と術前に意思表明したいと思っています。

もちろん、命を守ることが最優先ですので、どうしようもない状況だった場合は受け入れますが、「念のために取っておきましょう」「安心のために郭清しておきましょう」という判断をしてほしくなく、思いを伝えようと思っています。

この、私の考え方は医師として推奨しがたいものでしょうか?

以上です。
よろしくお願いいたします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

Q1:根治(将来的な再発リスク低減)の観点から、現時点での進め方に心配な点はありますか?タモキシフェンを先行させる理由は手術までに少し時間が空く見込みのためです。
⇒タモキシフェンを先行すると、術後にOncotyepDX無償提供プログラムの
適応外となりますので、(私なら)絶対に行いません。

Q2:受診している病院は混んでおり、手術は6月中旬以降と言われています。
一方で、私自身も仕事で責任ある立場を任されており、7月中下旬に予定されているタスクには参加したく、7月下旬の手術を検討し始めました。
私の姿勢は、医師の立場からは推奨しがたいものでしょうか?(がんの進行という視点等から)

⇒3か月以内がいいとは思います。(ただ十分早期だから許容範囲とは思います)

Q3:上記に関連し、5月に手術を行ってくれる病院があれば、術後回復して7月中旬のタスクに参加できる可能性もありますでしょうか?タスクは座学主体ですが、ゴルフの予定があります。
⇒勿論です。

Q4:今後のQOLを考えた時、リンパ節郭清はできる限り避けたい気持ちがあります。
現在得られている私の乳がんに関するデータからはリンパ節転移は低いものと思いますが、センチネル生検の結果、ある程度の転移が確認された場合、術後の放射線をしっかりやることを前提に「できる限り郭清を避けてほしい」と術前に意思表明したいと思っています。

⇒肉眼的転移(2mm以上)であれば追加郭清すべきです。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/4/19
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